【おまけ】リザルトから読み解く信越五岳トレイルランニングレース
信越五岳トレイルランニングレース2023の完走率について書いた先日の記事が好評だったようで嬉しいです。ですが「PIがxxxしかないからエントリーできん」といった声も一方では聞こえてきました(わかるー)。でもそうじゃないやん?みんな完走するつもりでエントリーするやん?
というわけで今回の記事は完走できた選手にだけ着目して、PI分類別に『このくらいのタイムで完走してましたよ』を可視化しました。この記事は以下のような方に面白がってもらえたらいいなと思っています。
・100mileを完走したけど同じ走力の集団の中でどの位置だったのか知りたい
・今後エントリーするとして何時間での完走を目標にするのが適正か測りたい
まずは100mile男子(ほんとごめんなさい今回も男子だけ集計しました)完走者全体のタイムを1時間ずつに区切ったときの分布をみてください。
信越五岳の美しいところってこの完走タイムをヒストグラムに描いたときに表れると思ってて。制限時間いっぱいのところに向かって完走者の数がスンっと右肩上がりなんですよ。他のロングレースだとこの山の頂上が見えて少し下り始めたところとか、まあまあ下り切っちゃったところとか、そういうところでグラフが途切れるんです。これって制限時間の設定の絶妙さを指していて、いかに競技性も重視して厳しいところで(以下略)
次にパフォーマンスインデックス50刻みでの完走タイム分布です。400以上から始まって、700以上まで、全7分割です。
「スコアが500に満たない選手のほとんどが完走制限33hの1時間以内、ゴールデンアワーでフィニッシュしている」「500を超えるとサブ30の可能性が現実的に見えてくる」「スコア600を超える選手でも30時間を超える苦戦をすることがある」など、色んな見方ができます。
また去年に続いて暑いレースだったこと、今年は終盤に雨に見舞われたことなどを考えると、天候条件がランナーに都合良く転じればグラフの全体感がやや左に寄るのかなあと推察することもできるでしょうか。(暑さや雨もトレイルランニングのうちですが。)
podcast「さかみち」のよーすけさんが言及していた通り、100マイルのFinisher Levelは560。グラフでも母数が豊富な500<、550<のあたりが見ごたえがありますね。
こういう読み解き方をすることによって、完走できるかどうかだけでなく「めいっぱい上手くいったらどのくらいのタイムで走れるんやろか」と上を向くこともとても重要なことすよね。達成可能な目標を設定して、そこに辿り着くためのトレーニングプランを引いて......みたいな。こういうの大好物でやらせてもろてます。
グラフデータそのままの数表を眺めるのも面白いすよ。
分類されたスコアを横に並べて見ることで競争的な側面を楽しむことができます。スコア550~650あたりの選手で20位以内に入った選手が5名いまして、きっとこれ以上ないほど素晴らしいレースマネジメントをされたんだろうなあと想像したりとか、あと数表の右上隅に輝く一等星が文字数