ミニマリストの日常〜懐かしい友と懐かしい味〜
数年ぶりに日本へ帰国した友人と楽しいひとときを過ごしました。
私はその昔、トルコのイスタンブールに住んでいたことがあります。
その時からの友人でかれこれ30年近い付き合いになるのをお互いにビックリした今日でした。
彼女はそのまま現地で結婚をし、子供が出来て家族仲良く暮らしています。
いつもは一家揃って帰国するのに今回は初の単身。
(きっと高齢のご家族に何かあったのかもしれない)
詳しいことは会った時に聞こうと思っていました。
待ち合わせをして、お互いに激変していないことを確認し再会を喜び合いました。
何年ぶりに会っても旧知の友という存在は会った途端に時空を軽々と飛び越えます。
「時差ボケは大丈夫?日本の湿気に身体は慣れた?」
唯一、気遣うのはお互いの年齢。
まずは体の心配から話題に入ります。
「1番安いチケットにしたから乗り継ぎだったけど、案外疲れなかったし、時差ボケもなかったよ」
「さすが若いね!」
(彼女は私の2歳下)
ランチの場所へと歩きながら彼女は今回の帰国の目的を話しました。
「本人じゃないと出来ない事務的な事と家の片付け」
のために来日したとのこと。
家の片付けとは、親御さんに何かあったわけではなく、高齢のお母様には出来ない修繕や掃除をしに来たとのことでした。
お風呂の排水溝が詰まった修理。
流し台のひび割れの修繕。
水回りのカビ掃除。
などなど、DIYメインの作業をしているそうです。
しかも彼女は特にそれが得意な訳でもなくて、YouTubeでやり方を観ながらホームセンターで材料を買ってやってるとのこと。
こんな帰国目的もあるんだなぁと色々と考えさせられました。
(おかげで私はゆっくり会えて嬉しいけど)
私の周りの大切な友人たちは皆んな似ています。
(類は友を呼ぶってやつよね)
親へ尽くして、ヘトヘトになっている。
兄弟姉妹たちは協力をしない。
そのうちに自身が心身を崩し始めている。
友人たちは皆、私の母が
「サービス付き高齢者住宅」
へ入居していることを興味深く聞いてきます。
でも、金額や気持ちがネックで踏み切れないようです。
(皆んな我が家よりは裕福なのに払えないと思い込んでいる)
母の場合もそうでしたが、結局は
「親が倒れるか」
「自分が倒れる」
までは現状維持という感じなのでした。
(私の場合は共倒れ〜)
私の周りでさえも同じケースが複数あるのですから、日本中にはきっともっと多いのではないかと思います。
以前だったら私はこうした女性たちをなんとか救いたい!と心を痛めて使命感に燃えていました。
身に付けたヒーリングセッションで役に立ちたいと考えていました。
ですが最近は少し考え方が変わりました。
シンプルに私の近況や暮らしを話すだけにしました。
なぜなら私の大切な友人たちは、自分一人ですべてを背負うだけあって並大抵の根性ではないことが分かったからです。
兄弟たちにさえ協力を求めることもできない訳ですから、甘え下手。
人に対してはプレゼント上手だけど貰い下手なのが共通しています。
人のお世話になったりすることが出来ない「頑固者」が多いのでした。
なのでなかば私もあきらめのような境地にもなりました。
どんなに辛い状況にいても本人が変わりたいという意志がない限りは第三者が何を言っても無駄なのだということが少しずつ分かってきたのです。
こうした状況を学習してからは、自分の経験や今の自由な暮らしにいたるまでの経緯を世間話として話すのみにしています。
そのほうがジワジワと何かを感じてもらえているのが感覚的に分かったからでした。
でも。
やっぱり私は心の底から強く願ってしまいます。
「家族、他人、関係なく周りで困っている人を敏感に感じ取れるセンサーを皆んな同じレベルで持ちたい」
理由は関係ない。
どんな原因があったとしても、悲しんでいる人がいたら寄り添う。
疲れている人がいないかセンサーを働かせる。
解決策が見つからなくても困っている人がいたら心を寄せる。
お互いに甘えて、甘えられて、笑い合う世界に身を置きたい。
と思いました。
ランチはオシャレな多国籍レストランへ行きました。
私は友人が来たら、たいていこのレストランへ連れていきます。
(なぜならフムスがあるから!)
(会計時にポイントがつくから!)
テラス席もあってとても居心地のよい場所です。
「ファミレスのハンバーグと違うね〜」
「久々にこんな複雑なスパイスとかハーブを食べたよ。美味しいね〜」
お互いに普段はシンプルな食事をしているので都会の洗練されたメニューに心も胃袋もいささかビックリしています。
高齢の親との哀愁漂う愚痴話に花を咲かせ(共感しまくって)二次会はスタバへ。
「この年齢のわりには白髪持ち堪えてるよね。立派だよね」
と、お互いの髪の毛の色を確認し合う。
メガネをずらしながらスマホを見る友人へ
「やだー。カッコ悪い。遠近両用買いなよ」
「だってこれで見えるもの」
と、人のことは言うけれど私はスマホもメニューもほぼ裸眼では読めません。
(面倒だからメガネすら持ち歩かない。店員さんとの会話でメニューを決める方が楽なことに気がついたのです)
お腹いっぱいになって運動がてらペチャクチャしゃべりながらたくさん散歩をしました。
「リフレッシュになった!」
「次回はアフタヌーンティーを食べに行こうよ」
「いいね!」
懐かしい国の懐かしいお土産をたくさんもらいました。
私は数年前に人間関係もミニマルにしました。
今は本当に心が安心する友人だけとしか交流していません。
LINEの人数も数人にしました。
(すごいでしょ?)
それぞれの人とのLINEは年に数回。
会うのも数年に一回です。
でも、こうして会う時は時空を一瞬にして飛び越えます。
この素晴らしいご縁にとても豊かな気持ちになって帰ってきました。
楽しかったな〜。
そして、楽しかったことや切ないことをこうしてnoteへ綴るというアウトプットが出来る豊かさも味わっています。
それを読んでくださる方がおられるというのも胸がいっぱいになります。
ありがとうございます。
私は今日もエレガント。