「寄り添う」ことについて考える。
こんにちは。台東区議会議員 木村さちこです。
今日は突然ですが「寄り添う」ということについて考えてみたので、まとめてみました。
結構赤裸々なことも書くので、共感を得られないこともあるかもしれないですが、、、一つのご参考としてお考えいただければ幸いです。
弁護士の仕事にしても議員の仕事にしても、よく出てくる言葉、それが「寄り添う」。
「もっと『寄り添って』ほしい」
「気持ちに『寄り添って』」
などと使います。
多くは言わないけど、実はこの言葉が苦手な弁護士は多いと思います(SNSなどを見る限り)。
議員になって弁護士のとき以上に、お困りの方のご相談を受けることがあります。
そんなときに「寄り添う」ことが必要だと言われることがある。
でもこの「寄り添う」って、どんなことなんだろう・・・?
私は弁護士の仕事をするときに、
「『寄り添って』ほしい」
とかと言われたときには、
それは気持ちを金銭換算して、慰謝料や解決金の額を少しでも上げるとか、
そんな形でしか弁護士としてはお役に立ちがたいです。
とハッキリ言ったりします。
「とにかく相手に謝罪をしてほしいとか誠意を見せてほしい」
とか言われたりしても、
「誠意って結局はお金をもらって気持ちを慰謝するってことじゃないですか💰」
と、バサっと切って、そのような方向での解決に持っていこうとすることが多いです。
議員の仕事はそういうわけにもいかないので、なかなか難しい。。
カウンセラーではないので傾聴のスキルがどこまであるかということはあるし、行政にも議員にもできることできないことあるけど、
「これはできないです」と言ってしまってそれで終わりではなくて、
「そうじゃなくてもっと寄り添って!」
と言われたときの対応が難しい・・・
例えば友人などなら
話をゆっくりと長く聞いてほしいということなのか?
一緒にいてほしいということなのか?
「うんうん、わかるよ」等の相槌をうまく打ってほしいということなのか?
お酒やお茶を一緒に飲んでほしいということなのか?
頑張っているあなたは偉い、と言ってほしいということなのか?
議員の仕事だと
行政に金銭的に支援をしてほしい、あるいは増やしてほしいということなのか?
立法をしてほしいということなのか?
立法や金銭支援でなくてもせめて問題があることを行政にわかってほしいということなのか?
やはりとにかく時間を使って話を聞いてほしいということなのか?
即レスするということなのか?
休日や夜間でも随時連絡が取れるということなのか?
などなど。
名著デールカーネギー『人を動かす』によると
人に『重要感』を感じさせる、ということが人の満足には極めて重要らしく
その人にとって何をすれば「重要感」を感じさせられるか?を考えながら対応すると
「寄り添い感」ある対応に近づくのかも、と思ったりしています。
言いたかったのは、「もっと寄り添ってくれ」とは便利な言葉で、その分何をしたらいいのか、自分の対応の何がまずいのか?と悩んでしまいがちなのですが
結局相談者が噛み砕くと具体的に何を求めているのか?
をうまく察して、かつ自分に対応可能な範囲で、折り合いつつ対応する
というのが大事かなということでした。。
悩み多いですが、こんなことを考えながら
相談対応しています!という話でした。
皆さんが意識されていることなどあれば
ぜひ、教えていただけたら嬉しいです。
台東区議会議員(・弁護士)
木村さちこでした!