福沢諭吉の脱亜論を読んで
きくよしエッセイ 2006年10月26日 菊池嘉雄72歳
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ふとしたことから福沢諭吉の「脱亜論」に興味を持ち読んでみました。私には読めないところがところどころあります。が大意は掴めます。これを読んだとき、中国と韓国の反日感情は小泉総理の靖国参拝だけが原因ではないのではないかと思いました。
原文には「支那と朝鮮は悪友なので謝絶する」とあります。これが書かれた9年後に日清戦争に突入し、その後、支那と朝鮮を日本の属国にしようとしたわけです。原文では儒教を批判しているようにとれます。が現在の韓国の紙幣には儒学者や朱子学者の肖像が使われております。また最も新しく発行される最高額紙幣は朝鮮王朝4代目の王である世宗大王です。
今の中国や韓国では政治家や教養人なら福沢の脱亜論を知っているのではないか?。日本紙幣は韓国や中国にも広く流通しているのだから福沢の肖像を見ている筈です。
原文では、日本は明治維新のような大挙によって旧弊を脱し近代化をしたのに、支那と朝鮮は目を開こうとしない愚かな国だと断じているようです。その意味では中国は毛沢東が旧弊を脱して新しい国、中国を建国しましたので、やはり中国紙幣には毛沢東の肖像が使われております。だからといって、クソミソに支那と朝鮮を批判し悪友とみなし謝絶すると宣言した福沢に、そして福沢を持ち上げている日本に親近感を持つものでしょうか?。
ちなみに中国が嫌い、日本とは友好的な台湾の紙幣には蒋介石が使われております。それでは北朝鮮の紙幣はどうなのかと言いますと、勿論、金日成です。ブッシュ親子が言う「世界一のならず者親子」の親のほうです。私も 「ならず者と断じられたら死ぬ気で刃向かうかもな」などと内心では思っています。
こんな状態ですから、安倍新総理が「双方の歴史専門家による会を立ち上げ歴史認識の共有を図りたい」などと言っていますがどうなりますかね?
通貨が世界に出回る今日、紙幣の人物肖像画には流通先の国の受け取り方や思惑が働くから、人物ではなく、富士山など日本国を象徴する風物のほうががいい。国内的にだって、野口英雄にしても樋口一葉にしても光と陰があるのだから違和感を抱く者もあるかも知れない。
富士山の光と陰なら美しいとは思っても文句をつける人はいないだろう。だから風物のほうがいい。しかし、世界中の通貨を見るとほとんどが人物肖像になっています。通貨はその国内で権力につながる権威が必要なのでしょう。自由だと民間通貨が誕生し国の通貨の威力が損なわれてしまうでしょう。だから国民に現在の政治体制下での通貨であることを知らせしむるには風物ではなく人物ということになるのであろうと思い及んだ次第です。
終戦後の紙幣の図案が「米国」の二文字で描かれていたことがあります。当時6年生か中学1年生の私は「なるほど!米国に占領されたのだな」と納得し、「米国という文字に図案するなどうまいものだな」と妙に感心したものでした。
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