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24-25 【第20節】リヴァプールvsマンチェスターユナイテッド

前回の投稿からだいぶ時間が空いてしまい2025年に突入してしまったが新年早々イングランドでは伝統的なビッグマッチ、ノースウェストダービーが行われた。アンフィールドで行われたこの試合を前回とは別の形でこのノートにて振り返っていきたいと思う。


スターティングメンバーと予想

恥ずかしながら久しぶりの観戦となるリヴァプールについての事前情報はあまりなく、最後に見たのは8月のS級講習会の際林陵平さんにおすすめされた8/26のブレントフォード戦であったと記憶しているので事前情報はほぼなし。一方のユナイテッドについても12月のアーセナル戦以来。アモリム就任後の3試合を全て見たのち、時々見る程度でありましたので勝ち点を拾うのに苦戦しているという大雑把なイメージを持っての観戦に。

両チームのスタメンは下記画像の通り。

(Sofascore より)

リヴァプール側は今季ジョーンズをしっかりとみるのはこれがはじめて。
ユナイテッド側はウガルテ・メイヌーのVOコンビに注目しておりました。また、マズラウィのWB起用に疑問はありながらも恐らくだろとが高めを取りながら彼が落ちてくる形であろうと予測。当然ながらハイスピードでトランジッションが激しいゲームになるであろうという予想を前提に今季絶好調のイメージがあったモー・サラーとガクポをいかに封じこめるのか楽しみに観戦を開始した。


試合総括

ここからは試合中に自分が取っていた実際のメモを載せながら試合を振り返りっていきたいと思う。(かなり雑であるが記録として)

リヴァプール視点


前半から試合の主導権を握っていたのはリヴァプールであった。
前半の中盤まである程度ラインを保ちながら前からプレスをかけてくるユナイテッドに対してのビルドアップにおいて私が注目してのは19分ごろダイクからアーノルドへ斜めのボールをつけたシーンである。


前からハメたいユナイテッドが前から人基準で守備をし、なるべく圧力をかけたかったこの場面で、後ろからサラーへのロングボールがあるリヴァプールを相手に、前から1to1でつくことができず。ブルーノがボールサイドとは逆のアーノルドを背中で消しながらコナテへの横パスを狙いに前に出てき他のを見逃さずサイドで高い位置をとっていたアーノルドがハーフレーンへ入ってきて前を向いた。前述の通り、サラーのピン留めでダロートは出てこられず結果的にパス一本で2層を突破した形となった。

レッズの代名詞とも言っても過言ではないであろうカウンターはこの試合でも何度も発動され、特にCK後のものは相変わらず驚異的なもので90分ごろのヨロによってストップされかけたものの最終的にブラッドリーで終わったシーンのようにユナイテッドのゴールを脅かした。

他にも、サイドからの攻略時フラーフェンベルフがアンカーポジションから前に出てきて盤面を打開する際のアピアリングのタイミングやデザインされたCKも面白いものであり、また、トランジッションの早さと組織感には目を見張るものがあり、特にWGと中盤3枚が囲み込んでボールを奪い返すシーンは何度も見られた。

そしてなんと言ってもアルネスロットの修正力の高さには目を見張るものがある。前半も時間が経ってくると徐々に5-4-1気味に構えてくることが多くなってきたユナイテッドに対し、アーノルドをうちに入れるのではなく外に貼らせてクロサーとしての役割に変え視点を動かしボックス内にボールを供給するようになった後半はゲーム展開をより面白くした要因であろう。

マンチェスターユナイテッド視点


試合前の予想通りとまではいかなかったがやはり、ダロートがオフェンシブなWBとして振る舞いマズラウィはリスク管理が主なタスクであったように見て取れた。(ダロートの目の前がTAAであったというのも一因ではあるだろう)ただ、サラーをケアしながら攻撃面で違いを作らなくてはいけないというダロートにとって簡単ではないゲームであったことは言わずもがなでありそれを90分通してうまく戦った彼とリサンドロのカバー範囲には賞賛を贈れるものであっただろう。

次に51分、「スコアラー リサンドロマルティネス」のシーンをピックアップしたいと思う。

アーノルドからサラーへのロングボールをカットしたリサンドロマルティネスがブルーノにつけたところから攻略開始。そのままハーフゲートへとランニングしたマルティネスとサポートにくるメイヌー、ダロートで同サイド4vs3の局面ができた。さらにドリブラーがレーンを横切るように(ディフェンスラインに対してほぼ並行に)ドリブルをするとリヴァプールの守備陣3枚は迂闊に飛び込めず。とはいえ中央へ簡単に侵入させまいと少し前に出たフラーフェンベルフとラインを保っていたコナテのギャップを通す形となりニアゾーンで待機していたマルティネスによって得点に成功した。
最終ラインをいかに打ち破るかを考える上で「SBとCBの間のスペース」「ニアゾーン」「ディフェンスライに対して並行なドリブル」この3要素が重要であると再認識させられたシーンであった。

前半途中から「リヴァプールありき」のスタイルにならざるを得なかったユナイテッドだが、0で終えた前半の、中央を締める・ゴールを守るというメンタリティ、また試合を通してカウンターにおける縦パスの意識やゴール方向への矢印を持ち続ける姿勢などユナイテッドの維持を見ることができた。

最後に

ここまで試合中のメモをもとに両チームの総括を述べてきたが今節における個人的MOMはリサンドロである。ユナイテッド1点目の素晴らしいシュートはさることながら守備時のカバー範囲の広さやシュートブロックの希薄などこのゲームで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたと思う。また、ここでは触れることができなかったが両チームのCKもデザインが施されており様々な学びを得られし試合であった。ハイレベルな攻守とゲームスピード、ファンダイクの気迫、ウガルテのなんとも言意表せないウルグアイ感、TAAのポテンシャルとパフォーマンスの差異などたくさんの面白さが詰まった試合であった。高強度なプレスと洗練されたカウンター要するリヴァプールvs中央集結とカウンターのユナイテッドという印象を受けた試合であり、2025年の始まりにこの試合を選んで正解であったと感じるゲームであった。

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