越えられない夜の話させてよ
越えられる夜もあるし、越えられない夜もある。
もうずっと満身創痍で生きている。仕事は必要に応じてこれから時差や休日出勤もあるらしい。普通に嫌です。慣れたら大丈夫なのかもしれない。慣れたくないですが。
毎日クタクタである。寝る前に仕事の事をよく考えてしまう。
ノイズを感じることが嫌で、このところほぼ毎晩シチュエーションCDを聴いている。特殊というかニッチというか狭い界隈。
前の職場で鬱寸前になったことがあり、その時からまた聴き始めた。またということはそういうことだ。学生時代に全年齢のを数枚買ったことがある。もう聴かないと思っていた。というか存在すら忘れかけていた。
一般から同人、全年齢から18歳以上まで幅は広い。
まずはとにかく片っ端から視聴した。Twitterで検索をかけて芋づる式に制作しているメーカーを探した。
とにかく、この超えられない、勝手に明けてしまう夜に静かに過ごせる何かが欲しかった。
その中で一人に出会った。色々あるので名前は伏せます。とにかくこの人だと落ち着いている時は気づくと眠れるようになった。聴いていると余計なことを考えなくていい。心地よかった。
そうなると、もう行かないと思っていたアニメショップにも足を運ぶようになった。ポイントカードや予約カードまで作った。初めて予約した時は少しドキドキした。いつだって初めては楽しい。
人生で使うことはないと思っていたDLsiteも使うようになった。最近は配信限定も増えたので大変お世話になっている。
毎月出るお知らせに頭を抱え、財布もさみしくなる。でも、足は浮つきながらショップに赴く。配信の0時まで胸は高鳴りながら待つ。
この人にありがとうをいつか言えたらと思う。ちょっと前にファンレターを送れる機会があったけど、それどころじゃなくて結局書けなかった。
もうすぐ新譜の発売日だ。最近は職場者が多くて、職場物を聴くのが嫌で嫌で仕方がなかった。でも今度のはファンタジーなので楽しみだ。
どんなにつらい日でも、明日が嫌でもこの瞬間を待っている。今日も越えられそうにない夜を、この声と過ごしていこう。