日本傾国中(1)
祖国が傾いている。
日本が滅びようとしている・・・と言っても、過言ではないと思う。
その原因は何で、何が必要なのか。
思うところを語っていきたいと思う。
松本人志と性欲
松本人志という芸人がいる。
説明するまでもないが、ダウンタウンという漫才コンビの一人だ。
多くの冠番組を持ち、芸能界を、そして、テレビ業界を牽引してきた。
もはや、大御所といえる存在となった、松本人志。
そんな彼の、恥辱にまみれた暴挙が、明るみとなった。
週刊文春による、性被害の報道だ。
若手芸人などを用い、多くの女性に性行為を強要したという。
被害に遭われた女性たちの事を思うと、本当に悲しい。
しかし、今の言論空間には、違和感しかない。
松本は、裸の王様だったという記事を見た。
果たして、そうだろうか?
所属事務所は警鐘を鳴らすでもなく、協力していた節さえある。
おかしい事、ヤバい事、いけない事・・・。
そういった感覚が無かったのではないか。
もしかすると、松本以外の芸能人にも、似たような話が有るかもしれない。
ジャニー喜多川の一件もある。
我々は、氷山の一角を見ているだけなのかもしれない。
あくまで推測なので、これ以上の言を持たないが、所属事務所を初めとする、周辺の人間たちも、松本と同じく、感覚が麻痺している印象を受けてしまう。
では、なぜ、止めようとする者がいなかったのか、松本を叱る者がいなかったのか。
もしかすると、彼らの根本部分に、女とは、そういうモノという観念があったのではないだろうか。
松本と関係を持った女性の数は、被害を訴えた女性の数よりも多いはずだ。
中には、芸能界とは、こういうモノと割り切って、関係を持った女性もいるだろう。
進んで関係を持とうとした女性もいたはずだ。
大物芸能人と仲良くなって、芸能界での仕事を増やそうと考えていた連中は、肉体関係に帰結すると想定していたはずだ。
そんな彼女たちは、今も芸能界で活躍しているのだろう。
ある女性は、自分の気持ちと、芸能界で生きていく事を天秤にかけ、大物芸能人(松本ではない)と関係を持ったという。
その女性ですら、売れなくなって苦しくなれば、相手の事を暴露すると語っていた。
本当におかしな話だ。
芸能界とは、芸で飯を食っていく世界のはずだ。
にも関わらず、芸を磨くのではなく、大物芸能人と仲良くなって生きていくと言う。
この業界では、それが普通の事として罷り通っているのだろう。
とにもかくにも、そんな女たちを見て、彼らの感覚は狂っていったのではないか。
だからこそ、松本や周辺の人間たちも、異様な事だと認識出来なかったのではないか。
少なくとも、大物芸能人という勲章をかざせば、言いなりになる女性が存在したはずである。
そうでなければ、こんな暴挙を繰り返したりはしない。
また、松本や周辺の人間たちにだけ問題があったと考えるのは、浅はかだと思う。
要するに、女性の側にも問題があったという事だ。
考えてみて欲しい。
親しくもない男性に誘われて、パーティに参加する事が、どれだけ恐ろしい事かを。
その結果、思っていたのと違うと言われても、私には、不用心だったのではないか・・・という印象しかない。
断る事も出来たはずだ。
断れない空気があったと語っているが、空気に呑まれ、不本意な事をしたからと言って、全てを松本人志の責任にするのは、おかしな話だ。
パーティに参加すると決断したのは、彼女たち自身であり、服を脱いだのも、彼女たち自身だからだ。
松本の行為は許されるモノではないが、帰宅中に襲われたり、旅行中に襲われた話とは、毛色が違う。
パーティに参加するかしないか、それを選ぶ権利は、彼女たちに有った。
そして、彼女たちは、自らの自由意志で参加を希望したのだ。
自由は責任を伴う。
決めた以上は、自らが責任を負わなければならない。
冷たく聞こえるかもしれないが、それが自由なのだ。
自由とは、好き勝手にやって良いという事ではない。
やりたい事がやれるから自由なのではない。
自身の望んだ道を選べるから自由なのではない。
自らの決断に、自らが責任を負うからこそ、自由なのだ。
今の我が国を見ると、責任無き自由が溢れかえっているように思う。
ところで、被害を訴えている女性たちは、どういう動機でパーティに参加したのだろう。
大物芸能人に会って、どうするつもりだったのだろう。
肉体関係を持った女性たちと同じく、大物芸能人と仲良くなって、芸能界の仕事を増やそうと考えていたのだろうか。
大物芸能人の中には、肉体関係無しで、仲良くなりさえすれば、仕事を与えてくれる人もいるという事なのだろうか。
大物芸能人に顔を覚えてもらう為、頻繁に、このようなパーティ(肉体関係無し)がおこなわれているのだろうか。
そうであったとしても、芸を磨く事の方が重要だと思うのだが・・・。
素人の女性は、大物芸能人とパーティをして、何がしたかったのだろう。
仲良くなって、芸能界デビューしたかったのだろうか。
誰かに自慢したかったのだろうか。
男の参加者は皆無で、女たちだけが参加する流れに、不安を感じなかったのだろうか。
いろいろと考えてみたが、今回の件は、松本だけでなく、女性を含む周辺の人間たちの異常な感覚が引き起こした事件だと思う。
現代の日本は、男女問わず、性というモノを軽んじている。
そして、性欲に対して、歯止めが効かない状況になっていると言わざるをえない。