5か月過ごして分かったスロバキアの良いところ
スロバキアってどんな国かご存知でしょうか。
私もいざ留学してみるまで、全く知りませんでした。
場所としては、オーストリアの首都ウィーンからバスで1時間半、東欧ど真ん中、おへそとも言える場所にあります。
スロバキアの首都ブラチスラバに5か月留学した私が、スロバキアの良いところをご紹介していきたいと思います。
利便性と伝統が融和する首都ブラチスラバ
首都ブラチスラバは大きく分けて、
伝統的な街並みを味わえる旧市街エリアと、ドナウ川を隔てて南側に位置する郊外の住宅街エリアがあります。
それらを街全体を網羅するバスとトラムが繋いでいて、郊外から中心部へのアクセスも30分程度とコンパクトな街です。
程よい利便性
両エリア合わせて3つのショッピングセンターがあり、バス・トラムは共に片道約160円未満。ストライキも少なく、遅延があっても10分ほどで、交通利便性も兼ね備えています。
便利なんだけど、大手ファストフード店は少ないのがちょうどいい。
マックやスタバより、ローカルなカフェやバーで過ごすのがスロバキア流。
結果、各店がオリジナリティに溢れていて、5か月過ごしても飽きないほどカフェをめぐるのが楽しかったです。
市場以外では、よほどの少額でなければ、カードが使えて、鞄のチャックに神経質にならなくても大丈夫な程度に治安もいい。
ゴミで街が汚いこともなければ、晴れの日が極端に少ないわけでもない。
LGBTQフレンドリー、ベジタリアンフレンドリー。
ほら、とってもいい。
ふと歩いたら出会える伝統
普通に歩いているだけで、ザ・ヨーロッパな石畳の街並みに誘い込まれてしまうのも、スロバキアの良いところ。
青の教会(記事の冒頭の教会)も、机をひっくり返した形のブラチスラバ城も日常的に使う場所の延長線上にあり、なんて言えばいいんでしょう、角を曲がったら小江戸的な感覚になります。
毎週日曜日の朝には、市場が開かれて、おいしいチーズやパン、ジャムなどさまざまな特産品にも出会えます。
ヨーロッパ旅行がどこでも近い
スロバキアは内陸国ですが、内陸国だからこそ、電車やバスで簡単に隣国に旅行ができるという利点があります。
ウィーン、クラクフ(ポーランド)、ブタペスト(ハンガリー)、プラハ(チェコ)など東欧旅行のたいていの名所には半日かけずに行けます。
意外とイタリアも近く、往復7000円で、飛行機でヴェネチアまでいけます。往復で2万あればギリシャまで行けます。
欧州最強高速バスのFlixbusを使えば、8000円程度でドレスデン(ドイツ)まで夜行で行けちゃいます。※その代わりお尻は痛くなる
ちなみに、私のおすすめは、2度行っても飽きないブタペストですね。
ヨーロッパにしては物価が安い
円安でいよいよユーロも163円台(2024年2月末現在)になりましたが、他の東欧諸国と比べても物価と賃料は安めだと思います。
体感としては、都内住みと同程度の生活費で暮らせます。
南欧諸国と比較すると高めですが、隣国のオーストリアやドイツの物価はもっと恐ろしくこの1.5倍~2倍はします。
円が安くなりすぎなのと、ウクライナ情勢もあり、現状は高く感じますが、欧州内では比較的物価の安い方ではあります。
ちなみに、魚は高いです。なんせ内陸国なので。
距離感が日本人と似ているスロバキア人
海外の人ってノリがいいとか、陽気とか、オープンとかそういう印象があるかもしれませんが、スロバキア人は、挨拶でハグこそするけれど、人との距離感はほどほど。そんなところが日本人と似ています。
基本、街中やカフェで一人でいても、突然話しかけられることも、世間話が始まることもありません。
コミュニティー内と外の感覚がしっかりしています。
かつて共産主義圏だったなごりなのかもしれません。
例えば、校内では、学校にいる人同士で分け隔てなく、家族のように話し、コーヒーや食事を分け合い、時にお節介なほど面倒を見るけれど、その外にいようとする人を積極的には招き入れることはしない。
カフェの店員さんとは、「こんにちは」と「さようなら」は言い合うけれど、”How are you?”とはあまり聞かれない。
欧州らしく、環境意識や政治的関心が高くても、他の国の人より物事をストレートに言うよりかは、オブラートに包もうという心がけがあります。
都内よりかは英語が通じる人が多いけれど、閉塞感と距離感が日本と似ているのがほどほどに落ち着けます。
おわりに
スロバキアを旅行におすすめするかといったら、正直大々的な観光名所があるわけではないので、微妙です。
ただ、東欧に一度訪れたことがあるなら、ちょっと寄ってみたら面白いのかもしれません。ハンガリー・チェコで観光しまくった休息に。
私は、スロバキア人ばかりの学校に留学したので、
スロバキア文化の酸いも甘いも、アジア人がいなさすぎる孤独もどっぷり味わってきました。
日本食は高いし、大好きな魚介類も高い。ユーロは高く、円は安い。
100%居心地がいいわけではなかったけれど、それでもふとした瞬間に帰りたくなる、そんな街です。
長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。
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