きりがないこと【エッセイ】七〇〇字
手塚治虫さんの鉄腕アトムに「地上最大のロボット」という人気の話がある。浦沢直樹さんが独自の解釈でプルートゥというタイトルでリメイクして話題になった。
冥王の名を冠された100万馬力のロボット・プルートは他の高性能ロボットたちに次々と戦いを挑み破壊。最後にアトムは戦うハメになる。当然なんやかやでアトムが勝利するのだが最後のオチが俊逸だ。アラブの石油王が1000万馬力のロボットを開発したっていうところで話が終わる。なんせ18年前に読んだので多少の記憶違いは勘弁願いたいが大体こんなあらすじだ。
私人逮捕系ユーチューバーと呼ばれる連中が相次いで逮捕された。ふたり目に至っては犯罪を誘発し、自作自演で現行犯逮捕するという行為に出たことが逮捕の原因だという。
現代人は飽きやすい。次から次へと流行は変わっていく。
流行は娘たちから知る。彼女らはまだこどもなのでアニメや漫画の流行の話で申し訳ないが。
つい数年前、鬼滅の刃が大流行した際、もうこのブームは永遠に続くんじゃないかと思うくらいの人気だった。この先、何を出しても鬼滅みたいになることはないだろうと思っていた。
しかし今は「ちいかわ」の人気がすごい。鬼滅の刃とまでは行っていないがそれに迫る勢いである。
娘たちの影響でそういった流行を彼女らから聞くからそう言ったキャラクターものに目が行くだけかもしれないが。
結局、次々と何か目新しいものを出していってもキリがないのである。そのことを考える時、いつも「地上最大のロボット」のことを思い出す。
ユーチューバーなど飽きられやすい。最終的には自分の恥部を曝け出して終わるような連中である。だから私はいわゆるユーチューバーどもの動画など観ないのだ。本質的な価値などどのチャンネルにもないのだから。