見出し画像

3月5日:祈るようにジャムウを飲む。そして、つくる。<バリ島が教えてくれた365個の幸せ>

インドネシアには、漢方のようなものがある。ナチュラルな食材でつくられた健康ドリンク「ジャムウ」だ。

バリの人もジャムウを日常的に飲んでいる。ローカルが集うデンパサールには、わたしにはまったく買い方がわからない、ローカル向けジャムウ屋さんがあるし、道すがらでは、自転車でジャムウを売っている女性がいる。

ジャムウは、症状別に処方される。一番有名なジャムウは、クニット・アッサム(Kunyit Asam)だろう。生理痛、便秘改善、血糖値のコントロール、免疫力の向上、骨の強化などなど。ウコン、レモングラス、生姜、などを煮出してつくられる。色は、ザ・オレンジだ。

ちなみに、一時期日本で、花粉症が治ると話題になったことがあるのは、ジャムウ・ティー。お茶みたいに煮出して飲むので、ジャムウとは違うっぽいのだが、成分はやはり、ウコンや生姜に似た根菜類とかだ。


ところで、日本からバリに来て「ジャムウを買いたい!」というお友達には、最近はAYANAのJAMU SPICEをおすすめしている。

ここでは、ジャムウを飲むだけもできるし、つくることもできるし、ファームにいってハーブを収穫することもできる。ジャムウの他にも、ボレ(バリ島の伝統的なスクラブ)やレメディー、マッサージオイルなどもつくれる。

おそろしくオシャレでおいしい、ジャムウ「JAMU BAR」も買える。お土産にはもってこいだ。

ちなみに、わたしは毎日ジャムウを飲んでいても、生理痛があるときはあるし、ウイルスの風邪にかかるときはかかる。でも、勝手にジャムウはわたしの元気の源だと思っている。

ジャムウは「健康への祈り」を意味するジャワ語に由来しているらしい。まさしく。バリ島の生命、自分の身体への感謝の気持ちをこめて。わたしは今日もジャムウを飲む。まるで、祈るように。この時間こそが、体に良いのかも知れない。

=======
バリ島に住んで5年の月日が経ちました。コロナ禍で観光経済が壊滅したり、過剰開発で環境が破壊されたりひどい渋滞が起こったり。そんな現状を目の当たりにしながらも、バリ島に暮らす人々は、いつも明るく笑顔で、とにかく幸せそう。

-嫌なことが起こったのは悪霊のせい
-人と神様と自然の調和が大切
-貯金はしない

なんでだろう?と探っているうちに、バリ島に根付く「トゥリ・ヒタ・カラナ」という哲学に辿り着きました。「神と人」「人と人」「人と自然」の調和を重視することで、人々は幸せに過ごし喜びを感じることができるという考え方です。

その哲学がしっかり根付いているバリ島の日常にこそ、幸せのヒントたちが落ちています。ここに住まわせてもらっている議事録もかねて、バリ島が教えてくれた365個の幸せを綴っていこうと思います。

メイン画像:UnsplashFauzanが撮影した写真