きんぱらみつみ/食べもの探究家/ライター

飲食店経営や接客修行、農業、占い師、ライターなど、様々な経験を継続中です。食べものや占…

きんぱらみつみ/食べもの探究家/ライター

飲食店経営や接客修行、農業、占い師、ライターなど、様々な経験を継続中です。食べものや占いなどのお話を通じて、あなたにハッピーを届けられたらと思っています。

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最近の記事

「手前味噌ですが」おいしいお味噌、できました。

寒い時期に仕込んたお味噌、4月に天地返しをしてから寝かせたまんまにしていました。どうなったかしらと、カビ対策のために厳重にしていた封を開けてみました。 わっ、味噌になってる! 試しに味見をすると、これがまぁ、おいしいんですよ。市販のお味噌にはない、粗潰しの大豆の旨みと甘みが美味しくってねぇ、金山寺みそのような味わいです。仕込みのときに炊いた大豆を潰す作業があってコレがけっこうたいへん、始めは丁寧にしていた作業も中盤から潰し方がだんだん粗くなっていたんだけども、これが功を奏し

    • ap bankの哲学、そしてKURRKU FIELDSとの出会い

      お料理のレシピやアイデアがたくさん載っている雑誌や本が好きで、月に2〜3冊買ってくるもんだから、すぐにメインの本棚がいっぱいになっちゃう。使用頻度の低いものからロフトにある空いてる本棚に移されていく。こうやって本って増えていくんですよね。お料理の本は繰り返し目を通していて、夕飯や、メニュー開発のお仕事の参考にしています。 先日、雑誌ELLE gourmetの中で害獣駆除された猪などをソーセージやサラミなどのジビエ食品に加工した商品を発見しました。今後、ジビエ料理の開発も視野

      • 梅しごとから知る経済学

        梅干しや梅酒を作るときに、「コスト」のことを考えます。自分で作るよりも、お店で既製品を買ったほうが安いし美味しいんじゃないか?って。 お店でも売ってるけれど手作りできるものを作るときに、いい結果と悪い結果、どちらの可能性も含んでいます。個人的には、材料を買う→作る→出来上がり、その時々でかかるコスト(費用や時間、手間)をトータルしたときに「自分で作ってよかった」と思う結果を目指しています。この考察では「金額的なお得感」よりも「充実感」を重視しており、結果的にやってよかったと思

        • 東京の食べものと歴史〜成城風月堂・後編〜

          世田谷区成城にある「成城風月堂」は、映画の制作現場には差し入れお菓子のお店として親しまれ、いつしか高級住宅街となった地の成城マダム御用達の集いの場でもあります。クリスマスや、お年賀などの時にはお店の前には行列ができるくらいの(※3)、洋菓子界を代表するお店です。 筆者の自宅から成城までは歩いて30分ほど、お散歩にはちょうどいい距離で、途中「不動坂」という心臓破りな坂があったりして、軽い運動にもなります。夫婦で行くと、たいがいodakyu OXや成城石井とかで買い物をして帰る

        「手前味噌ですが」おいしいお味噌、できました。

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        • だって、おいしいんだもん。
          34本
        • 見習い占い師からの手紙
          1本

        記事

          東京の食べものと歴史〜成城風月堂・前編〜

          東京には、世界中の美味しいものが歴史とともに集まってきました。平和な時も、戦争の時にも他国との文化交流を重ね、「あなたの国の食べものって美味しいんだね」という純粋で、勝ち負けを争う国のめんどうくさい事情とは別次元で互いの存在を認め合うことが東京や日本各地で、おそらく世界のどこかでも出来事としてあったのです。日本の都になって、日本全国から人が集まってきた東京には、同時に特にさまざまなものが集まったことは、言うまでもありません。 かつて、美味しいお菓子が生まれる場所は「城下町」

          東京の食べものと歴史〜成城風月堂・前編〜

          種を蒔く人

           夢って、案外たいがい叶うと思っています。お金で買える夢なんてのはいくらでもあるし、自分さえがんばって行動すればできることだってたくさんある。やるか、やらないか、なんだよね。  小さい頃、ようやくひらがなが書けるようになってきた私は、七夕の短冊に「ふうせんがほしい」と書きました。お父さんが、近所の山から取ってきた笹に付けて玄関に立てかけてくれました。七夕の日、訪ねに来た保険屋さんのおばさんが私が書いた短冊を見て「あらぁ、おばちゃん風船持ってるから、あなたにあげるわ〜」と言っ

          次の日ポタージュ

           毎日、お台所に立ってお料理をしているから、何気なくやってることがナイスレシピだということに気がついていない。おうちでごはんを作る人も、お店でごはんを作る人にもそういうことが案外たくさんあるんじゃないかしら。ラーメン屋さんのまかないで出してたカレーが常連さんの要望でメニュー化した、というようなことはよく聞きますものね。  我が家の食卓にはスープ・お汁類がよく出ます。余り物の野菜やきのこ、お肉があれば、汁物に混ぜます。ハムとかの加工肉の端切れなんかがあったら出汁にもなります。

          ”独り”で食べることに慣れちゃいけない

           ひとりで食べるってすごく気楽。選びたいものを選べるし、寝っ転がって食べたっていいし(とはいえ、ちゃんと座って食べたほうがおいしさを味わえると思うけどね)。  家族や誰かと食べてても一緒に食べてる気がしないこともある。なにかしら小言を言われながら食べてもたのしくもおいしくもない。他の人の会話に混じれないから時間を共感できない。  だけど、家族や誰かと食事の時間が合わなくてひとりで食べてても、料理をした人の気持ちが届けば独りを感じないことだってあるんだ。  事情で姉の家族の中

          ”独り”で食べることに慣れちゃいけない

          アルデンテじゃなくていい

          「パスタの茹で具合はアルデンテ」というのは、一体どこからきているんだろうね。個人的には、アルデンテに気をつかっているのは日本人くらいな気がしてます。  BS日テレで放送している「小さな村の物語 イタリア」がすっごく好きで、毎回たのしみにみています。番組の中で食事の用意をする場面が必ず撮られているのですが、私が記憶している限りは「アルデンテがいいわよね」みたいな会話は一度も聞いたことがないもの。  アルデンテって、たぶんスパゲッティにしか出来ない。  そもそもパスタの形状は小

          好きなものという希望

           おなかは空いてる、でも何を食べたいかノーアイデア。そういうときには好きなものに頼ります。好きだから、何が食べたいかとかを考えなくても食べたいと思えちゃう。  私が好きなのは、ナッツ、チーズ、チョコレート、梅干し、カプチーノ、ビールやウィスキーやワインなどのお酒。これがあればしあわせです。下のお写真はの私の小腹を満たしてくれたおやつです。キャドバリーのミルクチョコレートと、カフェオレに見える飲みものはホットカルーアミルクにウィスキーをちょびっと入れたカクテル。次はチーズでも食

          お米と料理のボン・マリアージュ

           日本人の食事が欧米化しているといわれていますが・・・お寿司、どんぶり、卵かけご飯・・・やっぱりお米も好きだわよねぇ。小麦やいろんな穀物も好きだけど、(おそらく)弥生時代より伝えられたお米食の生活は、我々の遺伝子の中にしっかりと息づいていると改めて思ったりします。  一昨年、北海道の倶知安町の農家さんでお仕事をしていました。秋の収穫シーズンの頃に、まちの飲食店でゆめぴりかを出されました。「蘭越の今年の新米です。粘りと甘みがあっておいしいですよ」ふーん、私はしっかり食感のさっ

          お米と料理のボン・マリアージュ

          スペイン旅・中国の男の子が教えてくれたこと

           十数年前にスペインをバスで回る旅をしました。マドリッドから、コルドバ、グラナダ、バレンシア、バルセロナへ。芸術と文化、食べものをめぐる旅です。  見出しのお写真は、確かバレンシアのマーケットです。果物の陳列が美しい。日本に比べて値段が安いものもたくさんあります。日本の果物は糖度が高いものが多い印象です、いちごとかりんごとかみかんとか。すっぱい果物もあってもいいのになぁと思ったりします。例えば、焼きりんごはすっぱめのりんごを使った方がおいしいんですもの。  スペインの南の方

          スペイン旅・中国の男の子が教えてくれたこと

          おいしい組み合わせ

           雑誌「dancyu」の編集長の植野さんがこんなことを言っていました。「子どもの頃、ごはんと牛乳が好きで、好きなものを一緒にしたらいいんじゃないかと思って混ぜて食べたら合わなかった、ということがありましてね」  私が静岡の小学校に通っている時のことを思い出しました。給食に「郷土料理の日」っていうのがあって、ある日のメニューに、静岡特産のみかんの搾り汁でお米を炊いた「みかんライス」なるものが出てきたんです。  月初めにメニュー表が発表された瞬間から学校中の物議を醸していてねぇ

          パスタへのこだわり

           日本のお味噌汁レシピが各家庭で日々毎日変わるのと同じように、イタリアマンマのパスタレシピも毎日変わります。すなわち、お味噌汁もパスタもレシピは無限にあると言っても過言じゃあないでしょうな。  お出汁をとって具を煮てお味噌を入れる。  塩を入れたお湯でパスタを茹でてソースと絡める。  こういう土台のレシピからさまざまに枝分かれできるっていうのは、作り手の好奇心を掻き立てもするし、どういう作り方でもいいよねっていう気抜きもできる。どういうふうに作ってもたいがいおいしく仕上がる

          お料理のこころえ〜ひとりで食べるとき〜

          「お料理をする」って、とどのつまり、愛情表現だと思っています。自分ひとりが食べるものであっても、誰かに作るにしても、誰かに作ってもらうことだって、愛情のやりとりがお料理をする行為にはあらわれてきます。  おうち時間が増えたり、職場の仲間と食事をともにすることがなくなったり、感染症対策をしていたりとかで、ひとりでごはんを食べる人が増えたかもしれません。 「自分ひとりが食べるだけだから」って思うと「なんでもいいか」になりがちでしょうか。おなかがふくれればいい時と、栄養をちゃんと

          お料理のこころえ〜ひとりで食べるとき〜

          東北のおいしいこころ〜仙台の牛タンと萩の月とホヤ〜

           今から30年くらい前に、観光で行った仙台の居酒屋さんで食べた牛タンに衝撃を受けたのを、今でもおぼえています。分厚くて、肉汁ジューシーな焼き具合で運ばれてきたお肉をひとくち食べて、「なななな、なんだこれは今まで食べたお肉と全然違う!」と、当時10歳くらいの私は目を丸くしました。 「仙台の牛タンって、こうやって出してくれるところが多いんだって」ところかわればお肉の状態も変わるんだねぇ。   牛タンといえば、焼肉屋さんで出てくるだ円ぽい形の薄いお肉のことだと思ってた。おんなじ牛の

          東北のおいしいこころ〜仙台の牛タンと萩の月とホヤ〜