永住権の旨味
ここは、リバプール。
ポール「どうしたの? ジョン? 浮かない顔して・・・。」
ジョン「ああ、ポールか・・・。もしかしたら、おまえと、お別れになるかもしれない。」
ポール「えっ? どういう事?」
ジョン「日本に移住しようか悩んでるんだ。」
ポール「えっ? なんで?」
ジョン「特別永住権を取得したいんだ。」
ポール「移住して、永住権を取得するって?」
ジョン「ああ。そして、生活保護を受けたいんだ。」
ポール「えっ? 永住権って言ったって、外国人に変わりはないよね? 生活保護なんて、貰えないと思うんだけど・・・。」
ジョン「それが貰えるんだよ。外国人でも、特別永住権を取得していれば、生活保護が受けられるんだ。」
ポール「そんな! 信じられない!」
ジョン「俺だって、最初は、耳を疑ったさ。だが、これは事実なんだ。」
ポール「でも、生活保護って、税金から出るわけだよね? 外国人に支給なんかしちゃって、日本人は怒ってないの?」
ジョン「怒ってないから、まかり通ってるんだろ?」
ポール「に・・・日本人って、寛大なんだね。」
ジョン「ああ。そうだと思う。毎年、1200億円が支給されているのに、文句の一つも言わないんだ。彼らは本当に、最高だよ。」
ポール「で・・・でも、生活保護って、暮らしに困った人が貰うモノだよね? 生活が苦しくなっても、日本から離れたくないって事?」
ジョン「いや、離れても大丈夫だ。」
ポール「ん? 永住するんじゃなかったっけ?」
ジョン「いいか? ポール? 永住しているかどうかなんて、問題じゃない。大事なのは、永住権を取得しているかどうかだ。」
ポール「よ・・・よく分からないな。」
ジョン「俺の知り合いは、生活保護を受け取る・・・それだけの為に、日本を訪れてる。信じられるか? たった一日の滞在なんだぜ?」
ポール「たったの一日?! じゃあ、それ以外は、祖国とか、別の国で暮らしてるって事?」
ジョン「そういう事だな。」
ポール「そんな事して大丈夫なの? イギリスなら、百何十日間の滞在が確認されないと、永住権は剥奪されるよね?」
ジョン「安心しろ。日本には、そういった制度や調査が無いんだ。特別永住権を取ったら、それっきりさ。」
ポール「ジョン? その知り合いってヤツに、騙されてるんじゃないの?」
ジョン「そんな事はない。小野田紀美(おのだ・きみ)って言う国会議員も、同じような事を国会で発言してる。間違いなく、事実だよ。」
ポール「えっ? 国会で、そんな話が出たの? なら、今、日本は、その話題で持ち切りなんじゃないの?」
ジョン「さあ、どうなんだろうな。」
ポール「とにかく、僕は、オススメ出来ないね。」