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"全治4週間の肉離れ"の正体

サッカー界でよく耳にする軽度の怪我。実際に筋肉が断裂しているわけでもないのに"肉離れ"という名称は、ネーミングセンスが悪いし早くやめてもらいたいものです。逆に考えれば肉が離れたもの("離れる"という単語は断裂を想起すると思うのですが、実際は軽い損傷もしくは損傷すら起きていない)が4週間で再生するっていうのもおかしな話ですし、本当に誤解が誤解を生み本質から目を遠ざけています。そして、これが筋拘縮(硬く縮こまって不活性化している筋繊維の塊)の蓄積による"急性の筋肉の硬直化"による障害であるという事実を理解できないとドツボに嵌り、下手をすると1年間を棒にふるような大怪我につながってしまいます。前十字靭帯損傷、アキレス腱断裂、中足骨骨折などの大怪我や、シーバー病、シンスプリント、オスグッド、グロインペイン、椎間板ヘルニア、腰椎すべり症などの慢性痛もそのほとんどが筋拘縮の蓄積が閾値を超えるほど多くなったことによる弊害に他なりません。筋拘縮が蓄積した筋肉は本来の伸縮性を失ったただの錘になります。伸びるはず筋肉が伸びなければ骨が付着している靭帯に急激な負荷がかかり簡単に断裂するのも必定です。競技としてのサッカーは人体にとって"負荷以外の何ものでもない"ので、日々プレーの後は入念なケアをしないと保たないスポーツと考えています。

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