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リザルトから読み解く信越五岳トレイルランニングレース2023

信越五岳トレイルランニングレース2023の様子を見ていて気になったことがあり、リザルトを読み解いてみましたのでその内容を記事にしてシェアします。
以下のような人が読むと面白いかもしれません。

① 走力に応じて完走率がどう増減するのか知りたい
② ペーサーが完走率にどう寄与するか知りたい
③ 信越五岳100mileにエントリーしたいけど完走できるか分からない

調査対象は100mile男子リザルトに掲載されている出走者547人です。ITRA パフォーマンスインデックスの兼ね合いで女性は調査していませんほんとすんません。110kmの方は気が向いたら調査します。

この547人について①完走タイムまたはDNF地点②ITRA パフォーマンスインデックス③ペーサーの有無で分類しました。個人名をITRAホームページで検索するので、同姓同名の選手は雰囲気で判断しています。それと100Mのスコアを抽出した訳ではないので100miler専用機の方と100miler初挑戦の方とを比較すると必ずしも(以下略)
主観ですが信頼度90%強ってところでしょう。もし生まれてくる子供をトレイルランナーにしたいと思うなら、名前が先輩ランナー諸氏とかぶってないかどうか一度ご確認されることをお勧めしますw

100mile男子全体(overall)の完走率は39.5%でした。ひっくー!

昨年同様の暑さに加え、後半に降った雨も完走を難しいものにしたようです。PERF. index別に見てみると550より大きいスコアを持つ選手層は完走率が60%前後。わたしの周りだと「速い人」なんですが、それでもこの数字。「やはり走力・・・!!走力は全てを解決する・・・!!」と言えるのは更に上のレベルであり、今年の信越の厳しさが伺える結果となりました。

スコア500〜550の選手の完走率が全体完走率と同程度で、母数が最も多いのもこの層でした。そして500未満ともなると完走率はがくんと下がります。このレベルで完走した選手はきっと入念な準備の上でかしこいレース運びをし、細いほっそい蜘蛛の糸を掴んだんだろうなあと想像します。ナイスチャレンジ。

つぎにペーサーの有無による完走率を比較しました。

ペーサーがついた選手の完走率は48.8%で、ペーサーをつけていない選手よりも10pt以上も完走率が改善しています。PERF. index別に見てみると、およそ全レベルでペーサーがつくことで完走率が改善することが判ります。ちゃんと数字に出るんやね~。

とはいえペーサーがついた後に選手がレースをリタイアしてしまうケースは少なくありませんでした。ペーサーが待機している黒姫以降に進んだ選手だけを対象にしてペーサーの有無による完走率を比較すると、、、ん??どちらも70%弱で、差が無い?

ペーサーが付くことでペースメイクや計画的な補給など全般的なマネジメントが行き届き、走動作に集中できる、または信頼できるパートナーと一緒に行動することでメンタルが安定する、だからリタイアすることなくレースを遂行できるというのがペーサーをつけるメリットだと思っているのですが、、、この数字はどうなんでしょね。

「ペーサーが居ると思って黒姫までレースを辞めずにがんばった」の方に数値の違いが出ているのか、単なる母数の少なさの問題なのか。それとも順位かな?ペーサーがついている選手の順位推移を見るとペーサー無しの選手に比べて有意に順位の上昇が見られるとか?
まあいっか。調べる余地がありそうですがわたしはなんとなくお腹いっぱいですw

選手の皆さん、また大会と選手を支えた皆さんはお疲れさまでした。感動と興奮をありがとうございました。
速報とSNSで信越五岳を堪能したわたしですが、恥ずかしながらPERF. indexが450かそこらだし、見る前に飛べる性分でもないので、まずは500目指してがんばります!

出典:金田一少年の事件簿

後日追記

100mile男子が「黒姫までにDNFした人数」をペーサーの有無で分類してみました。
参加者547名中、黒姫まででDNFした選手は244名。
ペーサー有りの場合 22/84名=26.2%
ペーサー無しの場合 222/463=47.9%

これは有意差あるー!
ペーサーをつけていない選手のうち半数近くが黒姫まででレースを辞めてしまった中、ペーサーをつけた選手は74%、四分の三ほどが黒姫から先へと出発したということです。

『ペーサーが待ってるから黒姫まで行かなきゃ!』という強い思いが100mileの選手にはたらいた(これについては女性も調べましたが同程度むしろ女性の方が顕著だった)ということが数値的に立証されました。へええ〜

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