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狂犬の回顧録 ~凌辱の雨編~

今日は俺のアルバイトの話をしていく。
故郷大阪から遥か東へと移住してきてもう半年が経過した
俺の大好きやった日本の秋は、もう無くなってもうたんか
そう思いながら日々心の刃を研いでいる。
周りの大学生はほどんど皆アルバイトをしているが、俺はというと6月頃に都内某所のスギ薬局を店長との激しい抗争の末1か月でクビになってから一切アルバイトをしていなかった。
それを特に気に留めてはいなかったがクビになってから3か月が経過した頃に三井住友銀行ATMで口座残高を確認すると800円ほどしか無かった。
まず素直に、「なんやこの機械?いくら何でもおかしいんちゃうんか?」と思ったが金を浪費したという思い出は沢山ある、これが最新先端科学技術の力だ。
(この時、「絶対殺す、俺の選挙でこの国を殺してやる」と思ったが結局行ってない)
銀行からの帰り道で祖母に「急遽金が必要になった」と連絡をした。
普通に詐欺みたいなことをして何とか難を逃れた、今でもたまにやっている
孫と喋れてハッピーハッピーやんケ。
人間生きていくには金が必要だということを再認識し、急遽アルバイトを始めることに。
まずはタウンワークでバイトを探すことにした
塾講師のアルバイトはオンライン面接だからと油断していて、面接開始10分前まで魔人ブウとGUがコラボした好みのパジャマで寝癖を直さずオタクアニメを視聴していたのでオタクの顔つきで面接が始まった。俺の風貌を見た面接官はまともな条件では俺のことを働かせるわけにはいかないと感じたのだろうか、希望校舎は「綱島、日吉、元住吉、武蔵小杉」だと書類を提出したのに「希望校舎は綱島、日吉、元住吉、武蔵小杉、とのことですが、等々力などはどうでしょうか?」と、ありえない世田谷区の辺境を提案され、何度も何度も「意外と近い」と説得されここでないと落とすぞという強い意志を感じたが、それには屈さず我を貫いた面接を行い楽勝で落ちた。

続いて見つけたのが自由が丘の居酒屋だ、週2回からでOKで時給が1600円だと言うのだ、これといった技能は必要ではなく落ち着いた客層だと書かれている、これは応募するしかないと思いタウンワークの応募欄から早速応募した。落ちた。
面接にすら進めなかった、タウンワークの応募欄には名前、性別、年齢、電話番号しか書かなかったのに、何がいけなかったのか、名前か?性別か?年齢か?電話番号か?
この頃から俺は世界に対する不信感を募らせていった。

めっちゃええやん


俺には武器がある、声だ
なんせ声が良い、声といえばコールセンター
ということでみなとみらいのコールセンターに応募した、結果は採用。
「選考には一週間ほどかかりますのでまた後日電話させていただきます」と言われた三時間後に電話で「合格です」と伝えられた。
さすがに驚いた、そして嬉しくはなかった、これから俺はアルバイトをしないといけないんだという重さでは測れないこの想いが俺に重くのしかかってきた。
「いやぁ、コールセンターのバイトか、ドアタマが絶望的に悪い田舎の老人相手におんなじ様なこと何回も言わなあかんねやろな、ほんま地獄やがな。着信拒否してグミでも食うてたろ、やってられへんで」
社会の厳しさを知らない俺は非常に楽観的であった
ここから先、地獄が待っているとは知らずに…
次回 狂犬の回顧録 ~熱情の港町編~


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