岩下宏一

人事→俳優→プレゼンテーションのコンサルティングを行う中で、自分らしく表現することの大切さを日々感じています。「あなたらしさ」がテーマですが、そのほかにも脳内から漏れ出すいろんなことを。株式会社ビーユアセルフ代表取締役。

岩下宏一

人事→俳優→プレゼンテーションのコンサルティングを行う中で、自分らしく表現することの大切さを日々感じています。「あなたらしさ」がテーマですが、そのほかにも脳内から漏れ出すいろんなことを。株式会社ビーユアセルフ代表取締役。

最近の記事

タイラー・ダーデンの銃 ー2020を振り返って

こんにちは。 岩下宏一です。 今日は2020年に自分に起こったことを振り返ってみます。 僕の仕事は主に企業向けの研修やコンサルティングです。 前職から独立しフリーランスとして7年目の今年は、コロナにより大きな影響を受けることになりました。 理由はシンプル。 研修の前提である、集合形式が取れないから。 2月にコロナの第一報を聞いてほどなく、仕事キャンセルや、日程を定めない延期が出始め、あっという間に業界が混乱していきました。 そんな中で突入した4月の新人研修シーズン。 新入

    • 人を見切ったなどと思うなよ

      人事をやっていたからか、人を品定めするクセがついてしまっているようだ。 「この人はこんな人」無意識にそう定義している。 自分と著しく器のカタチが異なる人、器が自分より大きな人に出会うと、「こんな人」と言葉にできない。 だからなんだかフワフワ、モヤモヤしてしまう。 いや待てよ。 お前が今まで定義してきた人のことは全て見切れていたのか? 勝手にラベルを貼っていた人の「器」とやらがお前より小さかったと? そんなことは決してない。 どんな人でも、メジャーで測るようにと

      • コロナと向き合った日

        「お父さんが、肺炎で入院した」 一昨日の昼に、母からの電話でそう告げられた。 前日から息苦しさと発熱があり、かかりつけの病院に行きそのまま救急車で総合病院に搬送されたという。 病院嫌いの父だから、よほど辛かったのだろう。 我が家から電車とバスで2時間の実家には、80を超えてはいるがまだ動ける父と、少し弱った母との二人暮らし。 母は介護保険を適用して少しヘルパーさんのお世話になり、日常の買い物などは動ける父が行い、生活を営むことができていた。 電話で母と話してみると

        • あなたが死を選んだら、私は悲しい

          若い有名人の自殺報道が、少し間をおいて2件続いた。 なぜ死を選んだかは本人にしかわからない。 だからその理由や妥当性については触れない。 ただ、ひとつ、思い出したことがある。 僕は昔、けっこう重いうつ病を患っていた。 2年ほど会社を休んで、家で寝たきり、という期間があった。 それくらいの重さになると、けっこうな割合で「死にたい」と思う。 それが妥当なことかどうかは自分にもよくわからない。 生きているのがとても苦しいので、死んだ方が楽になるなあと自然に考えてしま

          人はどんな時に優しさを身に着けるのだろう

          「この首のしこりは、何?」 19歳の夏、鹿児島の片田舎にある実家に里帰りした時に、腰痛を診てもらった整形外科医からそう言われた。 数年前からしこりが首にできていたのだが、初期に相談した病院で「心配ない」と言われたので放っておいたのだ。 ここ数年でだんだんと大きくなってきていた。 ちゃんと見てもらいましょう、ということで、鹿児島市内の病院に入院して検査をすることに。 そこの先生が、「まだ若いから大事を取って」ということで、今度は東京の病院へ。 どんどん病院が変わって

          人はどんな時に優しさを身に着けるのだろう

          オンライン時代のパブリックイメージ

          毎週夜の8時から始まるオンライン勉強会に出ている。 そのあとそのままオンライン飲み会に出るもんだから、 ご飯とお風呂を済ませて「あとは酒飲んで寝るだけ」スタイルで受講してしまっている。 その会の参加者とはリアルでは一回も会っていないので、自分のパブリックイメージは完全に 「いつもTシャツ着た風呂上りのオッサン」 になってしまっている。 どうにかせねば。

          オンライン時代のパブリックイメージ

          好きなこと「だけ」で生きることの難しさ

          コロナ以降、仕事が減った。 ここ2年ほどは企業研修中心で、その中でも対面のプレゼンテーションを中心に教えていた。 避けなければいけない「3密」の思いっきりど真ん中の仕事である。 事態がこうなってしまっては、当面は仕方がない。 問題は別のところにある。 そんな事態になって、誰に対して何をしたらいいか、わからなくなってしまったのだ。 好きなこと、得意なことにフォーカスし、そのほかのことを疎かにしていたツケが回ったともいえる。 だが、そうしてきたことには理由もある。

          好きなこと「だけ」で生きることの難しさ

          本当にそうなりたいなら何で今やってないのだろう

          「いつか映画監督になりたいんです!」という人がいたとします。 そしてその人が、その時に現在進行形で映画に関わることをやっていないとします。 その場合、 その人は映画を作ることそのものが好きなのではなく、映画監督であるカッコイイ自分に憧れているだけって言う可能性の方が高いです。 もしくは、そこに至るまでの苦労やリスク、夢破れたときのショックを無意識に計りにかけて、夢のまま取っておくことを選んでいる可能性もあります。 仕事が一段落したらそのうち…なんて思っていても、そんな

          本当にそうなりたいなら何で今やってないのだろう

          「あなただけ」に人は弱い

          今日は有楽町で、ふらりと入った定食屋でお昼を食べた。 1130頃だったので客はまだ僕一人。 おかみさん(80歳だって!びっくり)と少しお話。 景気はまだまだ戻ってないとか、他のお店も苦労してるとか、なかなか大変なご様子。 気に入ってくれたのか、なんだかんだで話しかけてくれる。 少ししたら5人連れが来た。 注文を言うのだが、5人で取りまとめることもなく各自がバラバラに言う。 別にいいんだけど、まとめて言ってあげてもいいのになあと思っていたら、おかみさんがつーっとやってきて、

          「あなただけ」に人は弱い

          好きを仕事に、には、高揚感はない。粛々と進む。

          古くからの知り合いが料理屋を開いたというので、開店祝いも兼ねてお店に行った。 小さな、かわいいお店。 彼女はとても大きな会社で長年働いていたが、辞めたのは2年前。 その後、ハローワークの調理師のコースに通い、夜は飲食のお店ことを勉強したいと居酒屋でバイト。 コースが終わったら、次は給食のおばちゃんになった。 パートで、二学期間、給食を作った。 野菜の効率的な切り方一つから、それは色々と勉強になったそう。 その間、並行して物件探し。 根気よく探したかいあって、条件に合う

          好きを仕事に、には、高揚感はない。粛々と進む。

          焦りへの処方箋

          今、何かがうまく行っていないからといって、焦る必要はあまりない。 世の中はうまくできていて、局所的な異常値はあるとしても、大半の人は「収まるところに収まって」いる。 あなたが見上げるあの人もあの人も、あることに相応の時間と労力をかけたからそこにいる。 それだけの話だ。 裏を返せば、あなたも同じだけやれば、そこまで行くということ。 人の能力なんて、さして変わらないもの。 まだやってないでしょ? だから、いまの場所にいる。 一足飛び、なんてない。 それこそが、世の中や人の

          焦りへの処方箋

          共感性が高くて困ること

          僕は虫を殺さない。 かわいそうだからだ。 家に出る虫で殺すのは蚊だけだ。 クモも殺さない。 ゴキブリも。 クモはゴキブリをハントしてくれるので、いいバランスに落ち着いているようだ。 数日前、我が家の軒先にアシナガバチが小さな巣を作っているのを見つけた。 成虫が数匹で甲斐甲斐しく巣を世話している。 誠に申し訳ないが、そこに居着いてもらうわけにはいかない。 2日の逡巡を経て、今日やむなく棒でつついて落とした。 少し経ったら、落とした巣の幼虫にアリがたかっていた。 突然

          共感性が高くて困ること

          その「好き」は本物か

           僕は昔、ミュージカル俳優として舞台に立っていた。会社員だった29歳のころ、オーディションを受け、転身した。それまで舞台経験がほとんどなく、歌や踊りのスキルもなく、いわば「おもしろ枠」での採用だった。  入団してみたら、プロの世界は過酷で、当然だが求められるレベルも高い。いちばん想像と違ったのは、「自分を表現できる」と思っていたのに、「自分を表現する、などとゆめゆめ思うな。欲が出たとたんに芝居がダメになる。役者は装置だ。台本に書かれたこと、演出家の意図を忠実に伝えることだけ

          その「好き」は本物か

          場を回したい衝動

          最近、場の中で話をしてないので元気がなくなってきた。 場をブンブン回してみんなで楽しく話ししたい。 そういうバーないかな。 場バー。 行ったら場があって、回させてくれるの。 初級、中級、上級とあって。 初級は下手すればこちらが話さなくても勝手に喋り始める感じの人たち。 上級は全員頑固オヤジみたいなメンツで、場がめちゃ冷えていて、あたためるのが大変。 ああ、更に上になると、全員幼稚園児とか、全員異なる国の人々とか。 ここまで来るともうマゾ的領域かな。 妄想終わ

          場を回したい衝動

          反面教師として考える。硬直マインドセット人間を育てるレシピ

          昨日書いた、「しなやかマインドセット」と「硬直マインドセット」の話。 自分自身は硬直マインドセット(最初から完全を求める、失敗したくない、過程より結果)の傾向が強いので、もう少しそれについて考えてみた。 こうすれば硬直マインドセットの人間が育つよ、ということを踏まえて、そうしなければいいのである。 僕の親はとても厳しかった。特に勉強については、100点取って「赦される」、そうでなければ親が不機嫌になる、叱られる、そういう環境。 親の夢(僕の夢としても刷り込まれた)は、東

          反面教師として考える。硬直マインドセット人間を育てるレシピ

          しなやかマインドセット で行きたい

          「マインドセット『やればできる!』の研究」(草思社刊)を読んだ。 人には大きく分けて2つのタイプがある、という本。 いろんな定義が書いてあるのだが、 硬直マインドセット・・・物事をやるにあたり、「ひとつも間違えずにできたとき」「何かを素早く完璧にこなしたとき」「人にはできないことが自分には簡単にできるとき」に自分を賢いと考える人。失敗するのが怖く、才能は予め固定されたものだと思っている。 しなやかマインドセット・・・「すごく難しくても本気で頑張って、以前にはできなかっ

          しなやかマインドセット で行きたい