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「くろなん」おもしれ~って話


 これから「くろなん」おもしれ~って話をします。
 「くろなん」とは何かを順を追って説明しますと……

 にじさんじが誇る男性VTuberの二大巨頭、葛葉くずはかなえ
 二人は「ChroNoiRくろのわーる・略称『くろのわ』)」というユニットを組んでいて、YouTubeで同名のユニットチャンネルを持っています。
 そこでやっているにじさんじの公式番組「くろのわーるがなんかやる」の略称、それが「くろなん」でございます(毎週月曜19時に配信)。

 これは一体どういう番組か。
 タイトル通り「くろのわーる」の二人が「なんかやる」という、内容としてはこれが全てです。あえてカテゴライズするとすれば「脱力系ゆるふわバラエティ」といったところでしょうか。ちょっと前のバラエティでたとえるならば「『ぷっ』すま」に似た空気感、と言えば一部の人には伝わるかもしれません。
 YouTubeの粋な計らいでこの「くろなん」がある日おすすめで表示され、つい最近見るようになりました。

 そもそもChroNoiRというユニットについてどういう認識だったかというところなんですけども。
 ふだん自分はVTuberだとホロライブを中心に追っていて、にじさんじ所属のライバーに疎いのですが、そんな自分でも葛葉さんという存在は知っていました。ゲームが上手くて弁が立つという印象。
 ただ不勉強ながら叶さんのこと、そして「ChroNoiR」というユニット自体も「くろなん」で初めて知りました。わたくしは現在絶賛ハイパーにわか状態です。

 初めて見たのは「モノマネ王決定戦」の回でした。
 にじさんじ所属のライバーたちが続々と叶さんと葛葉さんのモノマネを披露し、くろのわの二人がそれに対しての評価・感想を述べる企画です。
 珍プレー好プレーが織り交ざったモノマネの数々はバラエティに富んでおり、にじさんじの面々は器用だなぁと感心しました。モノマネ(特にドイヒー系)へのくろのわのリアクションも面白い。

 それでは「くろなん」のいいな~と思うポイントをつらつら挙げてまいりましょう。

■華がある
 自分は昔バラエティを見るとなると、とにかく「笑い」を見たいという気持が強かったのですが、最近は「華のある人が見たい」という欲求が高まってきました。
 その点、葛葉さんと叶さんはにじさんじ男性ライバーのトップを張る二人。
 そりゃあもう華ありまくりです。
 華そのものが息をして動いているようなものです。
 VTuberという新しい文化の最前線でトップを張れるなんてのはそうそう出来ることではありません。
 そんなスターの姿を目に焼き付けたいと思うのは(私からすれば)当然のことです。

■二人ともボケ・ツッコミができる
 見はじめの頃は葛葉さんがいわゆる「失礼ボケ」をかまし、それを叶さんが穏やかに「まぁまぁ…」となだめるスタイルなのかな、と予想していました。そういう場面も実際にありましたが、体感的にはなにげに叶さんの方がボケ数が多い気がする…。ボソッとクレイジーにボケるあたり、「狂気ボケ」の系譜を継ぎし者かと。
 あからさまではなくしれっとボケる感じに関東の風を感じます。それを一刀両断する葛葉さんのツッコミも気持がよい。
 入れ替わり立ち替わりでボケ・ツッコミの役目が互いに変幻自在なので、その移り変わりを見ているだけでも楽しい気分になれます。
 そこから派生する形で二人は「展開力を持っている」とも言えます。
 たとえば当初はおすすめのにじさんじライバーを紹介するという回があったのですが、そこから転じて「新人ライバーの初配信を見てみよう」という流れになり、「相○食堂」なみにツッコミを入れて番組が盛り上がりました(そしてその企画が結果的にメインとなりました)。
 影響力の大きさから見ても、くろのわの二人はVTuberバラエティ界の○鳥と言っても過言ではないのかもしれません…。

■企画が意外としっかりしている
 「なんかやる」とゆるゆるな雰囲気を標榜しつつも、根幹の企画が意外としっかりしているのも高評価ポイント。
 どっかで見たことあるかもな~という企画もチラホラありますが、そこはホラ、プレイヤーが違うとまた味わいも違ってきますから、そこはね、ハイ。
 食べる系の企画でいうと「とうもろこしの食べ比べ」というゆるやかなものから「マクドナルド1万円分食べる」(ゲストあり)などのハードなものまで各種取り揃え。
 最近見たアーカイブの中では「代行ツイートでバズらせる」「録音した音声だけで逆凸する」の企画が面白かったです。

■にじさんじの他のライバーを知れる
 にじさんじというと「大量のタレントが所属している」というイメージがあり、まぁ実際その通りなんですけれども、人は往々にして「誰から見ればいいの~?」と混乱している内ににじさんじライバーのことを知る機会を逃がしてしまうものです。
 「くろなん」は二人だけで企画をやる回もありますが、ゲストがしばしば来ます。
 そして先に出した「モノマネ王決定戦」だったり「にじさんじライバーのショート動画をみてみよう」などの企画で「くろなん」はにじさんじの面々のポテンシャルを紹介する場としても機能しています。
 くろのわの二人からのツッコミ・解説が加わることで、つまりくろのわのフィルターを通すことによって他のにじさんじライバーの魅力が更に増幅され、「こういうタレントがいたのか…」と世界の広さを我々に教えてくれます。

◆ ◆ ◆

 そんなこんなで「くろなん」の魅力と思われる箇所を自分なりに挙げてまいりました。
 前から思っていたのですが、こういうバラエティ番組づくりはやはりにじさんじが一歩リードしていると改めて感じました。
 「VTuber」の枠組みとかあまり関係なく一つのバラエティ番組として私は「くろなん」を毎週楽しみにしています。今の最前線をひた走る、面白くて華があってイキのいいあんちゃん二人がMCを務める番組、これはもう見てしまいますよ。
 私は主に寝る前のリラックスタイムに「くろなん」を視聴しています。ハードな企画もありますが、基本はゆるゆるな雰囲気が土台にあるので見ていて心地よいのです。
 最近は「くろなん」から派生してくろのわのオリジナル曲も聞くようになりました。カッコいい。いいユニットだぁ……。

 「ChroNoiR」チャンネルも今グイグイ来ていて、現在一日1,000人ペースで登録者数が増えているようです。
 本note執筆時点で98.2万人なので、このペースだと今月中には100万人を突破する可能性が見えてきました。
 そんな自分たちの勢いをものともせず、やけに殺風景なスタジオで淡々と面白いことを「なんか」やり続ける二人の姿に、私は凄味すら感じてしまうのです。

 さて、今日はどの回のアーカイブを見ようか…。
 「くろなん」の夜は、ゆるゆるとにぎやかに更けてまいります。



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