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ひょうたん童子

 中国では、1980年代に「ひょうたん童子(葫芦兄弟húlu xiōngdì)」というアニメが流行っていたそうです。夫も子どもの頃、このアニメが大好きだったのだとか。

ひょうたん童子

 私はこのアニメの存在を全く知りませんでしたが、夫のお母さんが、このアニメのオープニング曲を孫にしきりに聴かせているのをきっかけに知りました。日本でも、放送されたことがあるみたいです。


《ストーリー》


 瓢箪山に封印されていた妖怪を、センザンコウというアルマジロみたいな動物が、うっかり山を貫いたことで、逃がしてしまうとこから始まります。
 岩に挟まっていたセンザンコウを、たまたま通りかかったお爺さんが助けることになり、事情を知ります。お爺さんは、センザンコウと一緒に、妖怪を退治するために山に封印されていた瓢箪の種のようなものを見つけます。家に持ち帰り、庭に埋めると七色の瓢箪(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)が生えてきました。それを知った妖怪の親玉(蛇女王とサソリの妖怪)は、お爺さんを誘拐します。お爺さんを助け、妖怪たちをやっつけるために、瓢箪から生まれた七人の兄弟がそれぞれの能力を活かして戦う、という物語です。

《ひょうたん童子の特徴》

赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の瓢箪から生まれる男の子には、それぞれ特徴があります。

赤(長男)…力持ちで、巨大化できる。
橙(次男)…遠くにあることがらを見たり聴いたりできる。
黄(三男)…鋼と鉄の体、何でも切れる手刀がある。
緑(四男)…火を吹いたり吸い込んだりできる。
青(五男)…水を吹き出したり吸い込んだりできる。
藍(六男)…透明になったりすり抜けることができる。
紫(七男)…どんなものでも吸い込める瓢箪を持っている。

《アニメーションについて》


 切り絵アニメということで、それぞれのキャラクターの動きは中国の影絵に似ています。昔のアニメですが、色彩がきれいです。1話につき10分程度のお話が全部で13話あります。続編もあるみたいです。

 敵との戦闘でリアルな出血のシーンがあったり、味方が普通に死んだりするので、子ども向けにしては、ここだけかなり現実的に描かれています。

 いつもお話が「次、どうなっちゃうの!?」というところで終わるので、続きが気になってついのめり込んでしまいます。それから、童子たちがお爺さんを「爷爷(yeye)」と言う様子がなんだか凄く可愛いです。お爺さんも、ひょうたん童子たちを本物の孫のように可愛がっているので、微笑ましい。もっというと、敵も割と単純ですぐ騙されるし、憎めないキャラが多いです。
 あっという間に13話見てしまいました。

 YouTubeに全13話あるので視聴することができます。字幕がついているので、中国語がわからなくても見ることができます。字幕の質はかなり怪しいですが、物語が複雑でないので、内容を理解するには充分です。

 中国ではかなり大人気のアニメだったらしく、リメイク版も作られたようです。しかし、リメイク版よりオリジナルのほうが個人的には可愛いと感じます。

 このひょうたん童子たちの頭の上に、髷みたいなのがついていますが、これは髷ではなく瓢箪だそうです。私の夫は子どもの頃、このアニメが好きすぎてお母さんに「僕の頭にはいつになったら瓢箪が生えてくるの?」と真剣に聞いたことがあるのだとか(かわいい)。

 子どもがもう少し大きくなったら、一緒に見たいです。

 

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