見出し画像

ふらつきを改善:自宅でできる高齢者むけバランス訓練

「最近、ちょっとフラフラするな…」と感じていませんか?

ふらふらして怪我

年齢を重ねると、誰でもバランス感覚は衰えていきます。 
ちょっとした段差を伴う移動や、急な方向転換をする時に不安を感じたり、転倒が怖くなったり…
そんな経験はありませんか?

この記事では「医療系任意団体 君がため」の理学療法士が、高齢者の皆様向けに自宅で簡単にできる
バランス訓練をご紹介いたします。

この記事を読めば、今日から自宅でできるバランス訓練がきっと見つかるはずです。
転倒のリスクを減らし、自信を持って歩けるように、具体的な方法を分かりやすく解説していますのでぜひ試してみてください。

 一緒に、アクティブな毎日を送りましょう!

〜ふらつきを改善していくために〜

自宅でのバランス訓練の重要性

自宅でバランス訓練

まずは自宅でのバランス訓練の重要性をご紹介してきます。

日常生活動作(ADL)は自立しているものの、手段的日常生活動作(IADL)の一部が困難になってきた方々にとって、自宅でのバランス訓練は非常に重要です。

例えば・・・

・筋力や平衡機能の低下がみられる方。
・運動量が減少している方。
・転倒への不安を感じている方々

上記に関して身に覚えのある方へ、これからご紹介します訓練は特に効果的です。

バランス機能の低下は転倒リスクを高め、日常生活の質を著しく低下させる可能性があります。
自宅での定期的なバランス訓練は、これらのリスクを軽減し、自信を持って日常生活を送るための重要な手段となります。

注意点・安全性の確保

怪我を避けるには訓練

訓練を始める前の注意点として、必ず医師の許可を得るようにしましょう。
特に、平衡障害の原因が明確でない場合は、適切な診断と治療が必要です。

また。訓練中の安全を確保するため、壁や安定した椅子の近くで実施しましょう。
無理をせず、その日の体調に合わせて訓練の強度や時間を調整することが大切です。


〜自宅でできる高齢者むけバランス訓練〜

バランス訓練の前に、まずはストレッチで準備を整えましょう。

足関節のストレッチ

1)ふくらはぎのストレッチ
壁の前に立ち、一方の足を前に出し、後ろの足を伸ばして壁に手をつきます。
後ろの足のかかとを床につけたまま前方に体を倒し、ふくらはぎを伸ばします。
各脚につき15~30秒間ストレッチを行い、2~3回繰り返します。

2) 足首の回転ストレッチ
椅子に座り、片足を少し上げて足首をゆっくりと回します。
時計回りと反時計回りの両方で行い、それぞれの方向で10回ずつ回転を行い2~3セット繰り返します。

立位バランス訓練

1) 両足立ち:30秒から始め、徐々に時間を延ばしていきます。
2) 片足立ち:支持なしで10秒を目標にします。 
3) タンデム立位:かかとをつま先につけて立ち、10秒保持を目指します。

これらの訓練は、静的なバランス能力を向上させ、日常生活での安定性を高めます。

動的バランス訓練

1) その場足踏み:30秒から始めます。
2) ステップ練習:前後左右にゆっくりステップを踏みます。 
3) 方向転換:ゆっくりと360度回転します。
4)つま先ウォーキング:つま先だけで床を蹴って歩く練習、

これらの訓練は、動きながらのバランス能力を向上させ、歩行時の安定性を高めます。

下肢筋力強化運動
1) スクワット:椅子を使用し、浅く行います。 
2) カーフレイズ:つま先立ちを行います。
3) 座位での足上げ:膝を伸ばしたまま上げ下げします。
4)トーリフト:かかとを床につけたまま、つま先を上げ下げします。
5)タオルギャザー:床にタオルを置き、椅子に座り、足の指でタオルをつまみ手前にひき寄せます。

下肢の筋力強化は、バランス能力の向上と転倒予防に直結します。

体幹筋力強化運動
1)ドローイン:仰向けで膝を曲げ、骨盤の骨の出っ張りの内側に手を当て、息を吸って吐く、その吐く時にお腹を凹ませて腹横筋を収縮させる、この流れを繰り返します。
2)ブリッジ:仰向けで腰を持ち上げます。
3)プランク:肘をついた状態で体を支えます。
4)座位での体幹回旋:ゆっくりと上半身をひねります。

体幹の筋力は全身のバランスの要となります。

歩行訓練
1) タンデム歩行:一直線上を歩きます。
 2) 障害物歩行:安全な障害物を設置して歩きます。 
3) 後ろ向き歩行:短い距離から始めます。

これらの訓練は、実際の歩行時のバランス能力を向上させます。

<日常生活>

日常生活動作を取り入れた訓練
1) 立ち上がり訓練:椅子からの立ち上がりを繰り返します。
 2) 階段昇降:手すりを使用しながら実施します。
 3) 物の持ち運び:軽い物から始め、徐々に重さを増やします。

日常生活に直結した動作を訓練に取り入れることで、実践的なバランス能力を養います。

リラックス技法
1) 深呼吸練習:自律神経を整え、集中力を向上させます。 
2) 軽いストレッチやヨガポーズ:筋肉の緊張緩和、血行改善に繋がります。
3)イメージトレーニング:心身の調和促進、実際の動作時に自信を持って取り組むことが出来ます。

これらの技法は、身体的なリラックスだけでなく、精神的な安定にも寄与します。

認知機能を活用したバランス訓練
1) デュアルタスク:歩きながら計算や会話を行います。 
2) 記憶ゲーム:バランスを保ちながら実施します。 
3) 方向認識訓練:目を閉じて特定の方向を指さします。

認知機能とバランス能力を同時に訓練することで、より実践的な能力を養います。

環境調整のアドバイス
家庭内の転倒リスクを評価し、適切な照明の設置や滑り止めマットの使用を検討しましょう。安全な環境づくりは、訓練の効果を最大化し、日常生活の質を向上させます。

補助具の適切な使用法
必要に応じて、杖や歩行器の正しい使用方法を学びましょう。また、バランス改善に適した靴の選び方や、場合によっては装具の使用も検討します。


まとめ:

年齢を重ねると、誰でもバランス感覚は衰えていきます。 
日常のなかで無理のない範囲で「今回ご紹介したような訓練」を継続的に行うことが、バランス能力の
向上と転倒リスクの軽減に最も重要です。

ただし、個々の状況に応じて訓練内容や強度を調整する必要があるため、医療・リハの専門家に相談し、長期的な目標を設定しながら進めていくことをお勧めします。

ふらつきの改善には時間がかかることもありますが、諦めずに続けることで、必ず効果が現れます。
自信を持って日常生活を送れるよう、一緒に頑張りましょう。

安全性の確保が最優先: バランス訓練を始める前に必ず医師の許可を得ること、そして訓練中は壁や椅子の近くで実施するなど、安全面に十分注意を払うことが極めて重要です。自分の体調に合わせて無理のない範囲で訓練を行うことで、怪我のリスクを最小限に抑えながら効果的に訓練を継続できます。

総合的なアプローチが効果的: 立位バランス、動的バランス、筋力強化、歩行訓練など、様々な種類の訓練を組み合わせることが重要です。さらに、日常生活動作を取り入れた訓練や認知機能を活用したバランス訓練も加えることで、より実践的で効果的なバランス能力の向上が期待できます。

継続と環境整備が成功の鍵: バランス能力の向上には時間がかかるため、定期的かつ継続的な訓練が不可欠です。同時に、家庭内の環境調整(適切な照明、滑り止めマットの使用など)を行い、必要に応じて適切な補助具を使用することで、訓練の効果を日常生活に最大限に活かすことができます。

これらの点に注意しながら訓練を続けることで、めまいやふらつきの改善、そして転倒リスクの軽減につながります。ただし、個々の状況に応じて訓練内容を調整する必要があるため、定期的に医療専門家に相談しながら進めていくことをお勧めします。

医療系任意団体「君がため」では、理学療法士をはじめ、言語聴覚士・作業療法士といったリハビリ専門資格を持っているメンバーが専門的な視点から、高齢者・シニアに役立つ情報を発信しています。ぜひほかの記事もご覧ください。
団体名称:医療系任意団体「君がため」
公式HP:https://kimiga-tame.com/
SNS:https://www.instagram.com/kimiga_tame2023/

\メディア取材など歓迎です!/

団体概要:医療系任意団体君がためは、主に介護予防や健康促進を目的とした活動を行っています。特に、認知症予防に焦点を当てた「納得☆健康塾」という健康教室を毎月開催しており、参加者に対して身体の使い方や介護予防法を実践的に学ぶ機会を提供しています。
ご連絡先:(君がため代表 日高)公式 LINE


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?