戦争について語ろう(5)
戦争か従属か
現在進行形で、いじめが起きています。
ロシアによる、ウクライナいじめです。
ロシアは、常任理事国という立場や、核弾頭という脅しで、他の国が手を出せないようにしています。
本当に巧妙ですよね。
ただ、ウクライナも黙ってはいませんでした。
十年ほど前に、クリミア併合という、いじめを受けた事も一因でしょう。
ウクライナは、激しく抵抗する道を選びました。
諸外国も、非難したり、武器を提供したり、経済制裁をおこなったりして、ウクライナを援助しています。
そして、ついには、ウクライナが、ロシア領に侵攻する事態に発展しました。
さて、ここで見落としてはいけないのが、ウクライナに軍事力があったという事実です。
軍事力を持っていたから、戦争になったとも言えます。
では、ウクライナに軍事力が無かったら、どうなっていたのでしょうか。
まず、首都は、あっという間に陥落し、大統領は逮捕されていたでしょう。
そして、ウクライナは、ロシアの領土となり、大統領や幹部は処刑されたでしょう。
逆に、一般国民が、被害に遭う事は無かったと思います。
全く無いとは言い切れませんが・・・。
また、街が破壊される事もありません。
世界地図から、ウクライナという国家が消滅するだけの事です。
さて、どちらが良いのでしょうか?
戦争となれば、多くの人が殺されます。
速やかに降伏し、従属すれば、大統領と幹部が殺されるだけで済みます。
戦わない方が良かったのでしょうか?
ここで、日本が他国に占領された・・・と仮定して、考えてみたいと思います。
まず、侵攻してきた国は、日本併合後、神社を破壊し、祭りを禁止し、侵攻国の宗教や言語を強制してくる可能性があります。
実際、アメリカ統治期に、日本語を廃止する案が出ていました。
日本国民は、難しい漢字が読めないから、政府によって、あやつられていたのだ・・・と、先方は、本気で考えていたのです。
結局、予想以上に、日本の識字率が高かったため、消滅する事はありませんでしたが・・・。
日本を占領した国が、中国だった場合には、必ず、文化や宗教(思想)の強制がおこなわれるでしょう。
歌手のテレサ・テンの曲を聴いただけで、逮捕される時代があった国です。
キリスト教を信じた・・・という罪名で、処刑がおこなわれる国です。
チベットやウイグルにて、民族浄化を推し進める国です。
ネットが規制され、天安門事件について調べる事ができない国です。
そんな中国が、日本を占領したなら、必ず、神社や祭りを消滅させるでしょう。
占領下の日本が嫌なら、別の国に逃げれば良い・・・と仰る方も出てきそうです。
しかし、故郷や思い出の地を捨てる事ができるでしょうか?
四季折々の風景も異なる、知らない土地で暮らす事に、果たして、耐えられるでしょうか?
今日現在も、海外在住の方がいらっしゃいますが、何十年も、日本に帰っていない人は、皆無だと思います。
しかし、占領下の日本の場合は、二度と帰れないかもしれません。
当然ですが、先祖の墓参りもできません。
日本語を使う機会は失われ、日本的と呼ばれるものが消滅していく中で、これまで通りに暮らしていけるでしょうか?