ICYと再度向き合ってみた話(考察)
1. はじめに
この考察は、私自身の感覚を基に和訳や解釈を記載したものになります。
あくまでも、いち個人の考察であることを
ご承知の上、ご覧いただけますと幸いです。
2. そもそもICYとは
この楽曲は、2024年10月2日に発売された
JO1の9thシングル「WHERE DO WE GO」に
収録されているものになります。
JO1公式YouTubeにアップロードされている、
パフォーマンスビデオのURLを以下に貼りますので、
是非このビデオを見ながら、
当noteをご覧いただけたらと思います。
3. ICYを簡単にまとめると
ICYという楽曲は、JO1のメンバーもインタビューなどでも話している通り、｢恋愛における蛙化現象」を
取り上げたものになっています。
ただ、ひと口に蛙化現象と言っても、
人それぞれ感じ方が異なり、
蛙化現象をネタに出来る人も居れば、
蛙化現象を起こした自分自身を深く責める人も居るでしょう。
このICYでは、後者の蛙化現象を起こしてしまった
自分自身を責め、葛藤する姿を表しています。
ただ、私が再度ICYと向き合った結果、
ICYの当事者である「僕」は、もう1つの恐怖とも
葛藤していると感じました。
その恐怖が一体何なのかを歌詞とパフォーマンスビデオを見た私の解釈を基に記載していきます。
※以外考察について※
以下ではICYの歌詞をグレーバック部分に記載し、 その下に歌詞の解釈などを記載していきます。
Aメロ、Bメロのような分け方ではなく、
展開ごとに歌詞を分けていきますので
若干見づらいかもしれません。
大変恐縮ではございますが、何卒ご了承ください。
4. ICYの詳しい考察
Baby, Don't know why my heart is I-I-ICY, ICY
[ 歌詞の解釈 ]
過去愛しかった君へ
何故僕の心がこんなに冷たくなっているのかがが
未だに分からないよ。
でも、気持ちがもう冷たく、
色褪せていることだけは確かに分かるんだ。
[ 演出について ]
暗い画面に電球の光が灯るところから、
このビデオは始まります。
そのため、上記歌詞については、
過去君を好きだった僕へではなく、
現在の自分へのメッセージなのではないかと
感じました。
全てが変わる瞬間
何も目に入らない Only you
一瞬で落ちたような
否定できない Faling in love with you
確かに
いつからかわからない
頭中満ちる君 Ohhh
君の全て この心奪って
君で溢れ 何もできない
[ 歌詞の解釈 ]
君を見た時、周りの景色がモノクロの静止画の
ように止まって見えるようになった。
でも君だけはずっと色鮮やかに輝いていて僕は恋に落ちたんだと悟った。
正確にいつからかは覚えていないけど、
心を奪われたのは、ほんの一瞬の出来事だった
のは確かだよ。
君に恋をしてからは本当に何も手につかなくなった。それくらい君のことだけを考える日々だった。
[ 演出について ]
この部分では、低音のドンドンというドラムの音とともに、鶴房 汐恩くんをはじめとする
メンバーが壁を叩くようなダンスを見せています。
このドラムの音と、壁を叩くような振り付けで
恋する胸の高鳴りを表しているのではないかと
感じました。
恋を感じる瞳 愛を告げる君
何か違う This ain't it. Uh..
Yeah, you got me ICY.. (See)
[ 歌詞の解釈 ]
でもいつからだろう。
僕を見る時の君の瞳に熱を帯び出したのは。
そして、僕に好意をつたえてくれた。
あれ、嬉しいはずなのに、何かが違う。
僕が求めていたのはこれじゃない。
君は僕の気持ちが冷めたことにもう気付いたんじゃないか。
心を見透かされているようにも感じてきた。
はじめ「you got me ICY.. (See)」という歌詞を
見た時、私は「参ったよ、僕の心はもう冷めきってしまった」という解釈をしましたが、
その時は括弧で記された「See」という
文字に気付けていませんでした。
この「See」という歌詞で当事者である僕は、
自分の恋心が冷めてしまった罪悪感と共に、
「この冷めてしまった感情を彼女に悟られているのではないか」という恐怖とも闘いながら
当時をを過ごしていったのではないかと感じました。
[ 演出について ]
今まで軽快なリズムにドラムの音が
響いていましたが、この歌詞の部分からは
少しトーンの落ちた音色に高音のフェイクが
入ります。
與那城 奨くんの切ない歌声と、
木全 翔也くんの右目から一筋の涙が流れる振りで
仮に歌詞を見なかったとしても、
感情の急激な変化に気付けるのではないでしょうか。
冷めてゆく僕の感情を
Yeah, you got me icy (See)
変わってゆく心を
何も言えない
I-I-I see (I can't be your hero)
I-I-I see (I could be your sorrow)
I-I-icy, turned to zero
I-I-icy, icy
もう何も感じれない
[ 歌詞の解釈 ]
冷めていく僕の感情を君はもう感じ取ってるんじゃないか。
だってその瞳の奥が見える気がするから。
僕の変わっていく心を見え透いているんじゃないか。
僕には何もいう権利がないことは分かっている。
分かっている、
僕は君を守る存在にはなれないってことを。
分かっている、
僕の存在が君を悲しませることになるかもしれないことを。
でも、もう僕には何も残っていないんだよ。
今の僕は冷た過ぎて、何も熱を感じられないんだ。
よく考えて見れば
何もかも合わない気がした
すれ違う香水 好きな Play list
慣れない Emoji, No
絡みたくない あいつらをいつも
君のそばでよく見かけることも
[ 歌詞の解釈 ]
今思えば、初めから君と僕は別世界で生きていたのかもしれない。
好きな香り、好きな音楽も。
僕には使い慣れない絵文字を語尾に付けて
メッセージを送ったりしてさ。
そういえば、僕が嫌いな彼奴らとも
よく絡んでいたよね。
君を目で追っていた時に
影として映り込んでいた気がしたよ。
もう全部見たくない
もう全部忘れたい
僕はもう全てを
全部 Done, done, done, done
[ 歌詞の解釈 ]
もう何も見たくない。
最初から無かったことにしたい。
僕はもう全てを消して、消して、消して、
全部終わりにしたいんだ。
時を戻せたら 変えられるのかな
何か違う二人に..
[ 歌詞の解釈 ]
もし僕が違う行動をとっていたら、
僕達は同時に愛し合えたのかな。
相思相愛になれたのかな。
君の味方なはずだったんだよ、僕は。
You got me ICY..
冷めてゆく僕の感情を
Yeah, you got me ICY.. (See)
変わってゆく心を
何も言えない
I-I-I See (I can't be your hero)
I-I-I See (I could be your sorrow)
I-I-ICY, Turned to Zero
I-I-ICY, ICY
[ 演出について ]
この部分の歌詞については、1回目の解釈と
それ程変わらないような気がします。
ただ、川西 拓実くんを中心としたフォーメーションとメンバーごとに様々な表情、
そしてポッピンの強いダンスを踊ることで、
葛藤の大きさがより強く表れているように感じます。
情けないと思ってる
僕もちゃんとわかってる
自分の知らない感情に
振り回されて振り回して
[ 歌詞の解釈 ]
情けないことは僕もちゃんと頭では理解してる。
自分でも急に消えた感情に戸惑っているし、
同時に君も巻き込んでいるって。
[ 演出について ]
先程までとはうって変わって、金城 碧海くんと佐藤 景瑚くんの2人がお互いに
歩み寄っているシーンになります。
JO1の中でも特に身長の高い2人が肩を
すぼめながら、歩いている姿に自分でも
コントロールできない不安に怯えていることが
強く感じ取れます。
そして、敢えて2人だけのフォーメーションに
することで、「過去君を好きだった僕」と
「君への愛情を失ってしまった僕」が
見え隠れするようにも取れ、
個人的にとても好きな場面です。
君が僕の手をとって
僕も君の手を握って
二人出会ったあの場所へ
Take me back again
There's no way to go back
[ 歌詞の解釈 ]
もう一度、君が手を差し伸べてくれたら、
僕は君の手を握り返すと約束するから。
もう一度だけでいい。
僕が君に恋をした瞬間に僕を連れ戻してくれないか。
はは…もう無理だよな、そんなことは。
[ 演出について ]
この部分の川尻 蓮くんの浮遊感のあるダンスには
改めて感動しました。
まるで、闇の中に居る僕を救い出すため、
空から現れた天使のような君なのではないかと。
もう無理だと分かっているからこそ、
天使のような羽がはえた君が僕に手を
差し出してくれたらどんなにいいか、
と少しファンシーな妄想のような世界観が
表されている気がしました。
Yeah, you got me ICY.. (I-ICY)
冷めてゆく僕の感情を
Yeah, you got me ICY.. (See)
変わってゆく心を
[ 歌詞の解釈 ]
やっぱり僕は君の側に居るはずだったんだ。
でも、もう何度自問自答を繰り返しても
心から冷えきっているんだ。
(氷のように冷たくなっている)
冷めていく僕の感情を君はやっぱり見抜いているんじゃないか。
僕の心が変わっていることに。
[ 演出について ]
この部分の「you got me ICY」では
メンバーが大きく抜かれたカットで唯一、
白岩 瑠姫くんが涙を流す振りをしていません。
括弧内も「I-ICY」と、今までとは異なっています。
そして、感情やダンスの力強さもあることから、
この部分では今までになかった、
自分自身への怒りや、若干吹っ切れたような
諦めのような感情が垣間見れた気がしました。
何も言えない
I-I-I See (I can't be your hero)
I-I-I See (I could be your sorrow)
I-I-ICY, Turned to Zero
I-I-CY, ICY
[ 歌詞の解釈 ]
僕には何も言う権利はない。
だって、分かっているから、
君の隣に立てる格好の良い男ではなかったということを。
分かっているから、
君を悲しませたのは僕だったということを。
もう何も残っていない、
アイスリンクだけの世界で僕は今も泣こうと思うよ。
自分勝手な今の僕と、
君の味方になるはずだった過去の僕との2人で。
(最後の2文は私の解釈が行き過ぎていますね…汗)
[ 演出について ]
最後は疾走感を感じる音とダンスで
締められているのですが、
最初の恋に恋していた頃とは違い、
メンバーの表情が苦しそうに見えます。
画面が暗転する直前まで苦しみながら
走り抜けていくのかと思いきや、
ラストは抜け殻のような無機物を感じさせるような
表情。
きっと、自分への嫌悪感、君への罪悪感、
コントロールの効かない感情との葛藤、
怒り、苦しみ、そしてもう熱を帯びることはない
感情に疲れ切ってしまったのだと感じました。
5. 最後に
当noteでの考察は以上になります。
再度ICYと向き合うと決めてから久しぶりに
英語辞典を開きました。
きっと、この考察も絶対に完全ではありませんし、
色々な解釈があっていいと思います。
私自身、ICYで取り上げられている蛙化現象を起こした過去があります。
そのため、必要以上にICYを愛してしまったり、
時に苦しくなってしまうこともあります。
ただ、この楽曲に出逢えたことはとても嬉しいですし、JO1が舞い歌うことで、いわゆる神曲になっているの思うのです。
この先、仮に好きな人に対して、
急激な蛙化現象が起こってしまったとしても、
その誰かを思っていた時間は
ちゃんと恋をしていたと思っていいでしょうし、
自分を強く責め過ぎることはしなくて
いいのではないでしょうか。
この世界には、私には理解できない
愛し方も存在するでしょう。
その愛し方を全て肯定できるとは思いませんが、
理解はできるかもしれません。
でも、色々な愛し方は存在していいと思います。
その代わり、その愛し方があなたの想い人を
苦しめていないか、ということだけを
忘れずに今後も恋愛をしていきたいと感じました。