平成を回顧し、令和を迎えて思いだされるのは、「認知症」のことだ。平成の元号が発表された時分、私ら家族は、祖母の認知症で、大きな負担を抱えていた。
祖母は、元気な頃は、中条きよしファンで、萬屋錦之介の『破れ傘刀舟悪人狩り』や杉良太郎の『遠山の金さん』なども楽しみによく見ていた。また、お腹が痛いとき、頭が痛いときなど、手かざしで手当てをしてくれた。
しかし、80歳を超え、徐々に、認知症があらわれ、奇行が多くなった。
まだ、夕陽が残っているにもかかわらず雨戸を閉めてしまう、お母さん〜と泣き出す、同居している家族も、自分の娘である叔母のこともわからなくなる、など。
まだ、20過ぎの若者にとって、認知症という現象は、全く不可解だった。
前置きが長くなった。
#和器出版 から発行された石原克己先生の『いのちの仕組み』には、認知症について、以下のような捉え方がある。
この一冊で「病い」と「医療」に対する貴方の常識がかわります!
いのちの仕組み
著者 石原克己
四六判
並製
271頁
1,500円+税
2019年3月刊
ISBN 987-4-908830-15-0
この本を読んで、驚愕だった。
この本に、平成の最後ではなく昭和の最後の頃に出会っていたなら、
この言葉にもっと早く出会えていたならば、
私も祖母にもっと優しくできたのでは・・・。
認知症が、魂の全体の過程で、「必要があるからあらわれている」という認識をもってすれば、祖母は、幼児退行ではなく、意識進化を体験していたのかもしれない。
あれから、35年を過ぎて、認知症が個人的・家族的な事柄ではなく、社会的な事柄となりつつある昨今、この病気観、医療観が一人でも多くの人に届き、認識が共有されることを心より願っている。
そして、この病気観、医療観を提唱された著者である故石原克己先生に、改めて、感謝したい。
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