天が泣く
夫の死亡宣告を受けるまで待合室で何をしていたかというと、ほうれんそうだ。
夫の職場
子供が通う幼稚園・学校
パート先
折り返してきた実家
「今どうなっているんだ」「何があったんだ」
こっちが知りたいわ! ってことが聞かれた。
この空き時間に「関係各所への連絡」はその後半年近く続くことになる…。
救急車に乗り込むとき荷物として持ち出したもの
・自分のスマホ
・財布
・保険証
・夫のスマホ
があった。
死亡確定した後、夫のスマホを使って仲の良い人に伝えたのは覚えている。
ただ子供たちが何をしていたか、どうしていたか、どのような表情をしていたか覚えていない。
夫を遺体安置所で看取って、タクシーで帰宅した。
その中でまだ小さい末っ子にもわかるように、パパは星になったんだ、もう会えない、そんなことを話した。
タクシーの運転手さんが会計際、言葉を選びながら、これから頑張ってくださいと言ってくれた。
呆然としながら家のドアを開けた瞬間、ゲリラ豪雨が発生した。
あぁ神様が泣いてくれているんだと思った。
それに救われた気が少し、した。