チャイナドレスはみんな持っている訳ではない
私の夫は中国人。夫の両親も中国人です。
夫と結婚してから、せっかくだからチャイナドレスでも買ってみたいなと思い、ネット通販で探し回っています。
そんなある時、義理の母にチャイナドレスを持っているか聞いてみたことがあります。
日本の場合、成人式で着る振袖を母や祖母から受け継いだり、買い与えてもらったりすることがあるので、同じような文化があるのかと思ったからです。
義理の母は持っていない、と言っていました。
着たことがある、とも言いませんでした。
後でいろいろ調べてみましたが、中国では持っていない人の方が多いようです。
それを知って、チャイナドレスは母から娘へ引き継いだり、買い与えたりするものでもないのだということがわかりました。
夫は、チャイナドレスを着ているのは中華料理店のウェイトレスのイメージがあると言っていました。
日本では、今でもたまに着物を日常的に着る人がいますが、チャイナドレスはそういう訳でもなさそうです。
ちなみに、現在の一般的なチャイナドレスのイメージは近代に入ってからできたもので、伝統的なチャイナドレスを洋服化したものが、今のスタイルになったそうな。
伝統的なチャイナドレスは「旗袍(チーパオ)」と呼ばれるもので、もともとは満州族(女真族)が着ていたものであって、漢民族の伝統衣装ではないのだそう。
中国には56の民族がいて、大半は漢民族が占めていますが、少数民族も存在します。
満州族というのは朝鮮の上あたりにいた民族でしたが、清の時代は漢民族ではなく、この満州族が統治していたことで有名です。
ちなみに、弁髪という男性の髪型(後ろだけ長髪を残して三つ編みにし、あとは全部剃っている髪型)も満州族の髪型で、漢民族は長髪(髪を伸ばしているだけ)が一般的な髪型だったそうです。
チャイナドレスは、体のラインが出るようなデザインで、足元にスリットが入っているイメージですが、もともとはもっと袖口や胴体が広くゆったりしていて、体のラインは全く見えないようなデザインです。しかも、ワンピースではなく上下分かれていて下はズボン。(下はスカートバージョンもあるそうです。さらに、体のラインが出ないワンピースバージョンも存在したようです。)
夫によると、満州族は遊牧民族だったので、旗袍(チーパオ)を着て馬に乗っていたのだからあんな色っぽいデザインな訳がないと言っていました。
漢民族の伝統衣装は、漢服だそうです。
実は、私も結婚式の時にこの漢服を着ました。結婚式の漢服については、また後日別の記事で書こうと思います。
56民族もいて、支配したりされたりを繰り返していると、服装も時代によって変わっていったのかなあと思います。
同じ国に56も民族が存在する、と私が最初に知ったのは留学時代でしたが、信じられないです。
いろいろ課題はあるようですが、それでも共存してる中国って、本当に面白い国です。
ちなみに、チャイナドレスは最近かわいいデザインのものがいろんなネット通販で売られていて、買おうか迷ってしまいます。
夫には、現地に行って買った方がいいと言われています。確かにその方がオーダーメイドもできそうだし、もっといろんな種類が選べそうです!
留学時代もチャイナドレスを買おうか迷いましたが、安っぽいものしか見つけられなかったので買いませんでした。
さりげなく着られるような、かわいいチャイナドレスに巡り会いたいものです!