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慢性的な肩痛を根本改善する方法

今回は下記ポストの深掘りだ。概要だけ把握したい人は、ポストを見てくれ。



肩峰下インピンジメントの正体

肩峰下インピンジメントを聞いたことがあるだろうか?

勤勉な方の中には、聞いたことがある人もいると思う。

慢性的な肩痛を改善していくには、必ず覚えておかなければならない。

肩峰下インピンジメントは、肩甲骨の肩峰と呼ばれる部分と、上腕骨の頭(上腕骨頭)との間で衝突が発生する状態を指す。

この衝突により、肩関節内で摩擦が生じ、肩峰下滑液包や棘上筋という組織が挟まれて痛みが起こる。

この症状は、特に腕を上げる動作を行った際に強く感じられることが特徴的だ。

腕を前方に上げたり、横に広げたりするときに痛みが生じることが多く、これが肩峰下インピンジメントの典型的な症状である。

肩関節は非常に可動域が広いため、運動や作業で使いすぎると、肩周辺の筋肉や組織に過剰な負担がかかり、これが原因となって痛みが発生する。

肩峰下インピンジメントが進行すると、動きが制限され、最終的には「インピンジメント症候群」と呼ばれる診断が下されることもある。

痛みが続くことで、肩関節の可動域が縮小し、さらなる障害を引き起こす恐れがある。


インピンジメントの負のループ

肩峰下インピンジメントが一度発生すると、それが原因で「負のループ」が始まる。

これは、痛みが発生することによって肩の動きが制限され、肩関節周囲の筋肉や関節包が硬くなり、さらに痛みが増すという悪循環だ。

痛みを避けようとすると、腕を上げる動作を避けてしまう→その結果、肩関節の可動域がさらに狭くなる。

このように、動かさないことがかえって悪影響を及ぼすことになるのだ。

肩関節を長期間にわたって動かさないことで、関節周囲の筋肉や組織が硬直し、肩を動かす際に痛みが強くなる。

特に関節包が硬くなると、肩の可動域が減少し、痛みがさらに増していくため、この「負のループ」を断ち切るためには早期の介入が必要となる。


負のループの進行プロセス

インピンジメントが進行すると、関節包の硬直がさらに進み、肩の動きが極端に制限されてしまう。

痛みが出ることで腕を上げなくなり、その結果、肩周囲の筋肉や腱が弱くなり、ますます肩の可動域が狭くなる。

これは肩関節にとって非常に悪い影響を及ぼす。

さらに関節包の硬化が進行すると、痛みが強くなるだけでなく、肩の動きそのものが制限されることになる。

このように、肩の痛みと関節の動きの制限が相互に影響し合い、症状が悪化することになるため、早期に適切なアプローチを行い、肩関節を元の状態に戻すことが非常に重要だ。


負のループからの脱出法

この「負のループ」を抜け出すためには、肩関節の動きの改善が不可欠である。まず、肩甲骨や肩関節周囲の筋肉を柔軟に保つことが大切だ。

特に、肩峰下インピンジメントを防ぐためには、肩関節の可動域を取り戻すことが最も重要となる。そのために、肩甲骨を動かすストレッチを行うことが有効だ。

具体的には、肩甲骨の上方回旋を引き出すストレッチや、腕を上げる動作を徐々に行っていくことが推奨される。

私の場合、こちらが補助して肩甲骨の動きを引き出す、下図のようなエクササイズをよく行う。

特に高齢者の場合、痛みを伴わない範囲でストレッチを行い、過度な負担をかけないように注意することが重要である。

肩甲骨の動きが改善されることで、インピンジメントが軽減され、肩の痛みが和らぐ可能性がある。

関節包の硬直を防ぐためにも、定期的なストレッチは有効だ。これにより、肩関節の可動域が回復し、痛みが軽減されることで、日常生活が快適に過ごせるようになる。


肩痛のお客様に遭遇したら、ぜひ今回の内容を頭に入れた上で、アプローチしてみてくれ。


ただ根本的に「現場の指導で結果を出す考え方や流れ」がわかっていないと、いいセッションを展開することはできない。

その根本的な部分を学びたい方は、こちらの動画(77分越え)も視聴してくれ。


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