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32年越しの感動!ロマサガ2を初クリア
1993年12月―
ゲームショップのケース前で私は究極の選択に迫られていた。
クリスマス+お正月プレゼントでスーパーファミコンソフトを1本買ってもらえることになり、どのゲームを買うべきかということに当時小学生だった私は心底苦悩していた。
先ほどまで3本目の候補として残っていた「がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス」が脱落し、
残るは
「ロマンシングサガ2」(ロマサガ2)
「新桃太郎伝説」
の2本に絞られた。
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どちらを買うべきだろうか。
パッケージを穴が開くほど凝視し、脳みそをフル回転させてどちらを買おうか思い悩んだ。
最終的な決め手はなんだったか今となっては思い出せないが、店から出る私の手には新桃太郎伝説が握られていた。
新桃太郎伝説は名作だった。
何周もクリアしてやりこみ、面白かった。
ゲームをしている様子を見ていた父親もプレイし始め、やはり何度もクリアするほどハマった。
大人になってこのゲームの制作期間が4か月だったと知り心底仰天した。
一方でロマサガ2の存在もずっと気になっていた。
ロマサガ2を買ったクラスメイトは多く、教室のホウキやモップで乱れ雪月花や無双三段を真似していた。
子ども心をくすぐる技のネーミングに自分も遊びたいなあと思った。
それから数年後、友人からロマサガ2を借りる機会があって遊んでみた。
ところがロマサガ2は難しかった。
敵の攻撃が苛烈で、序盤でもバンバン仲間が倒れていく。
こちらの戦闘回数に応じて敵も強くなるため、雑魚を何度も倒してパーティを強化して無双するという方法が取れない。
それに仲間を集めるのも一苦労で、そのキャラクターのいる場所まで出向かないと仲間に加えることができない。
フリーシナリオなのだけど、説明不足と感じる部分も多かった。
結局、2割くらい進んだところで投げ出してしまった。
時は流れた。
ゲームの貸し借りをしていた友人とも疎遠になり、
街からはゲームショップは消え、あの店の跡地にはアパートが建った。
2025年1月―
パソコンでお正月にまったり遊ぶゲームはないかなと探していた。
おすすめのゲームとして「ロマンシングサガ2 リベンジオブザセブン」が表示された。
ロマサガ2のフルリメイクで、数か月前に発売されていてすこぶる評判が良いらしい。
セールで25%オフになっていたこともあり、いっちょ買ってみることにした。
その日から余暇時間のほぼすべてがロマサガ2に塗りつくされた。
プレイしてみると、グラフィックは鮮やかにリニューアルされ、UIも現代向けに改善されていた。
とはいえ、基本的なゲームシステムは当時のまま。
独特のフリーシナリオ、絶妙な戦闘バランス、そして何よりも閃きシステムの楽しさにすっかり引き込まれた。
タイトルに「リベンジオブザセブン」とあるのだが、当時クリアできずに挫折してしまった自分のような者にとっても、これはまさにリベンジの機会となった。
特に、七英雄との戦いは胸が熱くなるものがあった。
かつて手も足も出なかった強大無比な彼らに、試行錯誤しながら勝利していく過程は、過去の自分にリベンジを果たしているかのような爽快感があった。
エンディングを見たときの達成感はひとしおで、32年越しの思いがようやく叶った瞬間だった。
気がつけば正月休みのことなどすっかり忘れ、一気にクリアしてしまった。
ゲームだからこそできる時間を超えた経験に、心から感謝したい。
そして奇跡的なフルリメイクを作ってくれた制作スタッフにありがとうと伝えたい。
追記
さて、ここからはちと文体を変えまして、
ロマサガ2リベンジオブザセブンのここが良かった!というところを軽く書いていきたいなと思います。
ここがいい!
・七英雄がかっこいい
いきなり小学生みたいな感想なんですが、本当にかっこいいんですよね。
敵でありもう一方の主役ともいえる連中なんですが、ロマサガ2の人気の半分くらいは彼らに起因するんじゃないかなあ。
戦闘に入るときに名前が表示される瞬間、原作と同じポーズをとるところに痺れまくり、「おお!」と声が出るくらい心を動かされたんですよ。
・説明不足な部分が補完された
当時を遊んだ小学生のほとんどが、しっかりしたストーリーを把握していなかったんじゃないかな。
七英雄という悪い奴らを倒して帝国の領土を広げていくんだ!くらいだと思うんですよ。
しかし七英雄の目的ってなんだろう?世界征服なんかじゃないんですよ。
そうです、タイトルにもあるようにリベンジ(復讐)なのです。
誰に復讐?なんのために復讐?という物語の核の部分について説明してくれる要素が今作で実装されました。
さらに物語に深みが加わりましたね。
・技がかっこいい
リメイクされたことで、2Dから3Dへ見せ方が大きく変わりました。
戦闘も3Dになりまして、ロマサガ特有のかっこいい演出がどう落とし込まれるかとおもったんですが、
冗長になりすぎない時間でかっこよく表現されていたんですよ。
個人的に超お気に入りは高速ナブラ。ズザーッところが素敵。
・BGMも秀逸
原作のBGMも素晴らしいと高評価だったのですが、
現代風にアレンジして収録されたものが使用されています。
興奮と臨場感を盛り上げてくれる最高のBGMで物語を楽しめるんですよ。
ちなみにオプションでオリジナルにも変更ができるのもうれしい。
・細かい修正とストレス軽減の工夫が盛りだくさん
30年以上溜まっていた不満点や指摘されていた部分が改善されていました。
「リメイクとはこういうもんなんだよな~うんうん」と一人納得していたわけです。
原作ではストレスの原因となっていたポイントも見事に改善。
利用しまくる施設にはファストトラベルで即移動できるようになったし、
仲間を集めるときもそれぞれの居場所に赴くのではなくて帝国酒場で簡単に入れ替えることができます。
コスパ、タイパのご時世ですから少しでも面倒だなと思われると遊んでくれなくなります。
その辺も意識しながら作られているんじゃないかなと思うんです。
・難易度設定もあったり、するべきことも簡単に把握できる
最初から三段階の難易度設定が選べます。
ロマサガ=難しいと思っていた私みたいな者にはありがたい仕様。
ゲームが苦手な私でもちゃんとクリアできました。
そしていま進めているストーリーで次にどこに行けばよいかを示してくれるので、迷うこともありません。
原作では投げっぱなしで迷いまくっていた苦い記憶化もおさらばです。
ほんのわずかな不満
・意味のない選択肢が多い
不満もないわけじゃなくて、意味のない選択肢が多いことがちょっと気になりました。
AとBどちらを選んでも結果は一緒というやつ。
しかしこれも声をあてるようになったために生じたものだと思います。
プレイヤーが操作できるキャラクター(クラス)は30以上。
その全員に全イベントしゃべられせてしまうと製作費と工程が積みあがってしまいます。
声を出す代わりとして不要とも思える選択肢を増やしたんでしょうね。