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オーロラ見るためアイスランドへ その1

12月26日
アイスランド旅行初日

とうとうこの日がやってきた。

が、いきなりのトラブル。

JALがサイバー攻撃されているというニュースを空港への移動中に知る。
いくつかの便に影響が出ているというが、どうなるだろうか。
夜の便だし旅行会社から何の連絡もないので、できることは空港に行くことだけ。

羽田に到着。
このころにはサイバー攻撃からの復旧が発表されていて、JAL以外の便も問題なく運航しているようで一安心。
ツアーの集合時間までにはまだ2時間以上もあるので、ラウンジに移動して時間をつぶす。
各席ごとにコンセントやUSBポートが設置さていて、Wi-Fiも飛んでいるのでスマホと充電ケーブルがあれば無限に時間をつぶすことができそうだ。
普段ラウンジに縁のない人生を送っているので、ここぞとばかりに大いにくつろぐ。

スマホ中毒の私はずっと座って待っていられるのだけど、新しもの好きの妻はいろいろ見て回りたいらしく、ラウンジからお散歩に出かけてしまった。
戻ってくると、ヒートテックの靴下を買ってきてくれた。ありがたいものだ。
集合時間が近づいてきたので、第3ターミナルへ移動する。
ターミナル間は遠いのだけど、4分間隔でシャトルバスが運行しているので移動には困らない。

国際便が往来する第3ターミナルの集合場所。
ここには各旅行会社のカウンターがあり、今回のツアーでお世話になる阪急交通社のカウンターにはすでに10人ほどが並んでいた。みんな同じツアーに参加する人々だろう。
自分たちの番がやってきて、添乗員さんからの挨拶とスーツケースに付けるタグなどをもらう。
アイスランド到着までの流れと注意事項が書かれた紙ももらった。

それからは出国手続き。
生まれて初めて日本から出ていくことになる。
まずはスーツケースを預ける。荷物も乗り継ぎしてくれるだろうかと少し心配。

さらに心配なセキュリティを通る。
悪いことはしていないんだけど、引っかかったらどうしよう。
雪の多い現地用に厚い靴を履いていたので、それも脱いでチェックをされる。
靴底に隠して悪いことをする人もいるらしい。

問題なくセキュリティを通過できてほっとしたのもつかの間、妻がどこかに消えた。(ブランドの免税店に行き、何か高いものを買ったらしいのだが未だに何を買ったか教えてくれない)
ラウンジで妻と合流して搭乗手続き開始まで待機。
妻が500円を支払い、お味噌汁とおにぎりと注文していた。最後の日本食だ。
『500円?ちと高いな…』と思ったが、アイスランドに比べれば激安であることを後に知る。

おにぎりとお味噌汁セット。ほっとする味。


時間が来たので搭乗手続きをして機内へ。
そして出発前にルート変更を知らされる。
太陽フレアの関係でカナダ、アラスカ、グリーンランド方面のルート向かうという。
1時間伸びて13時間半の長時間フライト。体がもつだろうか。

当然のようにエコノミー席なのだけど、席の広さはあまり気にならない。
しかしトイレのことが気になる。
窓側に妻と並びで座れたのだけど、通路側の人に声をかけないとトイレに行けない。飲み物を極力摂らないことにしよう。
そう考えていると、機体は急激な加速をして日本の地を離れた。

さて、フライト中はネットでも使って時間をつぶそう……
と思ったのだけど、機内のWi-Fiは利用料がかかる。
片道使い放題で4000円、3時間利用で2500円。いい商売だ。
ダウンロード済みの電子書籍などを読んで時間をつぶす。
妻は席のパネルでアナ雪を見ているようだった。

機内食は楽しみにしていた。まず出てきたのは夕食だ。
豆腐サラダにパン、なぜかルマンドまで出てきた。
そして定番のビーフオアチキン?の問いかけ。
今回はチキンにしたのだがあまりいい味ではなかった😲

機内食パンと豆腐サラダ
ドレッシング、バター、そしてルマンド

妻が機内であると便利だよと用意してくれたスリッパを履き、足元は快適。
エコノミー症候群対策でたまに足踏みをする。

CAさんが来た時に「北極圏証明書をください」とお願いした。
フィンランド航空では北極圏を通過する便に乗った人へ記念品として、北極圏証明書をプレゼントしてくれるのを事前に勉強していたのだ。
だが、このルートは北極圏を通過しないのであげられませんと断られてしまった。残念。
しょうがないので「ではこの無料のチョコをください」とパネルに表示されているメニューのチョコをお願いした。

無料のチョコ

こちらの美味しそうなチョコが無料なのはうれしい。
だが、これは表示ミスですね。と言われて断られてしまった。なんてこったい。
数時間後にはチョコの価格が無料から7ユーロ(約1,150円)に訂正されていた。

7€になっていた。高い。

不憫な客だと思われたのか、クリスマスの丸いカードをプレゼントしてくれた。
前日に終わったクリスマスの残り物感がすごい。

プレゼント?

今回のルートはアラスカ、グリーンランド経由なのでもしかしたらオーロラが見れるかも思っていたら、
機内アナウンスがあり、ちょっとオーロラが見えているらしい。
オーロラといえば今回の旅の一大目標!必死に窓へ顔を近づけてみる。
はっきりとは見えないが、なんとなく黄色がかった線のようなものが空中に見えた気がする。
あれがオーロラなのだろうか。正直全然わからなかった。

妻はずっと寝ていたが、私は寝たり起きたり。合計6時間は寝ただろうか。
二度目の機内食を食べるともう陸地が見えてきて、フィンランドのヘルシンキに到着した。

長時間フライトなので2回目の機内食

ヘルシンキで乗り換え

初の海外だ!
意気揚々と飛行機を降りるが、ツアー参加者なので勝手な行動は許されない。
指定された集合場所に妻と向かう。
ツアーのみんなと共にセキュリティと入国審査をしなければならない。

空港内を移動しながら外国に来たんだなあと変な感じになる。
40年以上生きてきて初めて踏む外国の土地だ。
今いるのはフィンランドのヘルシンキ、バリバリの北欧である。
北欧といえばおしゃれな家具や雑貨も有名だが、男女平等、高い平和指数と幸福度、リサイクル意識の高さのようなイメージを持っていた。
空港を歩いてみて、すぐにその辺を感じることができた。
日本でトイレの男女別の分け方というと、男は黒、女は赤でスカートを履いたシルエットなのだが、ヘルシンキでは色が男女ともに青色だ。
そして空港内のゴミ箱は分別口が6つもある。
初見としては面食らうが、現地の人からするとこれが当たり前なのだろう。

男女同色


空港のゴミ箱。同じ形の箱がもう一つあって6種に分別。

セキュリティでは初めて外国人と話をする。と言っても全く英語を話せないので大変だ。
カゴに荷物を置き、検査機を通すのは日本といっしょだ。
スタッフがガムを噛みながら仕事をしているのを見て外国に来たことを実感する。
「ノーカメラ?」と唐突に聞かれたので慌ててリュックからカメラを取り出して、わかりやすいようにカゴに置き直す。
なぜわかった?カメラを持っていそうな顔に見えたのだろうか。
それ以外は問題なくスルー。機内で提供された未開封のミネラルウォーターも通してくれた。
妻は何かで引っかかっていたが5分ほどで解放されていた。

次は入国審査。パスポートと搭乗券を提出する。
乗り継ぎの入国はちょっとチェックが厳しいらしい。
まだ現地は早朝なので、審査の窓口がほとんど空いておらず時間がかかったのだけど問題なく通過。
ここで初めて、ハロー、サンキューと英語らしきものを発した。

こうしてめでたくヘルシンキ空港の出発ロビーに入ることが出来た。
いろんなお店が目立つ。周りを見る余裕が少しできてきた。
案内板はもちろん英語ばかりで外国にやってきたという実感がすごい。

妻と一緒にアイスランドへの搭乗口まで移動しながらしばし異国の空港を見て回る。
軽く何か口に入れようということで、コンビニのような売店の陳列棚を見て驚く。
日本円での価格表示がされていないことはもちろんなのだが、とにかく驚くのはその価格。
500mlの水やジュースが3〜5ユーロ、お菓子もとんでもない価格がする。

『これは高い!買わないようにしなくては』、と思った瞬間、妻が手を伸ばしてフルーツ紅茶を取っていた。
妻はあまりその辺を気にしないらしい。
旅行先だからといって節約節約では面白くないという。たしかにそうだ。
だがボトルの紅茶とチョコ一袋でちょうど10ユーロ。1650円。
いきなり物価高の洗礼を受けてしまう。
ちなみにホテルなどで忘れがちなUSBケーブルは1本4000円の価格表示。
忘れ物は絶対にしないように誓った。

ゼロコーラ500mlは4.3ユーロ(約710円)

さらに搭乗口の方に向かうと、ムーミンショップを見つけた。
フィンランドのみならず北欧で最も有名なキャラクター、ムーミン。
入り口にニョロニョロがいるここが総本店といったところか。
ムーミン好きな友達にお土産を少し購入。しかしながら高い。

ムーミンショップ総本店?

さて、いよいよアイスランドに出発するのだが、太陽フレアの影響で20分ほど遅れて出発。
日本→ヘルシンキと比較すれば短距離なので、やや機体が小型だった。それでも3時間半のフライト。
気のせいか、やや低く飛んでいる気がする。雲と街の灯りが合わさって良い眺めが見れた。

機内の窓から見えるアイスランドの街

こうしてようやくアイスランドに到着した。

(つづく)