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今日のおすすめ/万城目学『万感のおもい』

今日のおすすめは、万城目学『万感のおもい』です。
万城目さんは、大阪生まれ。こちらのエッセイ、関西弁ですばらしいつっこみが満載、久しぶりに声を出して笑ってしまいました。

「(笑)わない作家」p12のお話で、わたしは一気にファンになってしまいました。万城目さんの本は一冊も読んだことないのですが…これは読まなきゃ損だと思いました。
あと、是非「頭痛のはなし」p125を読んでいただきたい。笑った笑った…。関西の方は、やはりちゃんとオチまで気を抜かないのだなと、感服いたしました。

「私は文章を書くにあたり、「なんかおもろそうやん」 というフィーリングで題材を決定し、執筆中は自分の文章に対し、 何度も「なんでやねん」と地道なツッコミを入れながら推敲を繰 り返す、というきわめて大阪的な思考にもとづく作家活動を続けている。」p149

と、書いているように、なんでやねん文化は、面白い作家を生み出すようです。

わたしも関西に生まれ、関西弁を話し、関西テレビを見まくり、吉本新喜劇に通い、たこ焼きをおかずに飯を食い、なんでやねん!と爽快につっこむ女になりたかった!
そんな方が最近まで近くにお住まいだったのですが、神戸の方へ旅立たれ、わたしはなんでやねん欠乏症に陥っておりました。
しかし、こちらの本のおかげで、小さくなっていた頭の中のなんでやねん!が元気になってきました。
誰かに頼らず、地道に、自分で考えて、なんでやねん!とつっこんでいくことが、自分を育む上で大事なんだなあと教わりました。だけど、ひとりつっこみはかなしい…。

「大阪人があやつる「笑い」の底には、常に「かなしみ」がひっそりと潜んでいる。」p152


そうか、その「かなしみ」は、笑いと紙一重なのです。
かなしいときは、笑いのチャンス!なんでやねんの精神で、乗り越えていきましょう。こちらは、そのバイブルです。

(いわい)

#万城目学
#万感のおもい
#なんでやねん

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