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二度とリピートしないのに 海外で買う化粧品
お気に入り化粧品が殆どない人生。謳われている効果も分からない。すごく効能通りになったという経験もない。良かったのかも知れないが、実感がない。なので、使い続けているブランドもない。そんなだからひょいと海外でも化粧品を買ってくる。それらを使ってトラブルになったことはまだない。
こだわりとか相性とか、多分、世の化粧品ユーザーは、懐具合とも相談しつつ、自分のものを見定めていくのだろう。私は同じようなものなら、安い方から見るタイプでもあり、費用対効果は気にしまくる。高いのには理由があろうと納得しつつ、やっぱり「それだけのこと」がなかったらどんなにくやしいだろう、と安い方を手にする。安いからだよ、で諦めがつくじゃん、という訳だ。
モロッコに行った時は、現地でアルガンオイルなるものを知った。ここにしかならない木から採るオイルとのこと。美顔、保湿、しわ伸ばし、えーい、何にでも効くんかい! 30㎖、800円くらいだったので、製油所直売を買ってみた。あと特に保湿に特化したクリームとかも。現地の売り子のお嬢さん達、「シワ」という日本語は覚え込まされていました(笑)。使い切ったけど、そんなに万能だったか分からないな――。
ブルガリアはバラ(ローズ)の製品が特産。乳液だのクリームだの買ってきた。人にあげるためにリップクリームとか、バス・ソルトなんかも買った。確かにバラの匂いはする。いや、私は生のバラの花の匂いなんか実ははっきり知らんのではないか? 人工の「バラの香り」を知っているに過ぎず、これらにも香料が入っていたとして、どこまで「生」が活かされているのか分かったもんじゃない。でもまあ……。ちゃんと使った。特筆すべき「効果」は覚えていない。
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ギリシアは、自然派化粧品のブランドが有名なんだとか。日本に入っているブランドもあるそう。へえ。一応、日本にいるときに事前に調べてはみた。直売店の場所も。蜂蜜由来とか、またまたここにしかない植物(ギリシアの島のひとつに固有の木)のマスティハ由来のものとか、いろいろあった。そして3つくらい店を回った。おまけをいっぱいくれる店も。大して買っていないのに免税手続きをしてもらったりも。(空港での手続きは面倒だった。何とかやりおおせて、少しはお金が戻った。)
死海の泥を使った美顔パックは、ヨルダンで買った。アンマンの空港では、王族御用達とかのものも。でも私が買うくらいだからお値段はお手頃以下。
モロッコでも似たような泥パックを手にした。モロッコは鉱物の博覧会だそうで、研究者にはたまらないフィールドなんですって。ということで、ミネラルたっぷりの泥土入りパック。
ブルネイでまで現地のブランドのアイクリームとかホワイトニングとか購入。お金持ちの国だし(と思いきや、町中は意外に質素――汚い。マレーシアから働きに来ている人間が多い)、暑い国だから美白に興味があろう。ちゃんとしたものなのでは? なんてね。
トルコではドイツ製のニベアを買った。日本では売っていない(と思う)「アクア」というラインのクリーム。現金が余っちゃったから。それと別の時に現地のものーと探していて、店員さんに薦められて買ったデイ・クリームとナイト・クリームは、よくよく見たらポーランド製だった! 何だそりゃ。一応「現地のが欲しい」と説明したんだが。イスタンブールは思った以上に英語が通じない。土産物屋などはその限りでないのだろうけれど、現地の人が行く洋服屋とか、全然ダメだった。(ちなみに私は、行く国の言葉について、最低限「こんにちは」「ありがとう」「はい」「いいえ」「高い」「まけて」は覚えていくようにしている。が、結局、直ぐえらそうに英語が出てしまう……)
何をやっているんだか――。
結局、素晴らしい使い心地や、効果を実感したことはない、という報告である。無論、お顔ぴっかぴか、ではない。
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