なにわ商人はアタマで勝負!?@プレイバック!データで見る関西人気質
Playback 20 years ago
プレイバック!データで見る関西人気質
(まえがき)
およそ20年前、とある夕刊紙(廃刊)に連載させてもらっていた署名原稿を要約(改変)して紹介しています。当時とは世相が異なるため、???な内容やNGな表現があるかもしれません。ちょっとした話のネタとして読んでいただけるとうれしいです。
第2回 進学率
なにわ商人はアタマで勝負!?
おもしろい、ケチ、パワフル、泥臭い…。関西人を表現する言葉は数々あるが、ここにもうひとつのキーワード「インテリ」がある。これは当の関西人にもあまり知られていないが、実は関西にはインテリが多いらしいのだ。
それでは、さっそく表を見ていただこう。今回のデータは、胸を張ってジッと見つめてほしい。都道府県別の大学・短期大学への進学率(1997年度・文部省調査統計企画課/当時)である。全国平均は47.3%(浪人を含む)で、これを男女別で見てみると男性が45.8%、女性が48.9%となっている。
(表)都道府県別 大学・短期大学への進学率
第1位 京都府 57.5%
第2位 奈良県 57.2%
第3位 兵庫県 56.7%
第4位 東京都 56.5%
第5位 広島県 54.9%
第6位 大阪府 53.4%
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第10位 滋賀県 50.8%
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第45位 福島県 33.5%
第46位 岩手県 31.9%
第47位 青森県 30.6%
※文部省調査統計企画課「都道府県別大学・短期大学への進学率(1997年)」
で、ここからが肝心。都道府県別で堂々のトップに輝いているのは57.5%の京都府。続いて57.2%の第2位が奈良県、さらに56.7%で兵庫県が第3位。なんとベスト3を関西勢が独占しているのである。また、第6位の大阪府(53.4%)や第10位の滋賀県(50.8%)と、関西勢はいずれも5割以上をマークして上位に名を連ねているのだ。
数字だけで単純に比較するのも申し訳ないが、30%台で下位に甘んじた東北勢に比べて、京都や奈良、兵庫などの関西人は6割近い人が進学しているというわけである。
「なにわの商人は、なんちゅうてもアタマで勝負してまんのや。今日び、大学くらい出てへんと話になりまへんやろ。えっ、ぼく? ぼくは中学を卒業してコツコツやってきた苦労人やけど…」と熱く語ってくれたのは、大阪市此花区で電気工事業を営む田中良輔さん(仮名・38歳)。
では、なぜ関西勢の進学率がこれほど高いのか。実は、いずれの府県も現役女子高生の活躍によって進学率を高めているのだ。そう、今どきのコギャルである。全国平均でもわかるとおり、女性の進学率は男性のそれを上回っており、トップ3の京都・奈良・兵庫を擁する関西勢はいずれも50%を超える女性の進学率を誇っている。
ちなみに、関西には同志社女子大や奈良女子大、神戸女学院といった伝統ある有名女子大が数多くあり、これも女性の進学率を高めている要因のひとつなのかもしれない。「世間では女子大生の就職難とか言われてるけど、やっぱり大学って一種のブランドやと思うわ。おまけに数年間は遊べるし、合コンですてきな彼氏とめぐり合うチャンスもあるやん」とは、大阪市西淀川区在住の西村淳子さん(仮名・17歳)のお言葉。
うーん、やはりこれが現実か。喜ばしいのか嘆かわしいのか、とにかく進学率だけは高い関西人。しかし、その実情は…。いや、やめておこう。今回のテーマはあくまでも「インテリ」であって、「インチキ」ではないのだから。
(あとがき)
20年前と比べると大学・短期大学への進学率はかなり変わっていると思いますが、現在でも関西勢が上位を独占しているんでしょうか? でも、進学率の高さがコギャル=女子中高生のおかげって、当たり前っちゃ当たり前ですよね。ただ、コギャルってところが「平成」を感じさせます。