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ロボットにも「愛おしい」はわかる。

行きたいお店があっても、誰にもいわない。
「一緒に行こう。」
がいえない。

いや、どう言えばいいのかわからない。
どんなタイミングで、どんなテンションで言えばいいのか。
わたしとの時間を確保してもらうことが、難しく感じる。
あなたにとってわたしとの時間を過ごすことは、どれだけの価値に値するのかと、いつも感じてしまう。


わたしにも15年の付き合いの親友がいる。
本当に死ぬまで友達でいると確信しているくらいの親友が。
でも、彼女を誘うことすら、わたしはほとんどしない。

「行きたいところがあるんだけど」と、それだけ言えば、
どことも聞かずに「いいよ!一緒にいこう!!」と
わたしより元気な声で返事をしてくれることもわかってる。

でも、いつもわたしから誘うことができずにいる。


また別の、異性の仲の良い先輩がいる。
かれこれ7年ほど先輩後輩兼親友をやっているけど、
お互い遠方にいるせいで年に2回か3回会えればいい方。
でも、それも毎回むこうが声をかけてくれる。

ついこないだ、
「お前は連絡一つよこさないから、こっちが連絡しないと、
いつでも関係が切れそうで、ふと寂しくなるよ。
俺はお前の大事な友達の枠にちゃんと入れてるよね?」
と、心底悲しそうな顔で言われて、居た堪れなくなった。



わたしにとって、みんな大切なことには変わりはない。
同じくらいの気持ちを持っているつもりだし、
愛情も人一倍あるのに、表に出ないから、伝わらない。

わたしが好きな人たちのことを、どれほど考えていても、
本人たちにはあまり伝わっていない。
自分のせいなんだけれど。

わたしを大事にしてくれるみんなが愛おしく、
時には愛おしさに涙がでることもあるけど、そのことすらも誰にも知られることはなく、本当に、もどかしく、こんな自分が嫌になるね。


姉には「あんたはロボットみたい」と言われるけど、
返す言葉もなく、永遠とその言葉を受け入れている自分がいる。
でも、こんなロボットでも、やっぱり愛情を伝えたい。
だから、言おうと思ってる。


「来週の土曜日、あそぼ。」って。


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