お正月嫌い
年末年始が嫌い。年末の方がまだいい、年始は大嫌い。
色々理由は考えられるけど、一つは家族のこと。
私の両親は、非常に急がしい仕事に就いている。父は夜型の仕事をしており完全な昼夜逆転生活、母は営業で朝から夜までずっと帰ってこない。だから、幼い頃からずっと一人だった。小学生の頃から夜ご飯は一人で食べていたし、誰もいない家で眠ることも多かった。同じような家庭の子あるあるだと思うけど、「今日ご飯いらない」と親に連絡したことはほぼない。連絡するとしたら「今日ご飯ある?」だけだ。(共感してくれる?)
プラスで一人っ子。それはもう、ずーっと一人。家族三人で夜ご飯を食べるなんて一年位1、2回あるかないか。
という話をすると寂しかったでしょと言われることが多い。確かに小中学生の頃は寂しかった気がするけど、年齢を重ねるにつれ気楽に思うことの方が増えた。成人した今では寂しいと思うことはほぼない。
だから、年末年始は苦手。
大晦日は流石に家族が揃う。と言っても父はフリーランスのため紅白の途中で抜けて仕事を始め、年越しは大抵母と二人。家族三人で過ごすのは3時間程度。それでも苦手。
親といることが嫌だとかそういう理由じゃない。比較的仲はいい方だと思う。母と、父と、それぞれで過ごすことはそこまで苦じゃない。ただ、三人でいるのが苦手。家族でいることが苦手。
あまりに「家族」で過ごす機会が少なすぎて、家族でいる方法を忘れてしまった。両親のことは大切だし、親としてとても信頼している。でも、家族として過ごすことが苦手。必要以上に自分が「娘」を演じてしまうから。家族でいる時間が少なかったから、私はずっと私でいた。友達や恋人と過ごす時の「私」と、娘である私は違う。でも娘でいる時間が少なすぎて、自分の想像の娘を演じてしまう。だからお正月が苦手。世間が全て止まってしまうことも苦手。永遠に娘でいなければならいなのかと錯覚するから。
トイレに行きたいからここまで。来年のお正月もきっと嫌い。
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