音楽
好きな音楽はなにかときかれて、スパッと答えられる人はかっこいいと思う。ほら、音楽って思想だし。
小学生の時に公共交通機関が使えなくなったとき、私を救ったのはウォークマンと、有線のイヤホンだった。音楽に没頭すれば頭の中に入ってくる余計な情報をカットできるから。目を閉じて音楽を聴いていれば人が沢山乗ってきてもドキドキしたり、汗をかいたりしなかった。当時は周りの音を程よく掻き消してくれればなんでもよかったが、それ以来、私は思ったより音楽を生き甲斐にしている気がする。
とはいえ、別にお洒落な趣味をしているわけではないと思う。何でも聴くと言ったら聞こえはいいけれど、逆に何が好きかと聞かれてスパッと答えられない。でも強いて言うなら「音が気持ちいい」みたいな感覚になるやつが好きで、歌詞に共感してめちゃめちゃ聴くとかはないけれど、歌詞の美しさや空気感が感じられるやつも好き。
昔から、ぼーっとしてるだけでも結構歌詞が頭に入ってくる。単純だから、パーティーしようぜみたいなこと言われるとそんな気分になるし、Lanaみたいに悲しいことを優雅に歌われると一日中泣いていたい!みたいになる。まあ誰でもそうだよね。でももっと詳しく言えば、その音楽に意識を持っていかれるみたいな感覚が好き。私のこの語彙力で伝わるといいな、この感覚。
これは持論だけど、世の中の音は何層にも分かれていて、どこに集中しているかで全然感覚が違う。例えば今話している私と君。この間にももちろん音が存在するけれど、会話の中で注目しているのはお互いの声で、隣のお姉さんが仕事のことを愚痴っている声や部屋の奥のおじさんがワインについて話していたりする声ではない。でも仕組みは本当にそれだけで、あなたの声からぐっと離れてすこし違う層から話を聞いてみると、お姉さんとおじさんの声のBGMとあなたの声が合わさって聞こえるようになる。ようは、どこにスポットライトを当てているかって話なんだけど、わかる人いるかな。わからない人は気づいていないだけで、やってみたらできると思う。今話している人からだんだん意識の距離みたいなのを遠くしていって、その分他の層にスポットライトを分ける。ね?
これはやっていてちょっと楽しいけど、ちょっと疲れる。それで、これをちょっとの間シャットダウンしてくれる手段の一つが音楽。
ここまで説明してやっと、私が言う音が気持ちいいみたいな意味が繋がってくるんだけど、ここまで書いて眠くなってきたからここで終わる。気が向いたらもっと意識がはっきりしてるときに、わかりやすい言葉で書けたらいいけど、文章って思い立ったときに書かないとだからね!!!!!!
2022/11/25 2:39 am