台湾旅行:二日目の夜のことなど

二日目:3月13日

 雨。雨。凄まじい雨。台湾において、この季節は雨の季節だったのであろうか。それはともかく、士林夜市へと行く。

「スゴイ人! コワイ!」「(*´・ω・)(・ω・`*)ネー」

 土砂降りの雨。屋外でものを食うには向いていない。したがって屋内施設で食すこととなった。加えて士林夜市は人気のスポットである。よってこの施設には人が多々集まるのは自明! 通路を行くのも大変という有様!

「さてどうする」「フライドチキン買うか」「買うか」「買おう」「買おう」

 そういうことになった。

 フライドチキンと言ってもサンダースおじさんのそれを思い浮かべてはならぬ! 台湾は士林夜市のフライドチキンは平たく大きい長方形! おそらく長辺は20cmあたりではなかろうか。それよりデカかったかもしれないし小さかったかもしれないが、ともかく購入。

「いくら払った」「70ニュー台湾ドル」「エッ? 私は75ニュー台湾ドル払った」「エッ!?」「エッ!?」

 フライドチキンを購入できたのは良かったものの、作っていたおばちゃんが回転率を上げるためにドンブリ勘定で硬貨を受け取ったため、我々は豪快さとは何かを知った。

「フライドチキンだけでは栄養価に偏りある」「(*´・ω・)(・ω・`*)ネー」

 そこで士林夜市のある店――名前を失念してしまった――で食す。

「This is number one!」

 その店のおばちゃんの口癖は上記のものだった。ある料理をスゴイ勧めてきて断りづらかった……。ともかく、我々は以下のものを注文。

・小さいカニの揚げ物
・ししゃもの揚げ物
・イカとなんか葉物の煮物
・牡蠣入りオムレツ

「実にうまそうだ」「食べ切れますかねー」「……」

 安くて量が多い! 大衆料理とはそういうものでなくてはならない。しかし、我々は注文しすぎたのではないかと思った。それだけ量が多い店だったのだ。

 ではフライドチキンから。美味也。確かスパイスの効いたタイプを購入したのだと思う。しかし、さすがに大型のフライドチキンである、食べるうちに「食べきれるかしら」という疑念が湧く! フライドチキン単体では飽きる、というか「しばらく鶏肉はいいや」って思ってしまうほどの量! 必ず何かサッパリしたものと一緒に食すべきである。

 小さいカニの揚げ物。美味也。小さいカニは本当に小さかった。足の長さを入れても5cmになるかならないか、という大きさ。殻は噛み砕けるほどの硬さで、ポリポリ言わせて食べた。小ぶりのカニと言えば上海ガニが有名だが、あのカニは山太郎ガニと同じ種類と知って以来、あまり憧れなくなった。山太郎ガニというのは私の故郷の沢ガニである。だし汁にするにはいいが、殻に入った肉がほとんどないようなものなのでガッカリする。もっとも、ズワイガニやタラバガニやカニカマに慣れた人間の傲慢なのだろうが……。

 ししゃもの揚げ物。日本で食べるものと味は変わらない。ししゃもではなくカペリンだった可能性もある。まあ美味しかった。

 イカとなんか葉物の煮物。何の葉物か分からんかった。でも旨い。漢民族はいろいろな葉物を育ててきた民族であるから、私に峻別ができなくても仕方がないのかもしれない。ともかく、イカと葉物は調和していた。

 牡蠣入りオムレツ。牡蠣と言っても日本で見るような大ぶりのものではない。むしろ小さい。3cmになるかならないか、というぐらいの大きさである。このくらいの大きさであるからこそ、オムレツの中に入れても違和感なく、また食べやすい。士林夜市で食したもののなかでは一番好きな料理である。美味。台湾旅行で一番期待していた料理と言える。確か最初に知ったのは「世界ふしぎ発見」だったと思う。ともかく、卵と牡蠣が絶妙に旨い。

 士林夜市を後にする。途中、確かドラマ版「孤独のグルメ」でも登場した店だったと思うが、やはり名前を忘れてしまった、豆花の店に寄って豆花を買う。その店でも「孤独のグルメ」を流していた。

 ホテルに戻り、豆花を食す。甘い豆腐、というのが第一印象。トッピングはタピオカの粒だけというSIMPLEなものである。台湾の人が好むというQQという食感はまさにタピオカのためにあるのだろう。ともかく、別腹で食べられるデザートである。(味皇風に)うーまーいーぞー!!

 食してばかりのレポートとなった。まあ美味しかったからね、仕方ないね。

 次回は旅行三日目について述べる。

いいなと思ったら応援しよう!