『縄文人の遺産と現代人への警告』。
センセーショナルな題名の本が、筑波書林から2001年に発行された。
著者は、茨城県の大穂町立吉沼小学校校長をされていた中山和市さんだ。
私は、2002年に、著者のお宅まで伺い、著者にインタビューをした。
この本は、貴重な研究の成果であると感得した私は、当時茨城県土浦市にあった筑波書林を訪問し、この本を買い付けた。
帯文にはこう書いてある。
(1)
縄文海進を経験している私たちの祖先は、稲作に適した土地に定住してきた。
稲作に適した土地は、低湿地に多く、一般に「谷」と名づけられた。
では、「谷」をなんと読むか?
西日本ではタニと読む地名が多い。
東日本では、ヤ、ヤツ、ヤチと読む地名が多い。
そのほか、西日本ではサコと読ばれたり、
東日本ではサワ、サクと読まれることが多い。
また、「桶狭間」と呼ばれるような「ハサマ(ハザマ)」地名も、「タニ」地名と共に多い。
(2)★アイヌ人・縄文人の「ヤ」「ヤツ」地名。例えば(渋谷)など
★海の民族・海人族(水上生活)の「ハサマ(ハザマ)」地名。例えば(桶狭間)など
★山の民族・南方系弥生人(水田稲作)の「タニ」地名。例えば(鶯谷)など
注意したいのは、太田龍氏は、『地球の支配者は爬虫類人的異星人である』(成甲書房)の中で、【「谷(タニ)はオロチョン人のことば。純日本語、ヤマトことばはそれを澤(サワ)と呼ぶ。岐阜県を境にして、東日本では「澤(サワ)」、西日本では「谷(タニ)」】とまとめている。
(3)
稲作に適した土地をどのように名づけるか?名づけられたか?そこに先祖の由来が隠されている。渡来の由来また自然災害・戦争などで移住した歴史などが、地名に隠されている。
地球温暖期(地球変革期)を迎えた今、人間は何所へ避難すればいいのだろうか?
著者は谷地名を調べたものの、明言はしていない。
しかし、縄文海進を経験している私たちの祖先の生活に想いをはせる時、「稲作に適した土地」こそ、その解答ではないのだろうか。
私は、中山和市さんの谷地名の研究について、そんな風に読み解かせていただいた。
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