アンリアルライフ プレイ感想
※「アンリアルライフ」のネタバレを含みます。
ストーリーラインへの直接的言及はなるべく避けますが、クリアしての感想を書きますのでネタバレ要素はあります。
購入してから長い間積まれていたゲームだったのですが、積みゲー消化期間に入ったので一番にプレイしました。
面白かった、というかかなり感動しました。
全体的なまとまりもよく、理不尽な要素も無かったので、プレイしやすかったのも良かったです。
6時間程度でエンディング(トゥルーエンド的なもの)を見ることが出来ました。
手触り感が良い
Nintendo Switch版をプレイしました。
Joy-Conやプロコンが今までに無い振動をしていたのがめちゃくちゃ印象的でした。
振動どころか主人公の歩みに合わせて「コツコツ」と音を鳴らしていたので驚きました。
コントローラで足音を表現する謎技術。
UIの操作感も印象的でした。
開く/閉じるときの「ガッチャン」というSEが気持ちいい。
ボタンを押し込む/離す操作とUIが同期しているのも良かった(伝わるかな)。
ドット × 色収差
ビジュアルも魅力的でした。
ドット絵ベースに、色収差が効いている(画面の淵に近づくほどに像が滲み、色もRGBの3色に分かれていく)画作り。
画面のほとんどは青を基調とした色遣いで構成されており、静かな夜の世界の描写が素晴らしい。
前情報からはとても想像出来ないようなアートにハッとする瞬間も。
ゲームをやっていると、こういう体験が出来て楽しい。アンリアルライフに限らず。
心地良いサウンドトラック
音楽も良かったです。
サントラ買おうかな〜。
基本的に落ち着いて聴ける楽曲ばかりで、主人公の旅路にしっとりと付き添ってくれました。
たまに劇的な楽曲も。展開を過剰なまでに盛り上げてくれました。
駅、改札を抜けてすぐのところの曲が好き。
どこのだったか忘れたけどちょっとギターが入ってる曲も良かった。
一番好きなのは終盤の施設のBGM。
屋内ではエレピ、屋外に出るとオルガンアレンジに変化するやつ。
操作を止めてでも聴きたい楽曲。
愛おしく不思議な夜の街
ストーリー、世界観、好きです。
物語を体験していくうちに、あの世界が、登場人物のことが愛おしくなる。
ゲームを進行中、頭を巡ったのはジブリ映画の「猫の恩返し」。
現実とはちょっと違う世界、言葉を操る動物や機械、正体不明の生き物たち。
「猫の恩返し」と同様、終盤には現実に帰るという選択肢が浮かぶわけですが、そうなってくると寂しくてしょうがない。
別れのシーンは泣けます。
プレイ時間、こんなに短いのに凄い。
それだけ世界に引き込む力が強いゲームなのだなと思います。
生命力をくれるメッセージ
個人的には刺さるセリフも多く、自分の経験とか考え方にフィットする、あるいは導いてくれるようなメッセージが心に残りました。
創作の世界や、自らのインナーワールドを支えにして生きてもいいんだな〜と。
周囲に馴染めず、孤立している人。
孤独でいることを惨めだと思う人。
そういったプレイヤーは特に、この作品からエネルギーをもらえるのではないかなと思いました。