20とか30などの大きい数字が分からない子に
幼児期の子どもと指数えをしていると限界にたどり着きます。10です。
今回は、大きい数字ということもあり、数字がいっぱいでてきます。読むのにも気合いがいりますが、お付き合いいただけたらと思います。
両手で10まで数えることができても、10以上となると簡単ではありません。両手で99まで数えたり、高校生くらいになると二進法で数えたりすることも楽しいですですが、幼児期の子どもには、難しく感覚的ではありません。99までの数え方や二進法については本文の最後を参考にしてください。
10以上を指で数えるのに、おすすめなのが次のような方法です。
例えば
12なら、(1)両手パー→(2)2本の指を立てる(人差し指と中指)
12の場合、両手でパーを出したら、すぐに両手をグーに閉じて、片方の手で2本の指をたてます。
26なら、(1)両手パー→(2)両手パー→(3)片手パー+片手1本の指を立てる(人差し指)
26の場合、両手でパーを出したら、すぐに手をグーに閉じて、また両手でパーを出し、すぐに両手をグーに閉じて、最後に片方の手がパー、もう片方の手で1本の指をたてます。
リズム的には、括弧番号の1つが1秒位です。上の26の場合、3秒位でしょうか。もちろん、はじめはもっとゆっくりでいいです。とても慣れれば、1〜2秒で26を終わらせてもよいです。
パッ、パッ、パッと表示する指の本数が変わるので・・・
以下、これを名付けて「フラッシュ指数え」とします。
フラッシュ指数え
イメージとしては12なら10+2で作ります。26なら10+(5+1)です。足し算を教えることをねらっているわけではありませんが、足し算の要素が入っています。
まずは、しっかりと片手で5まで数えられるようにします。例えば3(片手3本の指を立てる)を作ります。
次に、10までを数えられるようにします。例えば5+1で6(片手パー+片手1本の指を立てる)を作ります。
そして、19までを数えられるようにします。例えば10+2で12(両手パー→2本の指を立てる)を作ります。
最後に20以上の数えます。例えば10+10+(5+1)で26(両手パー→両手パー→片手パー+片手1本の指を立てる)を作ります。
このフラッシュ指数えは、立てた指の数が表現した数になります。よって、直感的で子どもの数量感覚につながるのではないかと考えます。
しかも、入浴中や食事の席待ちなどのちょっとした時間に、子どもに「次の数字はなんでしょう」と言って、10+10+10+(5+2)のように見せます。それも少し速いスピードで見せます。子どものビジョントレーニング(視覚能力の向上)にもつながると考えます。
***参考*********
以下、参考までに書きました。さらに興味のある方のみ、お読みください。
99までの数え方
0から5・・・0はグー、1は人差し指を立てる、2は人差し指と中指を立てる・・・5はパーです。
6から9・・・6は親指だけ立てる、7は親指と人差し指を立てる・・・9は小指以外の全部を立てます。
10から・・・10、20、30…はもう片方の手を十の位として先程の表現します(十、二十、三十…)。例えば16なら、左手の人差し指を立て(十)、右手の親指を立てます(六)。
立てた指の本数と実際の数が一致しないため、フラッシュ指数えほど直感的ではありませんが、十の位と1の位の関係をとらえるにはよいと考えます。
また、親指を立てない0から4までと、親指を立てる5から9までに分けることができます。四捨五入が感覚的にとらえやすくなります。
二進法
よくネットでも見かける方法で、昔からあるものです。高校数学レベルなので、慣れない方には難しいです。簡単に言えば、ものを数えるのに0と1しか使えない。だから、0→1と来て、次は10になります。1の次は2と言いたいところですが、0と1しか使えないので10なんです。0→1→10の次は11、次は100になります。0→1→10→11→100となります。これを指で数えると、指が立てば1、折れば0です。1は親指を立てた状態、10が人差し指が立てた状態、11は親指と人差し指を立てた状態、100が中指を立てた状態です。二進法での0→1→10→11→100を十進法では0→1→2→3→4となります。親指だけが立っている状態が1、人差し指だけが立っている状態が2、中指だけが立っている状態が4です。これを親指が一の位、人差し指が二の位、中指が四の位と表現します。先程の100は四の位まで数えています。この位を使うことで、2進法を10進法に変換しやすくなります。・・・110の場合、100+10と考えます。単純に二進法の100は四の位の指を立てています。二進法の100は十進法の4です。10は二の位の指を立てているので二進法の10は十進法で2です。つまり二進法の110は、十進法の4と2が合わさった数となり、4+2で十進法の6となります。片手で31(1+2+4+8+16)まで、両手で1023(31+32+64+128+256+512)まで数えることができます。