和裁技能検定3級 備忘録
今日は和裁技能検定について語ろうと思います。
和裁技能検定3級は実技(長襦袢)と筆記試験があります。
◆学科(真偽法:30題/1時間)
出題範囲:裁断・法制の手順、和服の材料に関して、和服全般の知識、色彩学、安全衛生
◆実技(3時間30分)
表地は自由、芯地は自由(胴裏の付くものは、裏地自由)とし、見頃・立て衿(下えり)付けをし、右そでを事前に縫い上げたもの(衿先布の付く場合は、事前にえり先布をえり芯に付けておく)を持参し、試験場において、えり付け、まとめ等を行い、女子用そで無双あわせ長じゅばん又は胴抜き長じゅばんを仕立てる。
実技試験は3時間30分+30分の追加時間があり。
しかしながら、3時間30分を超えた超過時間5分ごとに減点されていくので、合格の可能性がほんのちょっと削られていきます。
長襦袢の試験の時の時間配分を思い出せるだけ書いておきます。
もしこれから受ける方のお役に少しでもたったら幸いです。
左袖 45分(コテ仕上げ込)
衿付け 40分
衿くけ 60分 (中処理・コテ仕上げ込)
両袖付け 45分
合計190分(20分余)
本番当日、練習やいつもの所感で20分ほどの余裕があったので、衿付けを袖や衿付けをいつもよりも丁寧にやったらエライことになりました・・・
気が付いたら衿くけを始めている時間にまだ衿を縫っている状態。
衿くけはいつも以上に急いで、袖付けもどんどんつけてとてんやわんや。
練習通りに全ての箇所をある程度の綺麗さは捨て置き、速さで攻めれば良かったと後悔
結果としては10分ちょっと前に終わり、外周をコト仕上げする時間も多少あったとはいえ、ギリギリだったの針の本数を数えたのも試験終了後と危ない状態。
本番で違うことをやってはいけない
これはすべての方に伝えたい教訓です。
欲を出してきれいに仕上げたいとか、より良い点数を取りたいとか、欲望センサーが働くのか、悲しい結果になりやすい気がしました。
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あと余談ですが素材選び。
3級は化繊も正絹も何でもOK
普段からほぼ正絹の着物しか着ない私
本当は心から正絹の長襦袢を作りたかったのですが・・・
先生からの強い正絹は難しいという意見により、化繊の長襦袢にしました。
確かに布が縮んだり伸びたり動かないから扱いやすい
しかしながら最大の注意点が一つ。
溶けるんです。
コテの温度によっては溶け、低すぎるときせがかけられない。
さらにきせを固定するために裁鎮ですぐに冷やす必要がある。
コテできせ→裁鎮→コテ→裁鎮
という感じで裁鎮必須でした。
煩わしいけど扱いやすい。
その中でも一番コテの温度に強く、扱いやすかったのが『シルック』でした。※私調べ
日々進化しているシルック
私が来たことある〇十年前とは比べ物にならないほど、絹のような手触りで驚きでした。
試験用の教材と考えると若干値が張りますが、メルカリやヤフオクを活用すれば比較的安く手に入るかも!
縫う練習はもちろん必要ですが、素材によっても大きく左右される作業時間
ご自身にあった素材を見つけて試験に臨んでください!
次回は和裁初心者が感じた和裁修行のこぼれ話でも。
今日もお読みいただきありがとうございました。
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