青春18きっぷにサヨナラを言う日
はじめて青春18きっぷを使ったのは中学生の時、国鉄が終わる頃です。それ以来、何枚の18きっぷを使ってきたかわかりません(とってあるものだけで100日分以上ありました)。
はじめて東日本に足を踏み入れたのも青春18きっぷで中学生の時。大垣ー東京間を走る「大垣夜行」にはその後30回以上乗りました。列車を待つ夜のホーム、早朝4時42分の東京駅の空気、それらはいまでもはっきりと憶えています。
これまでにも青春18きっぷは少しずつ変わってきました。もっとも変わったのは1枚にまとめられたことでしょうか。娘との何度目かの日帰り旅行の時「同じルートを逆回りして、途中で一回だけ会おう」みたいなことを考えていたのですが、1枚にまとめられてしまった18きっぷではそれができないことに気づきました。
また、夜行の普通列車がなくなり、魅力的なローカル線が廃止になり、全国のいたるところで(新幹線の開業で)JRの在来線が寸断され…そうした鉄道の状況の変化によっても18きっぷは輝きを失っていきました。
それでも青春18きっぷは「自由の象徴」でした。
休みがやってくる。
とりあえず18きっぷを買っておく。
それによって「その気になったらいつでも旅に出ることができる」という「心の翼」を手に入れることができました。
休みの終わりが近づく。
「18きっぷが余ってるからどこか行こうかな」
そうやって「旅のきっかけ」を与えてくれました。
そういうことも、もうなくなります。
やっぱりちょっとさみしいです。
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「科学」と「写真」を中心にいろんなことを考えています。