Wantedly 用インタビュー記事の裏話 -参考文献と補足-
新しい職場で試用期間が終わり、正式に社員となったタイミングで Wantedly の記事を公開しもらいました。
社内では、トップ画像のようなキャプションを付けられるぐらい、かわいがってもらっています(たぶん)。
この3ヶ月、転職や現在に聞かれることが多かったので、この wantedly 記事を題材にしてnoteを書いてみます。
といっても、割と wantedly の記事に書いてしまっているので、この note では、その記事の裏側についてまとめてみます。裏側といっても黒い話はありません。
そもそも、私の発言は誰かの受け売りばかりなので、
だいたい僕は読んだ本に影響を受けるので、僕の言ってることは、だいたい以下の本に書いてあることです。
2019年に読了した本|tk(Toshimitsu Kimoto)|note
インタビューの要点をいくつか抜き出して、「誰の受け売りなのか」つまり、参考文献や補足説明を書いていく note です。
wantedly 記事と同じように、サービスの話、その後は個人の考え方の話、最後に少し会社の話を入れました。
自己紹介の延長みたいなものなので、目次を見て 1mm も興味がなければ、本文も全く面白くないはずなので、早めの離脱をオススメします(笑)。
Salesforce の経営インパクト
wantedly 記事の冒頭では、 Salesforce や弊社サービスの Teachme Biz のことを話しました。
最初に触れたのは、 Salesforce の話です。
多くの会社の変革を支えているSalesforceは、現場の人たちが使いこなすと非常にパワフルな業務改革を実現するプロダクトです。
「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味
Salesforce は SaaS の中でも最も有名かつ高額なサービスの1つですが、その投資に余りあるパワフルなツールだと考えています。
Salesforce 社自身のマーケ、営業、サクセスでもフル活用されており、ビジネスモデルの根幹を支えるサービスとなっています。
Salesforce には営業のイメージが強いですが、営業以外でもデジタル変革の基盤としても扱われ始めました。
Salesforce 社がそう発信しているだけではなく、 ”活用自慢大会” というコミュニティイベントが定期的に行われ、ユーザー間でも Salesforce 活用方法の共有・改善も活発に行われています。
この大会では、発表の評価基準としてビジネスへのインパクトが重視されており、多くの利用者も経営効果と向き合いながら活用しているようです(発表内容は Salesforce ユーザーしか見られないのですが、一応、以下にリンクを貼ります)。
ちなみに、最近では、”SFDC道場”というイベントも話題です。
私も参加したのですが、主催者が事業成長のために Salesforce を使い倒そうとする熱意に圧倒される、素敵なイベントでした。
Salesforceの定着の工夫や苦労に関して
一方、「 Salesforce の定着」も、よく利用者の間で話題に上がります。
Salesforce 公式の Webinar でも定着化の重要性が説かれています。
「はじめよう SALESFORCE:ステップ 1:成功のための準備 プロジェクト体制や導入方法、効果測定について」より
「定着化」がテーマの公式ヘルプ集が作られるほど、注目のテーマです。
ちなみに、前職のfreeeでも、様々な定着化の工夫をして、改善を続けています。
いま私は、Salesforce 管理者の方へのインタビューを続けているのですが、管理者の方がそれぞれの会社に合わせて定着の工夫を重ねられています。
前に参加したFORCASイベントの対談でも、定着はホットトピックの1つとして盛り上がっていました。
私として、定着化を難しくしている要因は、改善を繰り返す Salesforce の志向や柔軟性、あるいは SFA (Sales Force Automation) サービス全体の特性にあると考えています。が、これ以上は長くなるので割愛します。
ここまでをまとめると、時には経営改革に繋がるほど Salesforce 活用による経営効果は大きいが、活用するためには組織やメンバーに定着させる工夫や労力が必要だということです。
Teachme Bizの教育、手順定着効果
一方、弊社のプロダクト Teachme Biz は定着化/教育の負担軽減、効果拡大に強みがあります。
2019年6月時点で累計2,500社に使われており、有名どころでは、すかいらーくグループ様などへの導入がメディアに掲載されています。
最新の事例でも、効果が大きいことが見られます。
こちらのMipox様は、Teachme Biz によって新人教育の時間を1/7、手順書作りの時間が1日→1時間に短縮されています。
CCI様には、Teachme Biz 検索ログから需要があるマニュアルを先に作り、対面の質問を7割以上削減できた上、研修時間も短縮できたという実話を、弊社のユーザー会で話していただきました。
ちなみに、手順書を作るのが簡単なのもポイントで、私も遊びでこんなものを思いついてすぐ作れました。
そのほか、管理機能など便利な機能がありますが、これも長くなるので後は割愛します。
Teachme Biz for Salesforce って何?
前置きが長すぎましたが、ここからが私の担当サービスの話です。
パワフルだが定着に工夫が必要な Salesforce と、教育も定着も得意な Teachme Biz の特性を組み合わせた連携サービスが、私の担当している Teachme Biz for Salesforce です。(以下、デモ動画)
動画で書いていない部分では、"タブ + 1階層"のレベルでヘルプを出し分けられます。専門用語になりますが、たとえば "商談" の一覧ページと、"商談" の "詳細" では別のヘルプを出し分けることができます。
これを使えば、新入社員への研修時に細かな操作レクチャー等は大幅に減らせますし、 「最新の使い方/説明は右下にあるから」ということを周知できれば、Salesforce を更新しても、必要な人が必要な時に、ヘルプを開くだけで疑問を解決することができます。
結果、管理者も教育が軽くなり、入力者も迷ったり探したりする手間が減ります。組織が大きくなるほど、社内教育コストが下がるメリットは大きくなるでしょう。
ちなみに、今月もいくつか機能改善し、キーワード絞り込みなどができるようになりました。たとえば「キーワード絞り込み」機能を使えば、部署ごとに自分に合うヘルプを探すのも楽になります。
そもそも、Salesforce の管理者と入力者の間で Salesforce について大きな理解の差があります。その橋渡しをするためには、自社でヘルプやマニュアルを作成・更新する必要があり、その分野で貢献できるのが Teachme Biz for Salesforce の価値です。
定着が少しでも早まれば、教育コストを減らした上で、 Salesforce への毎月の投資が早く回収できるため、経営への貢献も大きくなります。
自分の担当サービスというのもあり、ちょっと熱く(長く)なってしまったので、サービスの話はこれぐらいにします。
ここからは、その後のインタビュー内容に、文献や解説を添えていきます。
商談前からお客様に貢献できるという話
私がマーケティングに関わっていたこともあり、お客様と対面する前からできることは沢山あると思っています。
インタビュー記事を通じて for SFA のことを知っていただけると、商談の前から貢献できる部分が増えます。いまはまだ弊社のサービスは十分知られていないため、お客様を訪問した際に、Teachme Biz の紹介やデモをして、for SFAの紹介をして…とすると長い時間をいただくことになります。
「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味
GoogleのZMOTはその発端となった考え方でしょうし、
以下の本では、購買プロセスの変化も踏まえたB2B営業について書いているので、非常に勉強になりました。
前職の経験の話
前職では、書ききれないほど貴重な経験をさせてもらいました。
freeeでは本当に沢山の経験をさせていただき、今も好きな企業なので話し始めると止まらないため割愛しますが(笑)、特にPM 兼 戦略立案をしていたときの経験は、今のfor SFAでの業務にダイレクトに活きています。
「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味
ここでも長くなるので、細かくは書きませんが、2018年にはこんな沢山の事業/プロジェクトを経験できましたし、
2019年には、金融子会社 freee finance lab に所属し、こんなイベントにも出させてもらいました。
freee finance lab は、ちょうど先月(6月)に大きな発表をし、様々なメディアにも取り上げられました。
私はこの発表の3ヶ月前に退職したため、ここで発表されたサービスにはほとんど関わっていないのですが、こんなすごい取り組みが複数動き出すので、所属が変わっても今後の展開を楽しみにしています。
この調子で、すごさの説明まで踏み込みたいところですが、長くなることが見えているので、これくらいで我慢します。
プロダクトづくりでもお客様に価値提供できる
私は、営業、プロダクト以外でもお客様に色々なサービスが提供できると考えています。
というか、お客様からは "全ての接点をサービスだと思われている" という意識を持っています。
社内で「プロダクトづくりでなくともお客様に価値を提供できる」とおっしゃっていたことを思い出しました。
「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味
その考え方は、サービスに関わる書籍で学んだり、
サブスクリプションマーケティング等を読んで、実感しました。
「ゼロイチ」じゃなくて「組み合わせ」
新規事業をやるときは、何かを生み出す、いわゆる「ゼロイチ」というよりは、自らのリソースを見つけて、組み合わせる考え方をしています。
新規事業ってよく「ゼロイチ」と言われますし「何か新しいものを生み出している」ように見えるらしいのですが、私は「すでにあるものの組み合わせ」によって新しい価値を作り出すような発想を心がけています。これは前職時代から共通している考え方ですね。
「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味
新規事業にはリソースがあるわけがないので、そんな中でも使える武器を見つける、というのは基本動作だと思っています。リソースを明らかにしてうまく使うという面では、音部さんの本は大変参考になりました。
また、小規模企業と大企業とでは優劣は無く、場合によってはお互い貢献しあえるという考え方は、この本を読むと分かりやすいかもしれません。
そのほか、新規事業は「天才でなくても良い」という事が書いている以下の本は励みになりましたし、読後の自分の行動も変えました。
育児と仕事
すでに中原さんの本が出てきましたが、子育てしている身としても、中原さんの本や研究は非常に参考にしています。
立教大学の中原淳さんやその共同研究者の本は、自分の働き方や学び方に大きな影響を与えていると思います。
「組み合わせで新規性を見出す」Teachme Biz for SFA 事業責任者が語る新規事業の醍醐味
中原さんの「大人の学び」に関する本は、感想をnoteでも書きましたし、
「チーム育児」の本は仕事と家族の捉え方を大きく変えてくれました。
試用期間が終わって、やっと使える弊社の福利厚生
Wantedly 記事は、私の試用期間が終わったタイミングで公開されたのですが、今月から使いたかった福利厚生を使えるようになりました。
特に「読書手当」は地味に助かります。年間2万4千円の節約になります。「常識の範囲内」だと認めてもらえることを願っています。
スタディストではこの度、福利厚生のひとつとして「読書手当」を導入しました!
1人あたり毎月2,000円分、自分の好きな本の購入代金を会社が負担してくれる制度です。
(好きな本と言っても、もちろん常識の範囲内ですが・・・)
読書の秋!スタディストのエンジニア&広報の図書館活用術(福利厚生の読書手当もご紹介)
あとは、ハウスクリーニングの「カジタク制度」も地味に嬉しい。
試用期間中に、この「半年に1度」のタイミングが来て、切ない思いをしました。
◯カジタク制度概要
・株式会社カジタクさんの「家事玄人」というチケット型家事サービス商品を購入し、半年に1度、全社員に支給します。
・ハウスクリーニングか宅配衣類クリーニングのどちらかを選べます。利用したら会社に報告します。
・離れて暮らす家族にプレゼントしてもOKです。
『社員の家族』に会社ができる貢献ってなんだろう!?から生まれたオリジナル福利厚生制度
他にも、資格取得支援や私用デバイス購入に対しても補助がつく(!)など、前職も特徴的な制度がありましたが、弊社スタディストの入社時オリエンテーションでは結構驚きがありました。
長くなったので、今回はこの辺で。
もし、このサービスがお役に立てそうな方がいれば、ぜひご紹介いただけると助かります。
あと、こんなサービス、考え、会社に興味がある人は、一緒に働きませんか?質問なども是非お寄せください。
なお、このような背景もあるため、今後は Salesforce 関連のイベントへの参加、発信も増やしていくつもりです。
今後とも、よろしくお願いいたします。