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「何を言っているのかわからない」への対策

就職活動で面接対策の記事は、さまざまなものがあります。

しかし、話し方についての記事は多岐にわたります。

今回は「何を言っているのかわからない」と言われるケースに絞った、話し方の工夫を取り上げます。

「何を言っているのかわからない」と言われる原因

会話中に「何を言っているのかわからない」と言われる原因として、就職課での指導経験から、以下の4点があるように思います。

1.話に主語がない(5W1Hが欠けている)

2.話が時系列でない

3.話の途中で別の話に移る

4.話のたとえがわかりにくい

5.話が全般にわかりにくい

これらについて、個別に取り上げます。

何を言っているのかわからない原因

1.話に主語がない(5W1Hが欠けている)

5W1Hとは英単語の、
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(だれが)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
の5単語の頭文字を取ったもので、人に情報を伝達するときの枠組み(フレームワーク)です。

新聞の記事などは、この5W1Hの6項目を記事に入れることで、正確な伝達が行われるように工夫しています。

採用面接を含めて私たちの会話では、この6項目全てを入れる必要はありません。話の前後の内容から補えるためです。

しかしこの6項目を省略しすぎると、理解しにくくなったり、勘違いが生まれやすくなります。

とりわけ、主語となるWho(だれが)を省略することが多いようです。日本語では、主語を省略した言い回しができることもあります。

この対策としては、「私としては~」、「その人が~」という話の視点を意識して、話の内容を補正するように主語を追加する習慣をつけることが有効です。

2.話が時系列でない

たとえば中学校卒業後に入学した高校を(中途)退学して別の高校に編入(学)し、その高校を卒業した場合、最初に入学した高校の話をしない傾向があります。

面接官は履歴書を見ながら話しをしますので、最初に入学した高校の話かと思ったら、編入した高校のことであったため、何を言っているのか解らなかったというケースです。

これが、中学校時代にサッカー部に所属し、高校時代でもサッカー部に所属していて、サッカーの話をしたらごちゃまぜになって伝わったくらいなら大きな問題になりにくいです。

しかし、特に経歴に関することは正しく伝わらなければなりません。

この対策としては、時系列(順を追って)を意識して話をするということになります。

あと、この原因だけでなく他の原因をも含めた対策として、「紛らわしい話は、区別がつくように説明する」ことを意識することです。

例えば、アルバイトの話とインターンシップの話とが混ざって伝わってしまう、といったことです。

「紛らわしい話は、区別がつくように説明する」ことを意識することで、時系列に話をするようにもなります。

3.話の途中で別の話に移る

話の内容がとぶということです。

現在しているアルバイトの話をしていたら、最初にしていたアルバイトの話が浮かんだので、その話をしていったらごちゃまぜになって面接官との会話がかみ合わなくなった、といったことです。

対策は何についての話か、という話の内容を途中で動かさないことです。

ただし、前述の「紛らわしい話は、区別がつくように説明する」ことを意識することで、この原因も解消できます。

4.話のたとえがわかりにくい

普段の会話で、ドラゴンボールなどのアニメのキャラクターがたとえに入っていると、世代により何を言っているのかわからないことが生じます。

ほかに国士無双などの麻雀用語や、確変モードなどパチンコ用語も当てはまります。ただ、アニメのキャラクターを含めてこれらは日常生活での会話で使われるたとえで、採用面接ではまず使われません。

採用面接でよくあるのが、アルバイトで使われる用語です。

飲食店でのホールとキッチン、スーパーマーケットやドラッグストアでの品出しとレジ、くらいなら問題なく伝わるでしょう。

しかし面接官が良く知らない業界や、その業界での業界用語になると、面接官が理解できない場合が生じますし、説明で配慮の足りない学生だ、という印象につながる場合があります。

この対策ですが、相手が世代や趣味や業界が違う世界の人だと意識することです。

5.全体的に話がわかりにくい

結論から言うと、この対処は中学生が理解できるレベルで話すことを心掛けるということです。

これは面接に限らず、日常での説明にも適用できることです。

私は以前、資格対策の参考書や問題集を執筆していました。

参考書や問題集は初心者が読んでもわかるように、専門用語には必ず説明を入れるようにしていました。

その経験を買われ、本業での学校業務で広報担当になり、広告の制作に関わるようになりました。

広告制作も経験を積むと、用語などの難易度は、中学生が理解できるレベルが最適という結論に達しました。

これは広告制作の場合ですが、採用面接で面接官には、アルバイトでのお客さんへの説明と同じように話したらよいでしょう。

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