筋を通すショートカット。
本日の我が家での会話のワンシーン。
先に内容を説明。
⚫︎私が仕事で使っていた軍手?を父が使いたい。
⚫︎その軍手は元々は私が仕事で使う用にと母が買ってきたものである。
⚫︎もうその軍手は私には必要ない。
父が私に聞いてきた。
「この軍手、お父さんが使っていい?」
「もちろん、いいよー。私もう使わんし」
私はそう答えた。
ここで母が言った。
「それ私が買ってきたやつやから、もう娘は使わんのやし気にせんで使ったらええやん」
この母の発言を巡って論争が始まった。
「お母さんが買ってきたものでも娘のものなんやから許可はとるべきやろ」
父は言う。
「なんで?元々買ってきたの私やし。そこまでせんでもいいやろ」
母も言う。
「いやいやいや、おかんの言う事は分かるよ?分かるけど、おとんはそこをわざわざ律儀に順序を守って接してくれたんやん」
私は答えた。
「父は使っていい事も聞かんでも分かっとんよ。それでもわざわざ私に許可を得てくれたのよ。
買ったのがお母さんでも、それは私に買ったものやから所有者は私やろ?
父はきちんと筋を通してくれたんやん。もちろん、買ったのがお母さんやからこの後お母さんが使わんなら使っていいかって聞いたと思うよ」
私は自分の主張を述べる。
「分かるんやけどね、あんたの会社から支給されたものとかでもないやん?やからそんなわざわざ気にせんでもええんやないかと思ったのよ」
母は発言の根拠を述べる。
「みんな答えは分かっとんのよ。黙って使っても怒らんし何にも言わん事もね。
でもそこを敢えて口に出す事によって、家庭内の事とはいえ秩序を父は保ってくれたわけですよ」
私の演説が始まった。
「もちろん、これが家族以外の人にならおかんもちゃんと相手に聞く事も分かっておりますよ。でも、家族とはいえ筋を通す父は立派じゃないですか。答えがわかっててもわざわざ聞いてくれるんだから。これこそが筋を通す日本男児よ。薩摩隼人なのよ」
「そもそも我が家の性格からしたら、外だったらちゃんとするやろって事とかは多いやろ?
でも、そこに甘えすぎたら一つ一つは些細な事でわざわざ口にせんでもって思う事でも
知らん間に重なっていつしか不協和音になるかもしれんやろ?
父は今不協和音の元を1つ減らしたのよ?素晴らしくない?」
母は言った。
「この短時間にそれだけペラペラしゃべれるあんたを尊敬するわ」
まぁこんな感じのやり取りでした。
方言で書いているので分かりづらかったらすみません。
母が悪者っぽくなってますが
今回は母の一言から始まったので仕方ないでしょう。
こんな風に3人でやいのやいの言う時間が私は楽しいです。
話を戻します。
『筋を通す』ってやり方は分かるのだけど甘えって出てしまいますよね。
分かってくれるからいっかと後回しにしてしまったり飛ばしてしまったり。
ショートカットしてしまう事は少なくない気がします。
でも、相手の気持ちはこちらが勝手に想像したものであって
九割九分合っていようとも残りの一分が合ってないと
その人との関係に小さな小さなズレが生じてしまいます。
例えば我が家の会話の中だと
その軍手はとても思い入れのあるものだった場合。
父が許可を得ずに使っていたら私はかなり不機嫌になります。というより怒ります。
私がその軍手をどう扱っていたのか、大切にしていたのか雑に扱っていたのか
その辺は家族といえどもなかなか分かりません。
今回は特に思い入れも何もなかったのでこんな笑い話で済みました。
人間関係でも仕事でも私自身、ショートカットする事もあったなと反省しました。
筋が通らない事が嫌いなのに自分が通していなければ話になりません。
ちょっと面倒でも、手間でも一言伝えるって
実は凄く大切な事なのかもしれません。
仕事をしている時とかは
私は知らなかったなぁ…と思うことがあっても
“わざわざ私に言う事ではないのか”なんて
何故か自分を卑下してみたり
“私は重要ではないから知らされなくても仕方なかったんだ”
なんて同じポジションの人同士の間でも思ってました。
傷つくまではいかないかもしれないけれどいい気はしない。
それって多分、ささくれみたいな傷かもしれませんね。
きちんと手当てしないと長引くし
最悪、膿んでしまったり。
そうなるともう立派な傷です。
絆創膏で治せるうちに治さなければ…。
相手の指にささくれがあるかなんて
なかなか気付けませんからね。
私は出来れば今までのようにどちらかというと
あれ?いつの間にかささくれ出来ちゃったって立場でもいいかなと思います。
誰かの手をささくれにしたくはないかな。
そう思ったので気をつけようと思いました。
ショートカットせずに真っ直ぐ進む事。
我が家の他愛のない茶番劇でした。
仮にサポートを頂けましたら大変貴重ですので大事に宝箱にしまいます。そして宝箱を見て自分頑張ってるねと褒めてあげます(〃ω〃) ♪