見出し画像

青春18きっぷにサヨナラを言う日

私:いやぁ、悪いニュースだよ
娘:えー、なになに?
私:18きっぷが5日間連続でしか使えなくなるって
娘:えええっ?!ガチな悪いニュースじゃん!
(3日券も新設されました。詳細はこちら


はじめて青春18きっぷを使ったのは中学生の時、国鉄が終わる頃です。それ以来、何枚の18きっぷを使ってきたかわかりません(とってあるものだけで100日分以上ありました)。


国鉄最後の日とJR最初の日。


はじめて東日本に足を踏み入れたのも青春18きっぷで中学生の時。大垣ー東京間を走る「大垣夜行」にはその後30回以上乗りました。列車を待つ夜のホーム、早朝4時42分の東京駅の空気、それらはいまでもはっきりと憶えています。


夜行列車の中では車掌さんが手書きで日付を入れてくれます。375M, 372Mは大垣夜行ですね。


これまでにも青春18きっぷは少しずつ変わってきました。もっとも変わったのは1枚にまとめられたことでしょうか。娘との何度目かの日帰り旅行の時「同じルートを逆回りして、途中で一回だけ会おう」みたいなことを考えていたのですが、1枚にまとめられてしまった18きっぷではそれができないことに気づきました。

また、夜行の普通列車がなくなり、魅力的なローカル線が廃止になり、全国のいたるところで(新幹線の開業で)JRの在来線が寸断され…そうした鉄道の状況の変化によっても18きっぷは輝きを失っていきました。

それでも青春18きっぷは「自由の象徴」でした。


次女と鎌倉に行き小湊鉄道に寄って帰ったのが最後の18きっぷの旅になってしまいました。(小湊鉄道は18きっぷでは乗れませんが)


休みがやってくる。
とりあえず18きっぷを買っておく。
それによって「その気になったらいつでも旅に出ることができる」という「心の翼」を手に入れることができました。


休みの終わりが近づく。
「18きっぷが余ってるからどこか行こうかな」
そうやって「旅のきっかけ」を与えてくれました。


そういうことも、もうなくなります。
やっぱりちょっとさみしいです。


「急がなければいけない日」は、わたしにではなく18きっぷに来てしまったようです。


とは言え、こんなにも長く「青春18きっぷ」が続いてきたことに感謝すべきなのでしょう。自分の娘と18きっぷで旅をする日がくるとは、中学生の時には思いもしませんでした。ありがとうございました。


いいなと思ったら応援しよう!

kimura noriaki
「科学」と「写真」を中心にいろんなことを考えています。