男性が理解しなくていい、女のファッション
それぞれのライフプランに必要なファッションは何か
私は36になるのだが、服が好きだ。
別段、山のように服を買い漁ってるわけでもないが、これを着たい、と思い、買って、「そうなる」のが、好きだ。
だけどたまに気になることが。こんな記事を見ていただきたい。
この記事について、内容はリンクから飛ぶ前に大方の予想はついていたものの、noteを書くために開いた。NG内容は、ざっくりこんなかんじ。
(1)ハイウエストのボトムス
(2)オーバーサイズのアウター
(3)ガウチョパンツ
(4)ムートンブーツ
総じて、「色気がない」「普通じゃないもの」ですよね。わかってます。男性が好むのはおおかた、アナウンサーみたいな感じで、セミロングからロングのふんわりしたヘアスタイルにワンピースかスカート。そして、適度な露出(スタイルがわかりやすい)がお好みであることは、200年前から存じ上げております。だからこんな質問には本当に意味がない。ファッションが本当に好きな人は自己表現のために自分をスタイリングしている。異性に理解されようがされまいが知ったことではない。どちらかっていうとセルフブランディングに近い感覚だと思う。
ちなみに、ガウチョパンツに至っては都心でお目にかかる機会がないくらい流行っていない認識なんけど‥、どこで流行と認められたの?もう、なんなんだろう。そして、こう思うわけです。
え、異性に好まれるために服着てると思ってるの?って。
ここで、トレンドを担う10代〜20代の女子に目を向けてみる。
20代女子って、これからの就職活動を視野に入れてこれからを考え始めていたり、働き始めて身をもって社会を感じ始めていたり、女性活躍推進の流れを受けてかなり現実的な考え方の強い層だと思うんだ。柔軟だし、前後関係の時代背景もしっかりとみて育ってる。
そんななかで人気があるのはK-popアイドル、しかも割と個性が強いグループだったりするんだよね。
それが何を指し示すかというと、いま現実ときちんと対峙してる女の子は日本のアイドルグループを模範としてないんじゃないのってこと。完全に男性ウケを狙ったそれに、なりたいと思っていない。だって、自分のライフプランにそんな事は、必要じゃないから。それより、自己実現欲求を叶えてくれるソリューションに、もっとワクワクしたいのだと思う。
異性に選ばれるために服を選ぶ女、自分のために自分をスタイリングする女
現在、自分が結婚するかしないかを選べる世の中へと変化してきた一方で、ひとりひとり仕事しないと生活もままならない不安定な時代でもある。必然的に、ひと昔前のように、結婚したら養ってもらって当然というポジションを放棄し、自立することが前提になってくる子も少なくない。「愛する異性」と出会わなかった女性が適齢期だからといって急いで結婚をして、家事と育児に追われる必要がない。ライフプランが、今までと全く違う。そのうちもっと、目に見えてはっきりと自立する女性が増えてくるんじゃないかな。だから、自己表現(自己実現)のためにファッションを楽しむ女の子が増えているのかと。
現代を生き抜く「自分のために自分のスタイリングをする女」は、インスタ消費などからみてとれるように、「こういう自分です」を発信したい。先ほどセルフブランディングになるといったけど、他の人にはないアイデンティティやセンスを発揮するにはスキルが必要だったりする。
まず、自分をメタ認知するのがめちゃくちゃうまい。メタ認知した自分に、ない要素をそれとなくいれていく。服では骨格に合った丈をえらぶし、キャラを補完するか馴染ませるかで色も選ぶ。それら全てを、総じて演出するスキル。
これはなかなか、難しいとおもうのです。そんなわけでスキルが必要なぶん希少価値もあるから、それなりに価値を感じる人がフォロワーになる。真似をすれば同じようになるかな?とか、私も、僕も同じ属性だよーという共感性を掴む。
かたや、「異性に選ばれるために服を選ぶ女」は今後のマイノリティとなるのではないだろうか。今までのマジョリティがこの層だった、と思う。そういう雑誌もしこたま売れたし、それが「可愛さ」の定石だったから。でもこれってSEOじゃん。検索して見つけてねーって合わせてくの。記事を。でもそんな風に考えて記事を書く人も、一位を取りたい企業もたくさんある。検索された1ページ目に表示されるレベルの圧倒的ポジションにならないんなら意味はない。掃いて捨てるほどいるし、手軽になれるから。逆にビッグワードで死ぬほど勝てる勝算でもない限りはやるまいとなる。ファッション的にも、時代としてみても、取り残される部類に入る。
ただし、異性に選ばれる服を選ぶ女の中にも、僅かにファッションを愛する層もいたりする。器用にコロコロとファッションの系統を往来するのが特徴で、じつはメタ認知という意味ではこのタイプの右に出るものはいない。ただ、観察していると、気分でコロコロ変化をつけるマイペースなタイプか、周りに合わせる主体性のないタイプが多い。ちょっとだけ、勿体なかったりする。1つ言えるのは、スタイリングについてごく一部の天才だと思う。一貫性を保たない点において、ブランディングの天才ではない。
逆に、露出が多いと異性に向けていると勘違いされがちなんだけど、その一面だけで判断はできなくて、それは自己実現のための露出であって異性の目をひくための露出ではない、という場合もでてくる。なんだか、ややこしいよね。でも、きっとそれってだいぶ違う。相手軸と自分軸では、真逆なんだから。たまに、自分軸で動いているのに、勝手に相手が勘違いをして女性にちょっかいを出す輩が出てきて「露出してるのが悪い」とかいうのは弾を避けるために防弾チョッキ着て歩けっていうようなものでは…と思ったり。そのくらいの、勘違いです。
だから、自己表現のために表現をためらうことは、悲しい。ママが体裁を気にしてママコスプレに寄せるのが、意図的であればそれだってセルフブランディングだし、逆に理解されたいと思わないならまつエクにピンヒールでも超かっこいい。(お子様がいる場合に安全は必ず確保する前提で。)こんな格好したらイかれてるっても思われるかな?とか、男に媚びてるかな?とかいう思考を一切、排除して街を闊歩してほしい。
ファッションだけに関わらずだけど、せっかく令和という新たな時代に入ったのだし、言いたいこと言ってやりたいことして突っ走ってほしいな。とおもうのでした。