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膝下O脚の基礎知識と改善アプローチ
今回は膝下O脚について、改善策とアプローチ方法をガッツリ解説していく。
サクッと概要だけ知りたい人は、下記ポストを読んでくれ。
「膝下O脚」はこれである程度理解できる pic.twitter.com/b4Pp91qQgG
— キクティー@トレーニング×解剖学 (@kikuty_training) February 19, 2025
膝下O脚の定義と特徴
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膝下O脚とは
膝下O脚は多くの人が抱える悩みの一つだ。一般的なO脚とは異なり、膝自体は正常な位置にあるため見過ごされやすい。
しかし、長期的な放置は全身の機能に影響を及ぼす可能性がある。
特徴的な症状
膝下O脚は、膝から下の脛(脛骨)のねじれや湾曲が主な原因となる状態である。
立位時には特徴的な症状が現れ、足を揃えても膝の間はそれほど開かないものの、足首や足先を合わせると脛の外側に隙間が生じる。
この状態は歩行時の重心バランスにも大きく影響を与え、無意識のうちに外側に重心がかかりやすくなる。
足の向きが安定しないため、全体のアライメントが乱れやすい傾向にある。
見た目と実際の乖離
見た目では問題がないように見えるのが特徴的だ。膝自体は正常な位置にあることから、一般の視認では異常を感じにくい。
しかし解剖学的には、内外の筋肉バランスや関節の連動性に大きく影響している。
この状態が長期間続くと、膝や足首への負担が増加し、さらには股関節や腰への悪影響も懸念される状態となる。
膝下O脚の発生メカニズム
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複合的な原因
膝下O脚の原因は複数の要因が絡み合って発生する。
身体の柔軟性、筋バランス、日常的な動作習慣など、様々な要素が複合的に作用することで、膝下部分の骨の配列や軸が乱れていく。
足首の可動域制限
足首の可動域制限は特に重要な要因となる。
足首が十分な背屈や内反・外反運動を行えない状態では、歩行時に必要な衝撃吸収や体重移動がうまく行われない。
その結果、代償動作として膝下に不自然な力がかかり、脛の骨が外側に傾いたり、ねじれが固定化されてしまう。
筋バランスの問題
筋バランスも見逃せない重要な要因だ。膝下の安定性には、前脛骨筋、後脛骨筋、腓骨筋などの脛周りの筋肉が重要な役割を果たす。
さらに股関節周囲の中殿筋や外旋筋群との協調も必要不可欠である。
これらの筋群の強さや柔軟性が偏ると、足全体のバランスが崩れ、膝下O脚が顕在化していく。
日常生活の影響
日常生活での姿勢や動作も大きく影響する。
長時間の座位姿勢や、足を組む習慣、片足に偏った体重のかけ方など、日常的な動作パターンが膝下への負担を一方向に偏らせる。
この状態が継続することで、徐々に不均衡な力が蓄積され、膝下O脚の要因となっていく。
全身への影響
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総合的な影響の拡大
膝下O脚による影響は、見た目の問題に留まらず、身体全体の機能や負担バランスに深刻な影響を及ぼす。
症状が進行すると、痛みや関節の変形、さらなる運動機能の低下へとつながるリスクが高まる。
膝関節への負担
まず膝関節内の軟骨や靭帯に偏った荷重がかかることで、関節の摩耗や炎症が生じやすくなる。
この状態が長期間続くと、変形性関節症へと進行するリスクも存在する。
膝や足首の関節部に継続的な負担がかかることで、慢性的な痛みや不快感を引き起こす可能性も高い。
足部への影響
膝下O脚により足裏のアーチが崩れ、足全体のバランスが乱れることで、外反母趾や扁平足などの足部特有の障害が発生しやすくなる。
歩行時の衝撃吸収機能も低下し、足の疲労感や痛みが増加する傾向にある。
上半身への波及
さらに上半身への波及も深刻だ。
膝下O脚では、脛が外側にねじれるため、歩行時に無意識のうちに外側へ重心が偏る。
例えば右足が外向きの場合、左側に重心が移動→骨盤の左側が下がる→右側が相対的に上がる。
この左右の不均衡が脊柱にねじれをもたらし、上半身全体の姿勢が崩れます。
結果、肩甲骨の位置がずれて肩こりや首、腰への負荷が高まり、全身の不調へとつながるのだ。
効果的な改善アプローチ
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包括的な改善の重要性
膝下O脚の改善には、根本原因にアプローチした包括的な運動療法と日常動作の見直しが求められる。
・ストレッチによる可動域の拡大
・筋バランスの強化
・生活習慣の改善が重要な要素となる。
などが必要だ。
柔軟性の向上
足首の背屈が不足している場合、壁に手をついて行うアキレス腱のストレッチや、段差を利用して踵を下げる運動が効果的である。
股関節周囲のストレッチでは、内旋・外旋を意識した動きを取り入れることで、全体の可動域が向上し、膝下にかかる不自然な力を軽減できる。
筋力トレーニング
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可動域が改善したら、脛や股関節、体幹の筋肉をバランスよく鍛えていく。
セラバンドを用いた内反・外反運動や、床に寝た状態で行うクラムシェルエクササイズなど、特定の筋群をターゲットとしたトレーニングが有効だ。
正しいフォームを維持しながらスクワットやランジを行い、重心移動や膝の動きを意識することも、膝下O脚の改善に大きく貢献する。
生活習慣の改善
日常生活での動作や姿勢の見直しも欠かせない。
普段から足裏全体で地面を捉える感覚を意識し、外側に偏りすぎない重心コントロールを心がける。
長時間の同一姿勢や、片足への過度な荷重は避けるべきだ。
これらの習慣改善が、膝下のアライメントを正常な状態へと導く重要な要素となる。
ということで今日の話終わり。もっと現場で指導力上げていきたい人は、こちらの動画も見てくれ↓↓
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