幼さ

 子供でありたい、と思う時は既に大人なのだ。
 ある曲の歌詞の1部に、そう思わされた。私は複数の人から似たようなことを言われたことがある。
「純粋でありたいと思うのならば、それはもう失ったもの 」
「“幼い”であり続けることは無理」
 そのような言葉を受ける度に、私は軽く絶望する。あぁ、もう手遅れか、と。
 自分の心に素直であれたあの時が懐かしい。たしかに今は、少し前よりか素直になれている。けれども、自分に嘘をついていた期間があるとどうしても……(私の経験上)自分を信じることが出来なくなるものだ。
 故に私は、「自分には何もない」と感じるのだろうか。

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