9/16【県病と市民病院の統合新病院の整備候補地を県営スケート場一帯に決定】宮下知事・西市長会見要旨
県病と市民病院の統合新病院の整備候補地を県営スケート場一帯に決定することが、宮下知事と西市長が共同記者会見で発表されました。
以下、会見全体の要旨です。
<記者会見要旨>
(1)県営スケート場一帯に決定するにあたっての、県と市の合意事項
①サンドーム
→青い森セントラルパークに移転することを基本とする。新しいサンドームが完成したのちに現在のサンドームを取り壊し、施設が使えない期間がないようにする。
②浜田中央公園
→公園機能と貯水池機能を維持し、地域住民の要望に基づき整備する
※サンドームの移転新設・浜田中央公園の整備には、県が市に応分の負担で協力する
③周辺道路の整備による渋滞対策
④セントラルパークへの新駅整備の検討
県と市のまちづくりに関する検討会議を設けてセントラルパークへの新駅整備などを含めて話し合う
(2)質疑応答
・4つの案に対する評価は?
(知事)
①県病敷地
→津波浸水地域なのであり得ない。病院自体を浸水しないようにしても周辺一帯は被害を受ける
私は東日本大震災1ヶ月後被災地に入った。うず高く積まれた瓦礫に自衛隊の方々が棒を刺して行方不明者を探していた。来るはずがないというのは、正常性バイアスではないか。
②セントラルパーク
→周辺を住宅地で囲まれていて開発余力がない。
狭隘な生活道路に囲まれている点も課題。
災害という意味では、洪水なので盛土をすれば良いのでなんとかなる。
アリーナがあるので、さらに交通に課題があるとも言える
病院を建てることはできるが課題が極めて多いエリア
③安田の運動公園
埋蔵文化財・周辺道路の拡張など
私自身はかなりの適地と思っていたが、市民病院との統合なので、氏の意見を聞かなくてはいけない
市から推す声がなかったので、有力な候補地ではないと考えた。
④スケート場
有識者会議の外環状線周辺で、という声を踏まえて民地も含めて検討した
民地は地権者の数や、一定の敷地を確保するための時間という面で難しいという結論になった。
スケート場は50億円以上かけて改修工事の予定もあった。
サンドームについては、老朽化対策としても、リニューアルオープンした方が理解も得られるのではないか。
浜田中央公園は公園機能の維持・増強を前提としているので理解を得られる
以上の点で、候補地の一つとして提示することは可能と考えた
セントラルパークからも2km程度で、外環状線の内側であり、青森市のコンパクトプラスネットワークのまちづくりにも沿っている
(市長)
・県病跡地は津波の恐れ、安田の運動公園は活断層があるので、避けるべきと考えていた
・最初はスケート場案についてかなり無理があると思っていたが、県と協議する中で、課題が解消されるのであれば、病院の立地としては条件が揃うと思った。
・県営スケート場の移転場所は?
(知事)県営スケート場はさまざまな整備手法が考えられるので、市と協議する。
・県立・市営施設の再配置につながるのでは?
(知事)病院の議論とは切り離して市とまちづくりの観点から協議する
・セントラルパーク新駅は建設するのか?
(市長)建設を前提に検討するということ。病院開業に間に合うかどうかではなく、15年先の超高齢化社会を見越していく
・新鋭設置の費用負担は?
(知事)病院の費用負担割合が決まっていないので、お話しする段階にないのはご理解いただきたい
・県営スケート場の移転先を7月にはセントラルパークが有力だと話していたが今もその考えは変わらないか?
(知事)それは変わらない。余力があるということでは有力な候補地である。今後、規模や機能について考えたときに(セントラルパークが)相応しいかどうか改めて検討する。
・整備場所決定の手法について強引だという声もあったが?
(知事)大切なのは経緯論ではなくて、候補地が病院の適地かどうかあると思う。これから議会にも理由を説明していく。
・中身について本格的な議論がされていくと思うがどのような点を重視するか?
(知事)全県の医療レベルを引き上げるような機能を持つこと、市民に愛される2次医療の拠点であること
・県営スケート場一体を提示されてから十分な議論が尽くされたと考えるか
(知事)そのように考えている
・県の試算と市の試算に違いがあったが、すり合わせは済んだのか。
(知事)それぞれの意見の違いを乗り越えて本日に至っている
(市長)全県を対象とする県病と地域の中核病院である市民病院という形で立場が違うので違いがあったが、お互いに理解している
・セントラルパークと明言している時期もあったが、いつからスケート場は納得したのか。
(市長)県との議論の中で候補地として相応しいと考えた。
・議員説明会(9/10)のあたりか?
(市長)検討会議にかけようという時には、いいのではないかと考えていた。
・統合病院の早期開院に向けて
(知事)新病棟の入院棟は南は八甲田、西に岩木山、北には、青森市街、さらにその先には陸奥湾そして釜伏山が見える。全県から来られる入院患者さんにそうした警官を見ながら療養をすることになる。山々の風景は望郷の念を呼び起こさせるもので、回復への意欲を持つことができるのではないか。
病院には公園が併設される。お見舞いに来たご家族と公園を散策したり、公園で遊ぶ子どもたちを見ることで、退院への活力を得ることもできる
まだまだ道のりは長いが、青森県の医療の最後の砦、そして青森市の中核病院として、県民・市民に愛される病院になるよう、青森市と連携して、一日も早く開院できるように取り組んでいきたい。