サクサクとろーり、チーズトーストのお話
外はこんがり、中はふわふわ。
そんな文言には飽きたわ。
外はサクサク、中はとろーりチーズのチーズトーストがいい。
私の作るホットサンドは、ホットサンドメーカーで作るものではなく、フライパンで作るものだ。
バターを多めにとかしたフライパンに業務用スーパーでセールだった6枚切りのパンを乗せる。じゅうううううううっといって響く音で私の口の中はよだれだらけ。
そこにここまでかってくらいにとろけるチーズをかけていく。ああ…チーズはこうやってパンにかけられるために生産されているんだな…なんて、そんなことを思いながら無心にパンにチーズをかけていく。
多少こぼれたって気にしない。ただ無心にチーズをかけていく。あっという間にパンが見えなくなる。そして上からもう一枚パンを乗せる。6枚切りのパンの残りは後4枚。おかわりができるな、なんて思いながら、ぎゅっと上から押さえる。
じゅうううううという音を立てて縮こまっていくパン。その上から重しをするのがわたし流。そこで弱中火で5分。こんがりとチーズの香りがしてくる。
おなかはもう限界だ。しかし裏面も焼かなければ完璧なチーズトーストではない。さらにバターを追加して、裏面も焼いていく。
表面はいいこんがりきつね色だ。ああ。今すぐこれを口にほおばりたい…とよだれを飲み込むこと2分。
やっとお皿の上にお出迎えされたチーズトーストはとても熱い。そりゃー出来立てなのだから、熱いに決まってる。
フーフーしながら食べるそのチーズトーストはチーズがいい感じにとろけて、さらにバターの風味が後から追ってくる。
ああ、これでいいんだ、私の人生。なんて、人生のことを肯定してしまうほどおいしい。
そして、私は残りのパンでまたチーズトーストを作るのだ。