【エッセイ】教養(900)
現代日本の「教養」は90年代週刊少年ジャンプ漫画である。という考察を数年前、ヤフーニュースで読んだことがある。
詳細は忘れたが骨子はこうだ。
ビジネスパーソンの中心は30代40代男性。これは現代日本ではジェンダーなど関係なく疑いようのない事実だ。仕方ない。だから怒らないでね(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
その彼らが少年時代に夢中になったのが週刊少年ジャンプなので日本人の教養はドラゴンボールなどのジャンプ漫画だ!という主張である。
ユニークだが、かなり核心に迫る記事だった。
そして当然のことながらそれは危機感をもって語られていた。
私にも心当たりがある。
先日、5月から勤める会社の上司と入社後1ヶ月面談をした。彼女にかなり心を許しているので「戦闘力の高い営業を採用する計画はあるのですか?」と言ってしまった。
いくら心許した人とはいえ、雑談ならともかく公式の面談である。なんて幼稚な表現を使ってしまったのだろうと言った瞬間に後悔した。上司の反応が少し微妙だったことも恥を増し加えた。
戦闘力とは先述したドラゴンボール中に出てくる造語である。人気絶頂のサイヤ人編で突如登場した概念である。
柳田理科雄さんという「空想科学研究所」の所長がそのヤフーニュースの大人気コラムで「戦闘力」を科学的に真面目に解説したものがとても面白い。
孫悟空とフリーザが戦うだけで宇宙が何個できるかわからないくらいのエネルギーが放出されるようだ。
この私でさえ、ドラゴンボールに毒されているのだ。
そう言えば同世代か近い世代のおっさんとの間ではアンビリーバブルなお申し出などの突如未知数の事件が持ち上がってしまうと「ドラゴンボール」やら「幽☆遊☆白書」やら「ONE PIECE」の用語がよく飛び交うな・・・。
日本人の教養のレベルはそんなものと危惧されるが、ヨーロッパの教養だって「ギリシャ神話」と「聖書」っていう空想の(クリスチャンなのに聖書を空想と言ってしまった!)の物語を元にしているのでおんなじだ。
90年代ジャンプも大元は結局「ギリシャ神話」と「聖書」に行き着く。ストーリーの型は全てこのふたつに収束するという説もある。
そう考えると別にジャンプが教養の源でも問題ない?はず??
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