ゼルダの伝説オーケストラコンサート感想
2024年2月9日に配信された「ゼルダの伝説オーケストラコンサート Nintendo Live 2024 TOKYO」の感想記事です。
2回目の視聴の際、ボイスメモを録音し、文字起こししたものに加筆しています。
どことなく実況風の仕上がりになっています。
ティアーズオブザキングダムより「メインテーマ」(ショートバージョン)
いきなりというかなんというか、ティアーズオブザキングダムの楽曲で幕開け。
サントラを持ってないので、作曲者の方の名前をここで初めて知るという(ティアーズオブザキングダムはサントラ無いかも)。
イントロから二胡の音色が特徴的な楽曲。
二胡のフレーズを追うような形でストリングスがフレーズを奏でる。
そして、この楽曲のもうひとりの主役とも言えるのがアルトサックスですよね。
印象的なフレーズを担当しています(このフレーズが、作中のとある別の楽曲にも活きてくる)。
二拍三連の動きがかっこいい。
直後にクラップ的なパーカッションが飛び込んでくる。
作中だと実際にハンドクラップを重ねた音だったと思う。
続いて、低音までどっしり響くパーカッションが印象的なパート。
今回のコンサートでは、本来逆再生のフレーズを演奏で再現してるんですよね。
あの独特なフレーズを、木管楽器が担当してるように聴こえる。
改めて、原曲はプログラミングされているパートがあったり、エフェクトがかかってるパートとオーケストラを融合させたような曲だったんだなっていう事に気が付きますね。
あと、サックスは良いな…と思いました。
オーケストラ編成だと良い意味で異物感があるというか…ソロパートがあるということで尚更そんな印象。
スカイウォードソードより「女神の詩」
嬉しい曲目。
スカイウォードソードには本当に思い入れが強いというか…。
オリジナル版も、リマスター版(Switch版)もプレイしたので。
この作品の象徴とも言える楽器がハープ。
こうして実際にハープの演奏を聴けるのが嬉しい。
女神の詩はテーマが…やっぱり勇ましいですね。
力強さを感じるというか。
スカイウォードソードでは空がメインの舞台になっている事もあり、同時にスケールの大きさも感じられる。
中音域が効いていて、空中での浮遊感みたいなものを感じられる。
チェロやホルン、ユーフォニウムあたりの活躍だと思います。
フルートをはじめとする高音域の木管楽器の細かいフレーズも、風を切って進んでいくようなイメージ。
楽曲の中に緩急がしっかりあって、「緩」の部分のピアノが個人的な聴きどころ。
ゼルダ姫のテーマ
ほぼどのタイトルでもアレンジを変えて使用されてる楽曲です。
背景の映像は神々のトライフォースなのかな?
バイオリンのソロ。
裏で鳴っているのは何の楽器だろう?
多分ピアノ奏者の方がもうひとつの鍵盤を演奏している…のか、ビブラフォンか…。
映像だと映らないので何とも。
ミュージックボックス的な音色が印象的です。
やがてフレーズを構成する楽器がどんどん増えていく。
また、背景の映像、時のオカリナのシーンというのが涙を誘う。
クラリネットのソロ。
優しい印象のある曲なので、主旋律を担当するのには適任ですね。
時のオカリナでは「ゼルダの子守歌」という楽曲として扱われてるので、改めて「ゼルダ姫のテーマ」っていう名前で呼ばれてるんだな、というのも発見でした。
ラストは再びバイオリンのソロ。
フレーズにたどり着くまで助走のような、上昇系の動きが加わっているのが面白い。
夢を見る島メドレー 2024
冒頭、「かぜのさかなのうた」のフレーズをホルンのソロで演奏。
これも比較的最近プレイしたタイトルだったので、嬉しい。
今回はNintendo Switchがテーマだったり?
Switchでリメイク・リマスター版がリリースされたタイトルや、ブレスオブザワイルド、ティアーズオブザキングダムといったSwitchで初展開の新作タイトルが曲目の中心なのかなという印象。
何気に夢を見る島のテーマもちょっと勇猛な感じがする。
スネアが効果的で、楽曲に疾走感をもたせている。
Switch版だと小編成のアンサンブルで演奏された楽曲が多かったので、原曲よりパワーのあるアレンジというふうに感じる…。
二拍三連、符点四分→符点四分→四分音符っていう動き(なんて表現したらいいか分からない)がハチャメチャにかっこいいですね。
かぜのさかなのうたのフレーズに戻る。
今度はバイオリンソロです。
ゲームの中でマリンが歌ってるのを思い出してしまう。
絡みつくようなピアノの旋律が印象的ですね。
リード系の木管楽器の動きなのかな?
点を打つような(弦楽器のピチカート的な)フレーズが響き渡ることで、すごく空間を感じるアレンジ。
ゼルダの伝説のメインテーマと、夢を見る島のテーマが混ぜこぜになっているような展開が面白い。
金管楽器の中音域が楽曲をどっしりと支えている。
ラストはティンパニがすごく効いている。
ブレスオブザワイルドより「メインテーマ」
とにかくこの曲は冒頭のピアノが印象的。
こんなに情感あふれる曲だったんだなと改めて感じた。
ブレスオブザワイルドはプレイ時間が短いこともあり、個人的にあんまり馴染みのない曲。
すごくストーリーを感じるというか…。
ハイラルで起こっている危機を感じられますよね。
リンクとゼルダ、世界の切迫してる状況を表現してるような感じがします。
ハイラル城
これもいろんなタイトルで登場するテーマ。
最初は低音パートから、どんどんフレーズが拡大されていく感じ。
めちゃくちゃかっこいい。
THE 難所って感じの曲ですよね。
ここは一筋縄では攻略できないぞっていう感じが伝わってきます。
悲しいかな、ハイラル城は乗っ取られがちという。
攻略対象となるステージ扱いだし、最終盤にハイラル城に行って…という展開が多いですよね。
低音が前面に押し出される楽曲は、敵方のテーマ感があります。
今回のコンサート聴いていて思うのは…ゼルダの音楽に限った話じゃなくてオーケストラでは基本的な動きかと思うんですけど、スネアってメロディーラインに被せて叩くこともするんだなって改めて気付きました。
Nintendo Switch Presentation 2017 Trailer BGM
まさかの激レア楽曲!
今回の曲目に入れてくるという。
正直この曲は、記憶にないんですけど。
こういうタイトルの書き方してるってことは、ブレスオブザワイルド本編には実装されなかった楽曲なのだろうか…。
トレーラーの為に一曲書き起こしてるっていう事から、相当気合が入っていた当時の背景が窺えます。
Nintendo Switchの出発点でもあるわけですから。
拍感にとらわれないピアノが印象的。
ブレスオブザワイルド「メインテーマ」でもたっぷりとした演奏でした。
背景の映像とリンクして、カメラの動きに連動するようなフレーズというか…地を這ったり、風みたいにビューっと駆け抜けていくようなフレーズ感。
他の楽曲に比べてスピード感を感じられる。
拍頭のバイオリンが緊張感をもたらす。
背景の映像が当時トレーラーで実際使われてた映像だとすると…物語性というか、今回は緊張感のあるストーリーなんだぜっていうことを音楽でも表現したかったんじゃないかなと思います。
時のオカリナより「カカリコ村」
これも意外な曲目でしたね。
ひとつ前の曲とは打って変わって穏やか。
アルペジオはハープが担当。
拍頭にチェロのピッチカートが入ってくる。
次第に弦楽器全体でピッチカートに参加。
主旋律はオーボエのソロ、フルートも加わる。
グロッケンシュピールが凄く良い味を出してます。
金管楽器はお休み、穏やかだけどとても豊かな音像。
ゲーム内だと主旋律に耳がいきがちなんですけど、オーケストラ編成で演奏されると、裏のオブリガード的な動きが味わえるのがいいですね。
カカリコ村に限らず、中低音を担当する楽器群が、今回結構おいしい思いをしているんじゃないかなという感じ。
ゼルダの伝説メインテーマ
イントロから否が応でも盛り上がる。
パーカッションはティンパニーやウィンドチャイムがバリバリに機能している。
高音と中低音でフレーズの追いかけっこをする、みたいな構成。
どのパートも主役!という感じで最高じゃないですか。
ゼルダの楽曲の中でも最も耳にする機会があるであろうメインテーマ。
スマブラでも使用されていたりで、ゼルダをプレイしたことの無い人でも知ってる曲だと思う。
背景の映像のトライフォースとハープがリンクしているのがものすごくにくい演出。
終盤のピアノは美味しいですね。
スネアのロールもすごくいいですね。
全体を通して…オーケストラの花形といえばトランペットや、バイオリンとかそういう高音のパートの印象が強いし、当然フレーズを担当すること多いと思うんですけど。
それ以上に中低音域や木管楽器が活躍してた印象があります。
どっちかっていうとトランペットなんかはファンファーレ的なモチーフを担当したり、合いの手的なフレーズを金管楽器っていうグループで担当して…というパートが多かったんじゃないかな。
終わり!
プレイしたことのあるタイトルの楽曲ばっかりで…。
映像も涙腺を刺激するといいますか…当時やってたことを思い出させてくれるようなコンサートでした。
ブレスオブザワイルドやティアーズオブザキングダムといった近作の楽曲はもとからオーケストラ編成でしたが、そうでないタイトルの楽曲が豪華にアレンジされていたのも、今回のコンサートの聴きどころだったかと思います。
雰囲気を味わう為に部屋を真っ暗にして、ヤマハのモニタースピーカーに繋いで聴いてみたりと、今回のコンサートに出来る限り浸ったつもりです。
ヘッドホンで聴くと定位が分かりやすくてこれもありだな…。
素人の半端な音楽知識で読みづらかったと思いますが、書いてある楽器の動きに注目すると、楽曲の新たな表情が見えてくるかもしれませんよ!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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