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不断草(ふだんそう)


不断草(ふだんそう) 山本周五郎 日本婦道記より


不断草 あらすじ


武家に嫁いだ菊枝は、物静かな夫・三郎兵衛と盲目の姑と三人で暮らしていた。
しかしある日を境に夫の態度が一変し、ついには離縁を迫られてしまう。
実家に戻るも、菊枝は夫の変化の謎に心を乱される。

その後、藩政の改革に反対する重臣たちの諍いにより、三郎兵衛は城下を去り、行方をくらませる。それを知った菊枝は、残された老母の身を案じ、秋と名を変えて世話係として共に暮らすようになる。
やがて、夫の変貌の裏に隠された驚くべき真実を知ることに…。

運命の波に翻弄されるひとりの女性の再生の物語。

1980年には吉永小百合さん主演でドラマ化された作品です。小百合さん演じる健気な菊江はきっと可憐で素敵だったでしょうね。

そんな名作「不断草」をぜひしろくまさんの朗読でお楽しみください。

不断草(ふだんそう)って?


物語では姑の好物として登場する唐苣(とうちさ=不断草)
厳冬期以外であれば断つことなく育つ野菜ということで「不断草」という名前がついたとか。
ほうれん草に似た味わいでおひたしや和物、スープなどに利用されます。

スイスチャード

現在では茎がカラフルな「スイスチャード」としてご存じの方が多いかもしれませんね。

日本婦道記

毎週土曜日20:00は山本周五郎作品を配信中
現在は「日本婦道記」の31篇を順番にお届けしています
山本周五郎が描く、江戸時代の武家社会に生きる女性たちの物語を連作短編として紡いだ歴史小説。
昭和17年から18年にかけて雑誌「婦人倶楽部」に掲載されたこの作品群は、繊細な筆致で女性たちの強さや葛藤を鮮やかに描き出し、第17回直木賞に選ばれるも、山本自身が受賞を辞退したという逸話も持つ。
読む者の心を打つ、普遍的な人間ドラマがここに詰まっています。

これまでの日本婦道記作品は、再生リストでお聴きください。


しろねこの裏話

朗読以外が苦手なしろくまさんのお手伝いをしているしろねこ。
今回のサムネイル「不断草」の「断」の文字の「ノ」の部分は不断草を表現したくて葉っぱの形になっています。
おそらく気づいてくださる方はほぼいないと思うのですが、気づいてくださった方が「ふふっ」となってくれたらいいなぁという思いで頑張ったしろねこなのでした。


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